チーム結成、そして新たな依頼者
前回、色々とありましたが、ついにソジョン、デヒョン、そして看護師のイェナの3人で「安楽死幇助チーム」が本格的に始動しましたね。ソジョンが掲げたクライアントの条件はかなり厳格。「3人以上の医師から不治の病だと診断されていること」「耐え難い身体的苦痛があること」「鎮痛剤が効かないこと」。この3つの条件、彼女の医師としての、そして一人の人間としての葛藤がにじみ出ていて、胸が締め付けられます。
そんな中、バレエの公演中に倒れたウミが、ソジョンに「バブロン(薬物)を盗んで使った」と衝撃の告白。母親に知られたら海外に送られるからと、秘密にしてほしいと懇願する姿が痛々しかったですね。
そして、チームに舞い込んできた新たな依頼者は、なんと大腸がん末期の高校生、チャ・スヨン。余命いくばくもない彼は、これ以上ひどくなる痛みに耐えたくないと、達観したように死を望みます。でも、ソジョンは彼の若さゆえに決断をためらうんです。このあたり、すごくリアルですよね。デヒョンに彼の母親を探すよう頼むソジョンの姿に、彼女の優しさと苦悩が垣間見えました。
ヒョヌとの危険な距離感
一方、もう一人の依頼者であるヒョヌとの関係も、目が離せない展開に!ソジョンは、ヤン神父が運営する福祉病院で偶然ヒョヌと再会します。死の準備を進めるヒョヌに、ソジョンは「なぜこの仕事をするのか」と問われ、「生と死を選ぶ手段を与えたい」と答えます。彼女の信念が伝わる、印象的なシーンでした。
しかし、物語は思わぬ方向へ。ソジョンはヒョヌを生かしたい一心で、アメリカでの新しい臨床試験の話を見つけてきます。でも、これにヒョヌは激怒。「これ以上苦しめないでくれ」と、ソジョンとの契約を打ち切ってしまうんです。ああ、すれ違う二人…。
連絡が取れなくなったヒョヌを心配したソジョンは、彼が大量の鎮痛剤を買ったことを知り、必死で捜索します。そして、ヤン神父の病院で患者の夫が刃物を持って暴れるという事件が発生!ソジョンが襲われそうになったその瞬間、現れたのはヒョヌでした。彼が男を打ちのめし、ソジョンを救ったんです。
そして、事件の後。ソジョンは自分の行動を謝罪し、ヒョヌは彼女のために買ったヘアクリップを渡します。「まだ俺はあなたの基準を満たさない?」と尋ねるヒョヌに、ソジョンは「満たすけど、生きてほしい」と本音をぶつけます。その直後、ヒョヌはソジョンに不意打ちのキス…!え、ここで!?と、思わず声が出ちゃいましたよ。
しかし、ラストシーンでさらに衝撃の事実が。刑事がヒョヌのことを探しているんです。もしかして、ヒョヌは警察の潜入捜査官…?一体どうなっちゃうの!?
『メリーキルズピープル』第2話の感想
今回のエピソードは、安楽死という重いテーマを扱いながらも、登場人物たちの人間的な魅力と関係性の変化が色濃く描かれていました。特に、ソジョンとヒョヌの間に芽生えた複雑な感情には、心を揺さぶられました。死を望む者と、生きてほしいと願う者。二人の立場は正反対なのに、お互いに惹かれ合ってしまう皮肉な運命が切ないです。ヒョヌがソジョンにキスをしたシーンは、彼の絶望と、それでも捨てきれない生への執着、そしてソジョンへの想いが凝縮されたようで、非常に印象的でした。また、高校生スヨンのエピソードは、若者の死というさらに難しい問題を提示し、ソジョンの倫理観を大きく揺さぶります。単なるサスペンスに留まらず、キャラクターの深い内面を描くことで、物語に奥行きを与えていると感じました。最後のヒョヌの正体を匂わせる終わり方も見事です。
つづく