あらすじとネタバレ

過去への扉

第2話は、ヘがジェヨンをある店に連れて行くところから始まる。そこはヘの旧友ゴヌがやってる店で、ヘ自身も20年近く夜のバイトをしてきた場所だ。

ここから、一気に長い過去編に突入する。ヘがどれだけ若い頃から一人で生きてきたかが描かれる。父親がある日、恋人が置いていった4歳の娘ヌリをヘに押し付けた。母親に捨てられたその子を、ヘは自分の妹として育てる決意をする。それだけじゃない。父親が作った借金のせいで、常に借金取りに追われる毎日だった。

交差する人生

ヘの父親は、その後、金持ちの女性と再婚する。その女性の連れ子がソクジュだ。現在でも、父親はソクジュの前では萎縮しているらしい。過去、ソクジュの母親がバイト中のヘに援助を申し出たことがあった。ヘはそれをきっぱり断る。でも、彼女はせめて高校だけは卒業するようにとヘを説得した。

この頃、クラス委員長だったジェヨンが、学校に来ないヘに書類を届けようとする。彼女はヘを待ち、ヘの家に招かれる。そこでジェヨンはヘとヌリの二人と時間を過ごすことになる。これがきっかけで、ヘとジェヨンは一緒の時間を過ごすようになった。

ヘがモーテルで女性といた、なんて噂が広まったりもした。彼はジェヨンに、夜勤で受付の仕事をしているだけだと説明する。

深まる溝

ヘの父親が訪ねてきて、再婚することと、ソクジュの母親が借金を肩代わりしてくれることを告げる。この時、ヘの母親が何らかの遺伝性の病気だった可能性が示される。ヘ自身にもそのリスクがあるかもしれない。父親は、ソクジュの家に同居して、ヌリは施設に預けようと提案する。ヘは激しく拒絶し、二度と来るなと父親を追い返した。

自分のせいでヘが苦労していると感じたヌリは、遊園地でかくれんぼの最中に姿を消す。ヘに自分を捨てさせるためだった。でも、ヘはヌリを見つけ出し、二人は涙ながらに和解する。ヘはヌリに、ずっとそばにいると約束した。

すれ違う想い

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ヘとジェヨンはどんどん親密になっていく。

ヘが書いた本が出版され、二人で海辺で過ごす時間もあった。

ジェヨンはヘの気持ちを確信し、彼にキスをしようとする。

だが、ヘはそれを拒んだ。

ジェヨンは深く傷つく。

その夜、ヘは家でヌリに、ジェヨンのことが好きだと打ち明けていた。

翌日、ジェヨンの家族が破産の危機にあることがわかる。

衝動的にヘを訪ねたジェヨンは、彼にキスをする。

そして、二度と話しかけないでと言い放った。

そして、今

物語は現在に戻る。

ヘとジェヨンは一緒に酒を飲み続けている。

ジェヨンは、奨学金を得るために必死で勉強し、それを維持するために戦い続けた過去を語る。

タクシーを待っている時、ヘはジェヨンに尋ねる。

テリンと自分が出演する番組の話を、まだ進めたいかと。

彼は今、その話を真剣に考えているようだった。

エピソードは、お互いに微笑み合う二人の姿で終わる。

新しい何かが始まる予感をさせて。

感想

第2話は、とにかく情報量がすごかった。ヘの過去が壮絶すぎて、見ていて胸が苦しくなる。親の借金、育児放棄された少女の世話、自分に遺伝するかもしれない病気の影。これだけの重荷を背負って、よく道を外れずに生きてこられたなと、ただただ感心する。

ジェヨンとの過去も、本当に切ない。お互いに惹かれ合っていたのに、最悪のタイミングと状況が二人を引き裂いた。家の破産という危機を前に、ジェヨンがヘを突き放した気持ちも理解できる。でも、いきなりキスして二度と話しかけないでは、ヘからすれば一生のトラウマだろう。

ヌリとの遊園地のシーンは、涙なしでは見られなかった。自分の存在がヘの負担になっていると感じた幼いヌリが、自ら身を引こうとする姿は健気すぎる。それを見つけ出し、絶対に離さないと誓うヘの覚悟。この二人の絆は、血の繋がりを超えた本物の家族そのものだ。

現在パートで、二人が少しずつ心の距離を縮めていく様子に救われる。過去の傷と向き合い、ようやく前に進もうとしている。最後の微笑みは、この先の展開に希望を持たせてくれた。

つづく