第1話で「ただの泥棒じゃない、プロの仕事を見せてやる」とばかりに集結したクセ者たち。第2話では、いよいよお宝が眠る港町・木浦に乗り込みます。でもね、プロが集まれば仕事がスムーズに進むなんて、そんな甘い話じゃなかったんですよ、これが!
プロ、木浦へ。しかし早速の内輪もめ
舞台は1976年の木浦。お宝を海底から引き上げるため、リーダー格のグァンソク率いる一行が列車で到着します。メンバーは血気盛んな甥のヒドン、元ボクサーのデシク、そしてこの計画の鍵を握るジョンチョル。列車内で早速ひと悶着あったらしく、みんな傷だらけで幸先の悪いスタートです。
現地で一行を出迎えたのは、情報屋のヨンソ。彼から、ひょんなことから陶磁器の価値が知れ渡り、政府や他の連中もこの宝を狙っているという情報を得ます。どうやら宝が眠る中国の難破船は、シチャン沖にあるらしい。
プロたちが集まったとはいえ、一枚岩とは到底言えません。特に、若くてプライドの高いヒドンと、どこか影のあるジョンチョルは犬猿の仲。電話ボックスでまたもや掴み合いの喧嘩を始めると、そこに現れた地元の女性ソンジャが仲裁に入ります。彼女はヒドンと知り合いのようで、ヒドンが以前にも木浦に来ていたことが発覚。これにはジョンチョルも「こいつ、何か隠してるな?」と疑いの目を向けます。
ソウルで進むもう一つの計画
その頃、ソウルでは二つの計画が静かに進行していました。
一つは、ジョンチョルの元妻であり、今はチョン会長の妻であるジョンスクの動き。彼女は夫に隠れて金策に走り、やり手のマダム・チャンが経営するブティックを訪れるなど、不穏な動きを見せます。彼女は一体、何を企んでいるのでしょうか。
そしてもう一つは、この計画の発案者であるソン・キテク。彼は陶芸家の友人ソンチョルに、なんと偽の陶磁器を追加で発注!本物のお宝を手に入れる前から、偽物を準備しているとは…。キテクの腹の中は、海の底より深そうです。
交渉、衝突、そして新たな敵
木浦では、宝探しに不可欠な船長テサンとの交渉が始まります。当然、相手もプロ。危険な仕事だと足元を見て、報酬として「陶磁器の半分」を要求してきます。さらに、地元のチンピラ、ボルグ一味が絡んできて、レストランは一触即発の雰囲気に。
ここで腕を見せるのがグァンソクです。彼は巧みな交渉術でテサンを丸め込み、報酬を200万ウォンに抑えることに成功。さらに、邪魔なチンピラたちも、テサンと繋がりのあるホンギ巡査に追い払わせるという見事な手腕を発揮します。
しかし、問題は山積みです。お宝の正確な場所を知る唯一のダイバー、ボクグンは刑務所の中。面会に行っても「裏切られるのがオチだ」と口を割りません。別のダイバー、ソクベを訪ねても空振りに終わります。
万策尽きたかと思われたその時、情報屋のヨンソが市場で旧知の詐欺師、キム教授の姿を見つけます。「奴がいるってことは、奴もこの宝を狙ってるに違いありません!」――。
ただでさえバラバラのチームに、新たなライバルの影。果たして彼らは、内輪もめと外敵を乗り越え、お宝にたどり着くことができるのでしょうか?
『パイン ならず者たち』第2話の感想
第2話は、登場人物それぞれの「腹の中」が少しずつ見えてきた回でした。誰が本当のことを言っているのか、誰を信じればいいのか、見ているこちらも疑心暗鬼にさせられます。木浦で一攫千金を狙うチームの緊張感あふれる駆け引きと、ソウルで静かに進む裏の計画。この二つの物語が同時進行することで、物語にぐっと奥行きが出てきました。特に印象的だったのは、プロの仕事人であるグァンソクの立ち回りです。血気にはやる若者たちをいなし、クセのある協力者を手玉に取り、冷静に事を進めていく姿は、まさに「プロ」。彼がいるからこそ、この危ういチームがギリギリのところで成り立っているのだと感じさせます。しかし、その彼でさえ、ソウルのキテクやジョンスクの真の狙いまでは見通せていない様子。この複雑に絡み合った人間関係とそれぞれの思惑が、今後どう交錯していくのか、目が離せません。
つづく