見え始めた「赤い線」
物語は、主人公ソナが通う学校から始まります。彼女の叔父であるハン刑事は、例の奇妙な事件の捜査で行き詰まりを感じていました。何かがおかしい…。その直感を信じて被害者の部屋を再捜索すると、そこには壁一面にびっしりと描かれた、無数の赤い線が!不気味ですよね…。
その頃、学校でいじめられていたソナは、自分のロッカーに見慣れないメガネが置かれているのを見つけます。何気なくそのメガネをかけてみると…世界が一変。なんと、人々の頭上に関係を持った相手へと繋がる「赤い線(Sライン)」が見えるようになってしまったんです!
家に帰ってメガネをかけたまま叔父のハン刑事を見ると、彼の頭から伸びる無数の線に思わず悲鳴をあげてしまいます。街を歩けば、そこら中の人々から線が伸びている…。このメガネ、一体何なんでしょうか。
危険な力の使い方
翌日、ソナは好奇心からメガネをかけて登校します。クラスメイトたちの意外な繋がりを見て楽しんでいると、自分をいじめる主犯格のヘヨンが、なんと教師とホテルに入っていくのを目撃!すかさずその場面を写真に収めます。
ソナは、この写真をネタに教師を脅迫し、今の生活から抜け出すためのアパートの頭金として2000万ウォンを要求します。いじめられっ子だった彼女が、手に入れた力で反撃し、人生を変えようと暴走を始めてしまうんです。
そんな中、クラスにヒョンフプというミステリアスな転校生がやってきます。彼女はソナに、自分もそのメガネで「線」が見えること、そしてメガネの前の持ち主が死んだことを告げ、危険だと警告します。しかし、今のソナにはその言葉は届きません。
悲劇の結末
ソナとヒョンフプの会話を、いじめっ子のヘヨンが盗み聞きしていました。メガネの秘密を知ったヘヨンは、ソナからそのメガネを盗み取ってしまいます。ソナは、警告してきたヒョンフプが盗んだのだと勘違いし、彼女を激しく責め立ててしまいました。
そして、教師から金を受け取るために学校の屋上へ向かうソナ。しかし、教師は簡単には金を渡そうとしません。その時、教師の携帯に彼の妻から例の写真が転送されてきます。追い詰められた教師…。一体何が起こったのか。
ヒョンフプが慌てて屋上に駆けつけると、そこにソナの姿はなく…彼女は屋上から転落し、地面に倒れていました。
『Sライン』第2話の感想
第2話は、主人公ソナの心情の変化が非常に巧みに描かれていたと感じます。いじめという逃れられない苦しみの中で、偶然手にした「他人の秘密が見える力」。それにすがり、現状を打破しようとする彼女の行動は、危ういながらもどこか共感できる部分がありました。しかし、その力が彼女を救うどころか、さらなる破滅へと導いてしまう皮肉な展開には、胸が締め付けられます。Sラインという設定が、単なるゴシップツールではなく、人間の欲望や弱さを浮き彫りにする装置として見事に機能していました。謎の転校生ヒョンフプの存在も加わり、物語の深みとサスペンス性が一気に増した回でした。ソナの死の真相、そして残されたヒョンフプとメガネが今後どう物語に関わってくるのか、目が離せません。
つづく