第1話セカンドチャンス:あらすじとネタバレ
どん底の元俳優と因縁の元カノ
主人公のイム・ヒョンジュンは、昔ちょっとだけ売れた元俳優。今は印刷所で地味に働いている。そんな彼の元に、最悪な仕事が舞い込んだ。届け先は、なんと元カノのセナ。彼女は今や超有名な女優だ。
話は15年前にさかのぼる。ヒョンジュンとセナは、将来を期待された若手俳優カップルだった。でも、二人の熱愛がスキャンダルになりかけた時、セナがある提案をした。あなたが私を脅したことにしてくれない?ヒョンジュンはその役目を引き受けた。結果、セナのキャリアは天高く舞い上がり、ヒョンジュンのキャリアは地に落ちた。
そして現在。ヒョンジュンはホテルの部屋に、刷り上がったばかりの台本を届ける。そこにはセナと映画関係者たちがいた。気まずい空気が流れる。後で二人きりになった時、セナは冷たく言い放った。来るべきじゃなかった。私に罪悪感を思い出させたいわけ?いや、こっちのセリフだよ、まったく。
正義感の塊、でもちょっとヤバい記者
同じホテルに、もう一人のヤバい女がいた。政治部記者のウィ・ジョンシンだ。彼女は国会議員ハ・ジワンの秘書を問い詰めている。ジョンシンは、議員の側近だったウ・ヨンソクの死を調べていた。彼はジョンシンに何か重要なことを伝えようとしていた矢先に自殺した。どう考えても怪しい。
秘書は賄賂で彼女を黙らせようとする。ジョンシンは怒り心頭。札束の入った封筒の上にシャンパンをぶちまけた。それだけじゃない。テーブルのボウルにこぼれたシャンパンを飲み干して、部屋を出て行った。やることが極端すぎる。
最悪すぎる出会い
仕事を終えたヒョンジュンが車に戻ると、後部座席に見知らぬ女が寝ていた。それがジョンシンだった。シャンパンで酔っ払った彼女は、自分が誘拐されたと勘違いして大騒ぎ。結局、二人は警察署に行く羽目になった。誤解は解けたけど、出会いとしては最悪だ。それでもヒョンジュンは、酔い覚ましの飲み物を彼女に渡してやる。根は優しい男なんだ。
人生を変えた一本の学生映画
後日、パク・ビョンギという学生が印刷所にやってきた。自分の卒業制作の映画にミスプリントがあったと言う。彼は、ヒョンジュンが昔セナと共演した映画を観ていた。そして、自分の映画の主役になってほしいと頼み込んできた。ビョンギはとにかくしつこい。毎日毎日、ヒョンジュンを口説き落とそうと追いかけ回す。
その熱意に負けて、ヒョンジュンは主演を引き受けることにした。でも、この監督がとんでもないスパルタだった。ヒョンジュンの演技に何度もダメ出しをして、徹底的にしごいた。撮影が終わった日の打ち上げで、ヒョンジュンは監督に言った。もう二度とあなたの顔は見たくないところが、この映画が彼の人生を大きく変える。
7年後、スター俳優の憂鬱
あの学生映画『優秀な刑事カン・ピルグ』は、まさかの大ヒットを記録した。ヒョンジュンは主演男優賞を受賞し、一気にスターダムにのし上がった。友人は彼のマネージャー、ファン代表になった。あれから7年。映画はシリーズ化され、テレビドラマにもなった。ヒョンジュンは、うんざりするほどカン・ピルグ役を演じ続けていた。
一方のジョンシンも、社のエース記者として活躍していた。大きな殺人事件の証拠を見つけたり、戦場を取材したり。彼女は今でも、ウ・ヨンソク事件の真相を諦めていなかった。
そして、運命のレッドカーペット
ある夜、ヒョンジュンはクラブで制作会社の代表たちと会っていた。またカン・ピルグ役のオファーだ。彼は乗り気じゃない。トイレに行くと、代表たちが陰口を叩いているのが聞こえてきた。あの歳じゃ、もう他の役なんてないよ悔しいけど、それが現実だった。
その同じクラブに、ジョンシンも潜入していた。ホステスから動画データを受け取るが、すぐに見つかってしまう。追手から逃げるジョンシンは、男子トイレに飛び込んだ。そして、個室にいたヒョンジュンの頭を踏み台にして、換気口から脱出した。もちろん、ヒョンジュンは誰だか分かっていない。
その後、ジョンシンの上司に圧力がかかる。あの記者をなんとかしろ上司はジョンシンに芸能部への異動を命じた。彼女が黙って従うはずがない。ジョンシンは、授賞式のレッドカーペットに乗り込んだ。会社の会長イ・デホに直接問いただすためだ。
彼女がジャケットからUSBメモリを取り出そうとした、その時。同じく授賞式に出席していたヒョンジュンが、彼女が会長を襲おうとしていると勘違いした。彼はジョンシンを止めようと飛びかかる。ジョンシンは彼を突き飛ばした。ヒョンジュンはレッドカーペットを盛大に転げ落ちる。その拍子にズボンがめくれ、下着が丸見えになった。その情けない姿は、無数のカメラのフラッシュを浴びて、全国に報道されてしまった。
第1話の感想:こいつら、マジで相性最悪!
いやー、第1話から飛ばしすぎでしょ。どん底まで落ちた元俳優ヒョンジュンと、正義感は強いけどやり方が無茶苦茶な記者ジョンシン。この二人のキャラが最高に面白い。出会い方がまずひどい。車上荒らし(?)からの警察沙汰。次はトイレでの踏み台事件。そしてトドメは、全国民が見守るレッドカーペットでのパンツ丸見え事件。ここまで相性が悪いと、逆にどうにかなるんじゃないかって思えてくる。ヒョンジュンが元カノに裏切られた過去とか、ジョンシンが追ってる事件の闇とか、シリアスな部分もしっかりある。でも、それ以上に二人のドタバタ劇が強烈で笑ってしまう。特にヒョンジュンの不憫さには同情を禁じ得ない。せっかくスターになったのに、また全国に恥を晒すなんて。この最悪な出会いから、二人の関係がどうなっていくのか。コメディとサスペンスのバランスが絶妙で、これはもう次が気になって仕方ない。
つづく


