あらすじ
科挙の不正事件の捜査を任された任安楽(じんあんらく)。しかし彼女が取ったのは、主犯格の貴族を見逃し、身分の低い者を犯人に仕立て上げるという不可解な捜査だった。そのやり方に、正義感の強い太子・韓燁(かんよう)は激しく憤るが、安楽の大胆な言動に翻弄されていく。一見、迷宮入りに見える事件の裏で、実は安楽の壮大な計画が動き出していた。果たして彼女の真の目的とは?正義と陰謀が交錯する中、安楽と韓燁の関係にも新たな変化が訪れる。
ネタバレ
いやー、今回の『安楽伝』第4話、とんでもない展開でしたね!「えこひいき捜査でわざと犯人をでっち上げ!?」なんて、任安楽(じんあんらく)の行動には度肝を抜かれました。でも、それこそが彼女の真の狙いだったなんて、誰が想像できたでしょうか!
わざと悪女を演じる安楽の真意
科挙の不正事件の捜査、安楽はさっそく自分に偏見を持つ堅物役人・黄浦(こうほ)に会いに行きます。もちろん、すんなり会えるわけもなく、太子・韓燁(かんよう)にお願いしてようやく対面。黄浦は絵に描いたような清廉潔白な役人で、貧しい家の出身だからこそ、金と権力で合格を横取りする貴族の子弟が許せない、熱いハートの持ち主です。
そんな彼を前に、安楽はとんでもない行動に出ます。なんと、主犯格と目される古斉善(こせいぜん)たちをお咎めなしにし、身分の低い周福(しゅうふく)と呉越(くれは)を犯人としてでっち上げたんです!これには韓燁(かんよう)も「正義の心はないのか!」と激おこ。そりゃそうですよね、大理寺の信念を根底から覆すようなやり方ですから。
でも、ここからの安楽がすごかった。「だって、殿下のことが好きで朝廷に来たのに…」なんて、うるんだ瞳でしょんぼりアピール!あの真面目な韓燁(かんよう)が、この一言であっさり態度を軟化させちゃうんだから、もう可愛すぎでしょ!「これからはちゃんとやるなら、俺が後ろ盾になる」なんて約束しちゃう始末。安楽、男心を手玉に取りすぎです(笑)。
水面下で進む陰謀と、嫉妬の炎
この二人イチャイチャ(?)を、壁の向こうからじーっと見ていたのが洛銘西(らくめいせい)。彼の心の声が聞こえてきそうですよね。「おい、安楽…俺というものがありながら…」的な?後でちゃんと「韓燁との距離が近すぎる」って釘を刺すあたり、彼の嫉妬深さがうかがえます。
その裏では、悪の親玉・古雲年(こうんねん)が息子の罪を揉み消すために暗躍。証拠を握る役人を始末し、一件落着させようとします。しかし、すべては安楽の計算通り!彼女はとっくに黄浦と手を組んで、この壮大な芝居を打っていたのです。
汚い手を使ってでも、もっと大きな正義を掴む。安楽、恐るべし!
韓燁の心に芽生えた想いと、最後の罠
事件の捜査が進むにつれ、韓燁は安楽の常人離れした策略や、囲碁の強さに、かつての許嫁・帝梓元(ていしげん)の面影を重ねるようになります。育ちも性格も全く違うのに、なぜか惹きつけられてしまう…この二人の運命的な繋がりが、今後の物語の重要なカギになりそうですね!
そしてクライマックス。安楽はわざと古斉善を釈放して泳がせ、花魁の宴に誘い出します。そこに韓燁が現れると、わざと二階から飛び降りて抱きとめてもらうという大胆なアピール!
すっかり油断して酔っ払った古斉善がやってくると、安楽は彼にそっと耳打ちします。
「早く逃げて。太子があなたを捕まえに来たわ」
この一言で古斉善をパニックに陥らせ、悪党どもを一網打尽にする計画。いやー、見事としか言いようがありません!安楽の掌の上で、事件は大きく動き出しました。
『安楽伝』第4話の感想
今回のエピソードで、任安楽(じんあんらく)のキャラクターの深みが一気に増しましたね。ただの破天荒な山賊娘ではなく、大きな目的のためには汚い役回りも厭わない、凄腕の策士であることがはっきりと示されました。彼女の行動の真意が少しずつ見えてくる構成は、見ていて非常に引き込まれます。一方で、彼女の作戦に振り回されつつも、その奥にある何かを信じようとする韓燁の人の良さが際立っていました。彼が安楽に亡き許嫁の面影を見るシーンは、今後の二人の関係性を予感させ、切なさも感じさせます。甘い駆け引きと、水面下で進む陰謀のコントラストが絶妙で、物語に厚みを与えた素晴らしい回だったと思います。
つづく