あらすじ

宮中で開かれた宴の裏で、劉皎(りゅうきょう)と耶沐蓁(やぼくしん)が慕灼華(ぼしゃくか)を陥れるための罠を仕掛ける。薬を盛られた皇帝・劉琛(りゅうしん)と、暖閣に閉じ込められた慕灼華。二人は絶体絶命の窮地に立たされる。一方、慕灼華と議政王・劉衍(りゅうえん)の関係がついに公の問題となり、彼女は御史たちから厳しい弾劾を受ける。弁解の余地なく追い詰められた慕灼華。その時、彼女を救うために現れた劉衍が、皆の前で驚くべき告白をする。

ネタバレ

宴の裏でうごめく黒い影

話は宮中で開かれた宴会から始まる。皇帝の劉琛(りゅうしん)が主催したんだ。表向きは祝日で、いつも頑張ってる大臣たちをねぎらうため。でも、劉琛(りゅうしん)の目は完全に一人の女性に釘付け。そう、我らが慕灼華(ぼしゃくか)だ。

乾杯の音頭をとる時も、つい彼女の方を見ちゃう。隣の執事が次は太后(たいこう)様ですよって小声で注意するくらい。劉琛は嫌々ながらも、太后(たいこう)たちの席へ向かう。

太后はそろそろお妃を選んだらどう?なんて言い出す。でも劉琛の心には慕灼華(ぼしゃくか)しかいない。劉皎(りゅうきょう)がもう心に決めた人がいるの?って探りを入れてくる。劉琛はそれを否定した。

その場を去ろうとした時、耶沐蓁(やぼくしん)が彼を呼び止めた。どうしても一杯、お酒を注ぎたいって言うんだ。断りきれなかった劉琛は、その酒を飲み干して席を立った。これが、とんでもない罠の始まりだったんだよね。

暖閣の罠、ギリギリの攻防

宴の最中、慕灼華は侍女にわざと飲み物をこぼされる。服が濡れちゃった。暖閣で休んでください、着替えを持ってきますと侍女は言う。これが巧妙に仕組まれた罠だなんて、この時の彼女は知らない。

一方、耶沐蓁の酒を飲んだ劉琛は、足元がおぼつかない。フラフラ歩いていると、ちょうど暖閣から出てきた慕灼華と鉢合わせする。明らかに様子がおかしい劉琛を、慕灼華はとっさに支えた。

でも、劉琛の体には薬が回っていた。もう理性を保つのが難しい状態。ヤバいと感じた慕灼華は、部屋の扉を開けて助けを呼ぼうとする。だけど、扉には外から鍵がかけられていた。完全に閉じ込められたんだ。

追い詰められた劉琛。彼は最後の力を振り絞る。自分の髪に刺さっていた簪(かんざし)を抜き、腕に深く突き刺した。その痛みで、なんとか正気を保とうとしたんだ。

計画失敗!でも、これも計算のうち

場面は変わって、孫紜紜(そんうんうん)のもとを訪れる。慕灼華と結婚したいなら、私を妾にしてくださいと申し出た。劉衍(りゅうえん)は彼女の提案をきっぱりと断る。慕灼華を悲しませたくないと。

その頃、例の侍女が太后と劉皎(りゅうきょう)に報告していた。暖閣で男女が不適切なことをしていますそれを聞いた太后は激怒して、現場へ向かう。

彼女たちが勢いよく扉を開けると、そこには劉琛が一人でいた。彼は怒り狂って、部屋中の物を叩き壊している。耶沐蓁はすかさずこんな大胆なことができるのは、議政王くらいでは?と火に油を注ぐ。太后はまんまと劉衍を疑い、劉皎は計画が成功したと信じてほくそ笑む。これが全部、劉衍と慕灼華が仕掛けたカウンターとも知らずにね。

それぞれの覚悟と、最後の爆弾発言

劉皎の陰謀がまた失敗に終わった。劉衍は、彼女がこれで諦めるはずがないと分かっている。彼は慕灼華と二人きりの甘い時間を過ごし、お互いの気持ちを確かめ合った。

沈驚鴻(しんきょうこう)は、暖閣の件が柔嘉(じゅうか)の仕業だと知って彼女を問い詰める。なぜ慕灼華を巻き込むんだと。柔嘉(じゅうか)は何もやましいことがなければ、何も起きないはずと開き直る。話は完全に平行線。沈驚鴻(しんきょうこう)は黙ってその場を去った。

慕灼華は、劉衍に正式な立場を与えたいと考え始める。郭巨力(かくきょりき)に頼んで、婚礼で使う飾りや贈り物を買いに行かせた。庭を飾り付け、彼を正式に迎え入れる準備を進める。

そんな矢先、慕灼華は皇帝に呼び出される。議政王との関係が親密すぎると、御史たちに弾劾されたんだ。大勢の前で責められ、彼女は反論できない。

その知らせを聞いた劉衍が、すぐに駆けつける。そして、皇帝と御史たちの前で、はっきりと宣言した。慕灼華と私は恋仲だと。私が、彼女の外室(愛人)なのだと。

感想

いやー、今回のラストは衝撃的だったね。劉衍の私が外室だ宣言。普通は逆だろ!ってツッコミたくなる。でも、これは彼の最大の愛の表現なんだよ。普通なら男が女を囲う立場だけど、あえて自分が外室と名乗ることで、女官である慕灼華の社会的地位を守り、すべての責任を自分が引き受けるっていう覚悟を示した。プライドも王族の体面も全部捨てて、たった一人を守るために。これはもう、惚れるしかない。

あと、劉琛も見直したな。薬で操られそうになっても、自分を傷つけてまで理性を保った。彼の慕灼華への想いも本物だってことが伝わってきたよ。劉皎の計画がどんどん空回りしていくのは見ていて気持ちいいけど、彼女と沈驚鴻(しんきょうこう)の関係が壊れていくのは少し切ない。とにかく、劉衍の爆弾発言で、物語は一気に新しいステージに進んだ感じだね。

つづく