ついに迎えた『イカゲーム シーズン3』の最終回。いやあ、今回もとんでもない展開が待っていましたね…。息をするのも忘れるほどの緊張感と、心に深く突き刺さる人間ドラマ。早速、第6話の詳しいあらすじとネタバレを見ていきましょう!
ジュノ、島への潜入と迫るタイムリミット
物語は、ジュノがプレイヤー246を救出するシーンから始まります。 246から島の位置を聞き出したジュノは、沿岸警備隊に通報後、単身で島へと泳ぎ着きます。 しかし、その通報はすぐにゲームスタッフにも察知されてしまいました。
ゲームが終わり、フロントマン(イノ)はすべての証拠を消し去るため、島中に仕掛けられた爆弾の30分タイマーを起動。 島に潜入したジュノは、あちこちに設置された爆弾に気づき、緊迫感は一気に高まります。
最終ゲーム、ギフンとミョンギの死闘
最終ラウンドが始まろうとしたその時、誰もが予想しなかった事態が発生します。ミョンギが突如としてギフンを裏切り、赤ん坊だけを連れて勝利しようと画策するのです。 「赤ん坊を殺して一人で勝つつもりか」と衝撃を受けるギフンに対し、ミョンギはこれまで自分のような人間が常に搾取されてきたのだと主張します。
スタッフから橋が5分後に撤去されるとアナウンスされ、両者の対立は激化。 ギフンは一度は同意するふりをして、隠し持っていたナイフで反撃し、なんとか最後のタワーにたどり着きます。
追い詰められたミョンギは、自分の子供を人質に取り「ナイフを渡さないとこの子を落とす」と脅迫。 ギフンは従いますが、その後の激しいもみ合いの末、二人ともタワーから転落してしまいます。 ギフンはかろうじて鉄骨を掴んで助かりますが、ミョンギはそのまま命を落としました。
しかし、タイマーが押される前にミョンギが死んだため、彼の死は無駄死にとなってしまいます。 タワーに戻ったギフンは、VIPたちの異常な興奮を背に、最終ラウンドを開始するのでした。
ギフンの選択とノウルの涙
アーカイブ室にいたノウルは、自分の夫が処刑され、娘も死んだという記録を目にしてしまいます。 絶望し、自ら命を絶とうとしたその瞬間、赤ん坊の泣き声が聞こえてくるのです。 彼女が見たのは、タワーの端で赤ん坊を抱くギフンの姿でした。
VIPたちが退屈そうな表情を浮かべる中、ギフンは叫びます。「俺たちは馬じゃない!人間だ!」。 そして彼は、赤ん坊をタワーに残し、自ら身を投げて命を絶ちました。 ゲームの勝者は、ジュニの赤ん坊となったのです。
ギフンの自己犠牲は、ノウルの心に再び人間性への信頼を灯し、彼女に生きる意志を取り戻させました。 彼女は涙を流しながら、スタッフ用のボートで島から脱出します。
ゲームの終焉、そして残された者たち
フロントマンであるイノは、勝者となった赤ん坊を抱きかかえてタワーを降ります。 そこへジュノが現れ、銃を突きつけ兄に説明を求めますが、イノは何も答えずに赤ん坊と去っていきました。 ジュノが脱出した直後、島は大爆発。沿岸警備隊も間に合いませんでした。
6ヶ月後
物語は半年後へと移ります。
- ノウル: 公園で似顔絵描きとして働く246のもとを客として訪れます。 彼の娘も回復しており、ノウルは子供にロリポップを渡して静かに去りました。 その後、ブローカーから中国で娘が目撃されたとの連絡を受け、すぐに飛行機のチケットを予約します。
- 家族の再会: ブローカーはセビョクの母親も見つけ出し、サンウの母親とセビョクの弟カン・チョルの元へ連れてきました。
- ジュノと仲間たち: 刑務所から解放されたウソクを、ジュノと友人のキムが迎えに行きます。 ギフンの遺体が見つかっていないことから、彼らはギフンの生存に希望を抱いていました。 その後、ジュノが家に帰ると、そこにはジュニの赤ん坊と、賞金456億ウォンが入ったキャッシュカードが置かれていました。
- イノの動向: イノはアメリカに渡り、ギフンの娘に会います。 父親の死を知らされショックを受ける彼女に、イノはギフンの遺品と残りの賞金を渡しました。
そして、物語のラスト。車で信号待ちをしていたイノは、路地裏でめんこ(タッジ)に興じる二人組を目撃します。 それは、新たな参加者を勧誘するセールスウーマン(演じるのはなんとケイト・ブランシェット!)でした。 セールスウーマンとイノは、意味深に微笑み合います。 このゲームがアメリカをはじめ、世界中で行われていることを示唆して、物語は幕を閉じるのでした。
『イカゲーム シーズン3』最終回 第6話の感想
最終回は、人間の尊厳とは何かを、これ以上ないほど痛烈に問いかけてきました。主人公であるギフンが最後に選んだのは、勝利ではなく、人間としての誇りを守るための自己犠牲でした。大金を手にするためではなく、「俺たちは賭けの駒じゃない」と叫び、自ら命を絶つ姿は、この物語が伝えたかった核心そのものだったように感じます。彼の死は決して無駄ではなく、絶望していたノウルに生きる希望を与え、新たな一歩を踏み出させました。
一方で、フロントマンであるイノの行動は、最後まで謎に包まれています。弟であるジュノにさえ真意を明かさず、ギフンの遺志を継ぐかのように赤ん坊と賞金を届け、世界中で続くゲームを静かに見つめる彼の姿は、不気味ささえ感じさせます。この残酷なゲームが終わらないことを示唆するラストシーンは、私たち視聴者に重い問いを投げかけ、物語が終わった後も深く考えさせられる、見事な締めくくりだったと言えるでしょう。