衝撃の幕開けと荒廃した2035年
物語は雨の降りしきる夜、一人の男が必死に逃げるシーンから始まります。彼の名はイ・ハニョン。何者かに追いつめられた彼は、首を刺され、その場に崩れ落ちてしまいました。これで終わりだという不穏な言葉とともに、意識が遠のいていきます。
舞台は変わり、時は2035年のソウル。都市の美観と治安維持を名目に、ホームレス排除システムという恐ろしい条例が施行されていました。行き場を失った人々は廃屋や地下へと追いやられ、結果として自殺者が急増しています。ある3人家族の心中事件は、ソウル中に大きな衝撃を与えました。
この腐敗した社会の中心にいるのが、巨大企業Sグループです。表向きは法の正義を掲げていますが、その実態は悪そのもの。そんな中、ハニョンはゴジン化学の労働災害訴訟を担当する判事として登場します。
冷酷な判決と犬と呼ばれる男
ゴジン化学の工場では、多くの従業員が白血病や脳腫瘍に苦しんでいました。原告の一人、ハン・ナヨンを含む被害者たちは、会社に補償を求めて立ち上がります。しかし、会社側は金と権力に物を言わせ、有利な専門家証言を準備していました。
ハニョン自身もまた、この腐敗した構造の一部でした。彼はかつて父が暴行される姿を目撃して以来、権力に寄り添うことで生き延びてきたのです。妻の実家である法律事務所の影響もあり、彼は被害者たちに補償金なしという非情な判決を下します。法廷は怒号に包まれましたが、ハニョンは冷ややかな表情を崩しませんでした。これには見ていて胸が痛くなりましたね。
悲劇の連鎖と母の死
判決の夜、絶望したハン・ナヨンは自ら命を絶ってしまいます。祖母の荷物になりたくないという遺書を残して。ハニョンは平然を装っていましたが、心の中では動揺していたようです。
ハニョンの私生活もまた、決して幸せなものではありませんでした。妻のユ・セヒとは政略結婚で、愛のない冷え切った関係。貧しい家庭出身のハニョンは、妻の家族に父の入院費を頼っているため、彼らに逆らうことができないのです。彼はまさに、権力者たちの飼い犬でした。
そんな中、ハニョンの母がナヨンの弔問に訪れます。彼女は息子の不正を知り、罪悪感に苛まれていました。しかし、帰宅途中に喘息の発作を起こしてしまいます。母が苦しんでいるその時、ハニョンは権力者たちとの接待に夢中で、母からの電話を無視してしまったのです。
覚醒、そして反逆
病院に駆けつけたときには、すでに手遅れでした。母の死を目の当たりにし、ハニョンの中で何かが壊れ、そして何かが目覚めます。一方、検察のキム・ジナはSグループへの強制捜査に乗り出していました。彼女はハニョンが勝率100%の判事であることを不審に思い、彼の背後にある闇に気づき始めます。
最高裁長官のカン・シンジンは、Sグループ会長チャン・テシクを守るため、ハニョンに圧力をかけます。S建設の社長に全ての罪を被せろという指示です。刑務所内で口封じのために社長を自殺に見せかけて殺害するという、あまりに汚いやり口でした。
ジナ検事はハニョンに証拠を突きつけ、正しい裁判をしてほしいと迫ります。ハニョンは辞表を提出して逃げようとしますが、それすらも許されません。逃げ場を失った彼は、ついに覚悟を決めました。
法廷での大どんでん返し
注目の判決公判の日。ハニョンは法廷に遅れて現れました。誰もがSグループに有利な判決が出ると予想していましたが、彼は驚くべき言葉を口にします。
被告人チャン・テシクを懲役10年に処する
さらに巨額の罰金刑も言い渡しました。法廷内は騒然とし、傍聴していたカン・シンジン長官は怒りに震えます。ジナ検事でさえ、この展開には驚きを隠せませんでした。ハニョンがついに飼い犬であることをやめ、正義の牙を剥いた瞬間です。ここは本当にスカッとしましたね。
衝撃のラスト
判決後、ハニョンはまっとうな判事として人生をやり直そうと決意します。しかし、物語はここで終わりません。場面が一転し、ハニョンが逮捕されるシーンが映し出されます。容疑はなんと共犯者の殺害。俺はハメられたんだ!と叫ぶハニョン。正義を取り戻そうとした矢先のこの展開、一体どうなってしまうのでしょうか。
第1話の感想
冒頭の刺殺シーンから始まり、2035年のディストピア感あふれる設定に引き込まれました。最初は本当に嫌な奴として描かれるハニョンですが、母の死をきっかけに変わっていく姿が切なかったです。特に、接待中に母の電話を無視してしまったシーンは、彼の後悔が痛いほど伝わってきました。ラストの逮捕劇は完全に予想外。彼がどうやってこの絶望的な状況から這い上がるのか、次回が気になりすぎます。
つづく
