今回の29話、もう俺の感情はぐちゃぐちゃだよ。やっと、やっとここまで来たかって感じだ。
あらすじとネタバレ
頑なな劉衍(りゅうえん)、雨に打たれる慕灼華(ぼしゃくか)
慕灼華(ぼしゃくか)の居場所を突き止めて会いに行く。でも、劉衍の態度は氷のように冷たい。恋愛にはもううんざりだなんて言い放つんだ。おいおい、劉衍、そりゃないぜ。新帝が即位したばかりで朝廷は忙しいのに、こんな所に来て何してるんだ、なんて言われる始末。
でも、慕灼華は諦めない。あんたこそ何してるんだって言い返す。彼女は分かってるんだよ、劉衍が本心で言ってるわけじゃないってことを。
劉衍が部屋に閉じこもると、慕灼華はなんと、雨が降る中、戸の外で待ち続けるんだ。昼から夜まで、ずっとだ。忠実な侍女の郭巨力(かくきょりき)も、傘もささずに手で雨をよけながら付き添う。この子の忠誠心には本当に頭が下がるよ。
結局、郭巨力(かくきょりき)は倒れちまうし、慕灼華も限界寸前。その瞬間、劉衍が飛び出してきて彼女を抱きかかえて部屋に運ぶんだ。ほら見ろ、やっぱり放っておけないじゃないか。眠る慕灼華を見ながら、なぜ俺を諦めてくれないんだ。いずれ天人別れる運命なのになんて本音を漏らす。切なすぎるだろ。
劉皎(りゅうきょう)の野望、加速する策略
その頃、都では不穏な動きがあった。劉皎(りゅうきょう)が母の墓前で、劉衍が都を離れたのをチャンスだと考えてる。彼女は誰にも自分の道を邪魔させないって誓うんだ。
そこで足をくじいたところに、タイミングよく現れるのが沈驚鴻(しんきょうこう)。彼は公主を介抱しながら、二人は今後の計画を練る。劉衍と慕灼華がいない今こそ、恩蔭制度(高官の子弟を無試験で官僚にする制度)を悪用する絶好の機会だってわけだ。
まず沈驚鴻(しんきょうこう)が新帝に恩蔭制度の良くない点を吹き込んで危機感を煽り、その上で自分たちの息のかかった人間を要職に就ける。用意周到で、本当に悪知恵が働くよな、この二人は。
嘘の裏の本心、そして逆転の告白
さて、場面は劉衍と慕灼華に戻る。目を覚ました慕灼華に、劉衍はまたしても冷たい言葉を浴びせる。お前を看病したのは郭巨力だとか猫や犬でも雨に濡れていたら助けるとか、ここまで言うか！？ってくらいひどい。慕灼華もさすがに傷ついて、涙を流してその場を去る。
でも、話はここで終わらない。一度は去った慕灼華だったが、すぐに引き返してくるんだ。彼女は気づいていた。劉衍の病が、前よりずっと悪化していることに。
あなたの病は悪化してる。彼女の指摘に、劉衍はもう隠せない。自分はもうすぐ死ぬ人間だから、時間を無駄にするなと告げる。
ここからの慕灼華が最高にカッコいいんだ。その価値があるかどうかは私が決めること。これまでは自分のために生きてきたけど、これからは私があなたを守る。
この言葉が、ついに劉衍の固い心を溶かす。二人は夕日の中で、深く、長いキスを交わすんだ。待ってました！
奇跡の治療、希望の光
キスで終わりじゃない。ここからが慕灼華の本領発揮だ。彼女は劉衍の脈をとり、彼の体を蝕む毒の治療を始める。劉衍は薬石はもう効かない、ただ死を待つだけだと弱音を吐く。でも慕灼華は諦めない。薬がダメなら鍼灸がある！と、あらゆる知識と技術を総動員して治療に専念する。
そして、彼女の懸命な努力は報われる。趙院使(ちょういんし)の協力も得て、ついに劉衍の体から毒を完全に消し去ることに成功したんだ。
今回のエピソードについての感想
いやあ、今回は本当に神回だったな。劉衍のツンデレというか、死期を悟って愛する人を突き放そうとする不器用さが、見ていて本当にもどかしかった。でも、それだけ慕灼華を深く愛してるってことの裏返しなんだよな。雨の中で待ち続ける慕灼華の健気さと、決して諦めない強い意志には胸を打たれた。彼女が私があなたを守ると宣言した瞬間は、このドラマのハイライトの一つだ。今まで守られる立場が多かった彼女が、今度は自分が盾になると決意する。この逆転の構図がたまらない。そして、ついに二人の気持ちが通じ合ったキスシーン。もう、こっちが照れるくらい情熱的で、最高のカタルシスだった。一方で、劉皎と沈驚鴻の暗躍も気になるところ。二人の幸せな時間の裏で、着々と進む陰謀が、今後の波乱を予感させる。とにかく、今は二人の幸せを噛みしめたい。そんな回だったよ。
つづく
