やあ、みんな! 今回はついに物語がクライマックスへと向かう『元敬(ウォンギョン)~欲望の王妃~』の23話と24話について熱く語っていくよ。権力を手にするために血の道を歩んできたイ・バンウォンと、彼を王にした最大の功労者である元敬王后。この夫婦が最後にたどり着く場所はどこなのか…。涙なしには見られない展開が待っているから、心して読んでほしい!
悲劇の連鎖と王位継承の行方
王室を突然の悲劇が襲います。まだ幼い王子が病に倒れ、王妃をはじめ皆が必死に看病しますが、その甲斐なく息を引き取ってしまいました。宮殿全体が深い悲しみに包まれる中、なんと世子(皇太子)である譲寧(ヤンニョン)は狩りに出かけていて不在。帰ってきた彼を待っていたのは、嘆き悲しむ家族と、涙ながらに不在を叱責する父王イ・バンウォンの姿でした。
弟の最期に立ち会えなかったことを悔やみ、涙にくれる譲寧。そして、悲しみから少しだけ立ち直った元敬王后は、譲寧と向き合い、彼の廃位について話し合います。驚くべきことに、譲寧はためらうことなくそれを受け入れました。彼は、弟である忠寧(チュンニョン)こそが次期国王にふさわしいと父に進言し、兄弟との良好な関係を保つことを誓うのでした。
一時代の終わりと永遠の愛
譲寧が自ら身を引いたにもかかわらず、イ・バンウォンは当初、長男を次の世子に指名しようとします。しかし、元敬王后が父子のために設けた席で、譲寧は再び父王に対し、弟の忠寧を後継者とするよう強く訴えました。過去の過ちを繰り返さないと誓う彼の忠誠心に、ついにイ・バンウォンも心を動かされます。
こうして、後の世宗大王となる忠寧が新たな世子として冊封されました。
歳月は流れ、名君となった世宗に王位を譲ったイ・バンウォンと元敬王后は、宮殿の政治から離れ、田舎で穏やかな日々を送ります。しかし、王后はマラリアに罹り、病床に伏してしまうのです。
死期を悟った元敬王后は、かつて弟たちが処刑された後に宮殿を去った際に書いた手紙をイ・バンウォンに渡します。そこには、彼が王であろうとなかろうと、夫バンウォンを愛しているという変わらぬ想いが綴られていました。イ・バンウォンは王后の故郷へ連れて行こうとしますが、彼女の体はもう旅に耐えられません。
代わりに、王后は宮殿へと戻されます。国を創り上げた偉大な女性にふさわしい最期を迎えさせるためでした。そして、成長した世宗が母のために仮面をつけて舞う姿を見届けながら、元敬王后はその波乱の生涯に静かに幕を下ろします。
物語の最後には、朝鮮の歴史に最も影響を与えた人物の一人でありながら、元敬王后の名前が公式の歴史記録には残されなかったという、衝撃の事実が明かされるのでした。
『元敬(ウォンギョン)~欲望の王妃~』最終回の感想
権力闘争の果てに待っていたのは、あまりにも切ない家族の物語でした。王座を巡る争いが息子たちの間に亀裂を生むことを恐れた元敬王后の母としての苦悩、そして、夫イ・バンウォンへの複雑な愛憎。彼女が最後に手にしたかったのは、王妃という地位ではなく、ただ愛する人と穏やかに過ごす時間だったのかもしれません。冷徹な王として君臨したイ・バンウォンが、最愛の妻を失う悲しみにくれる姿には、権力の虚しさと夫婦の深い絆を感じずにはいられませんでした。血塗られた道を歩んだ二人が、人生の終わりにようやく互いの純粋な愛情を確認し合えたことに、深い感動と余韻が残ります。歴史の陰に隠された一人の女性の生き様が、強く心に刻まれました。
つづく