あらすじ

皇太子・韓燁(かんよう)と親交を深める任安楽(じんあんらく)の前に、武勇で名を馳せる安寧(あんねい)公主(あんねいこうしゅ)が現れる。二人は激しい立ち回りの末に意気投合し、義姉妹の契りを結ぶ。一方、宮中では韓燁の妃選びが本格化するが、彼は幼い頃の婚約者・帝梓元(ていしげん)への想いを貫こうと皇帝に反発。この事態に、任安楽は韓燁を助けるふりをし、ある策略を実行に移す。その裏で、安寧公主が抱える10年前の秘密が、物語に新たな波乱を呼び起こそうとしていた。

ネタバレ

女傑、安寧(あんねい)公主(あんねいこうしゅ)の登場!いきなりの一騎打ち?

物語は、任安楽(じんあんらく)が皇太子・韓燁(かんよう)と翎湘楼(れいしょうろう)で酒を酌み交わすシーンから始まります。安楽は講談師を呼び、「女海賊と太子の恋物語」をリクエスト。自分のことをネタにするあたり、相変わらず肝が据わってますよね(笑)。しかし、韓燁(かんよう)の鋭い眼力に気づいた講談師は、話をすり替え、西北の国境を守る勇猛果敢な安寧(あんねい)公主(あんねいこうしゅ)の武勇伝を語り始めます。

安楽が「ちょっと大げさじゃない?」と退屈していると、まさに噂の主、鎧姿の女将軍が颯爽と登場!彼女こそ、韓燁の姉である安寧公主でした。安寧は「任安楽(じんあんらく)に物申す!」と、いきなり剣を抜いて安楽に襲いかかります。派手な立ち回りの末、二人はお互いの腕っ節を認め合い、なんとその場で意気投合!「義姉妹の契り」を結んでしまうのですから、展開が早くて最高です。

韓燁の純情と、安楽の巧妙な一手

その夜、安寧は酔っ払って帰宮し、父である皇帝・韓仲遠(かんちゅうえん)からお説教を受けます。早く婿を取れと言われるも、聞く耳を持ちません。時を同じくして、臣下たちも韓燁の妃選びを進言。しかし、韓燁の心はただ一人、10年前に引き裂かれた婚約者・帝梓元(ていしげん)にありました。彼は父帝に「帝梓元以外は娶らない」と懇願し、大殿の前で跪き続けます。

この膠着状態を動かしたのが、我らが任安楽!彼女は皇帝の前に現れると、その巧みな話術で皇帝を丸め込みます。「まずは帝梓元を山から都へ呼び、太子妃候補の一人として選考に参加させてはいかがでしょう?」と提案。これには皇帝も満足し、許可を出します。韓燁は安楽に心から感謝しますが、この安楽の行動には、もちろん裏の目的がありました。

動き出す策略と、安寧公主に隠された謎

洛銘西は、偽物の帝梓元(帝承恩(ていしょうおん))を都に迎えることが、本物の帝梓元である任安楽の正体を隠すための最良の策だと考えていました。安楽は次の標的として、かつて帝家を陥れた共犯者であり、今は私腹を肥やす沐天府府尹・鐘礼文(しょうれいぶん)に狙いを定めます。

一方、洛銘西の配下である琳琅(りんろう)の調査により、安寧公主に関する不審な点が浮かび上がります。彼女は幼い頃、帝梓元と非常に親しかったにもかかわらず、帝家が滅ぼされた直後に大病を患い、その後すぐに都を離れて西北の辺境へ向かっていたのです。何かを知っているのでは…?疑念が深まります。

安寧は一人、荒れ果てた帝家の旧邸を訪れ、複雑な表情を浮かべていました。そこへ韓燁と洛銘西が現れ、洛銘西は言葉巧みに彼女の心中を探ろうとします。

一曲が暴く、心の闇

安寧の秘密を確信した任安楽は、自ら彼女を探るため、再び翎湘楼へと誘います。そこで琳琅(りんろう)に、帝梓元が最も得意とした曲「安魂」を演奏させるのです。その美しい琵琶の音色に、安寧は涙を流し、酒をあおると、突如、剣を抜いて立ち上がります…!彼女の脳裏に、一体どんな過去が蘇ったのでしょうか?物語は、緊迫した場面で幕を閉じます。

『安楽伝』第6話の感想

今回は、なんといっても安寧公主の登場が鮮烈でした。男勝りで豪快、それでいてどこか影のある彼女のキャラクターは、物語に新たな風を吹き込んでくれましたね。任安楽と一戦交えた後、すぐに義姉妹となる展開は、二人の器の大きさを感じさせ、見ていて非常に清々しかったです。一方で、韓燁の一途な想いを利用する形で策略を進める任安楽の姿には、彼女が背負う復讐の重みが改めて感じられ、胸が締め付けられます。そして、新たに浮上した安寧公主の過去の謎。彼女が帝家の事件にどう関わっているのか、なぜ「安魂」の曲に心を乱されたのか。それぞれの思惑が複雑に絡み合い、物語がどう動いていくのか目が離せません。

つづく