あらすじとネタバレ

いやー、待ってたよ、この時を!劉衍(りゅうえん)と灼華が、ついに堂々と街を歩けるようになったんだ。もうコソコソしなくていい。劉衍(りゅうえん)が灼華を迎えに来て、二人で手をつないで歩く姿は最高だったね。

灼華の家に着いたら、中が祝言の飾り付けでいっぱいになってる。灼華が最近、劉衍を避けてたのは、このサプライズの準備のためだったわけよ。健気じゃないか。灼華は手作りの巾着を婚約の贈り物として劉衍に渡す。劉衍はもうデレデレ。出来が悪くても気にしないってさ。すぐに自分の腰に付けてた。都中の人間が、俺がお前のものだと知っているなんて言っちゃってさ。二人は本当に幸せな夜を過ごしたんだ。

でも、幸せな時間は長くは続かないのがドラマの常識。翌日、皇帝の劉琛(りゅうしん)が灼華を呼び出す。戸部の帳簿のことで話があるって。夜遅くまで灼華は帰ってこない。劉衍は気が気じゃない。帰ってきた灼華に遅すぎるってちょっと不機嫌になる。灼華は仕事なんだからってなだめるけど、劉衍は納得いかないみたい。この小さなすれ違いが、なんだか不穏な空気の始まりだった。

その頃、一番ヤバい女、劉皎(りゅうきょう)が動き出す。彼女は英雄色を好むって言うけど、叔父上(劉衍)も同じねなんて冷めた目で見てる。自分の計画通りに進んでるってわけ。久しぶりに会いに来ない沈驚鴻(しんきょうこう)のところへ自分から出向く。機嫌を取ろうとキスまでしようとするけど、沈驚鴻(しんきょうこう)は完全に拒絶。

冷たく追い返されて、柔嘉(じゅうか)はブチ切れて帰っていく。侍女はあの男、わかってないですねって言うけど、柔嘉(じゅうか)はまだ利用価値があるからだって。怖すぎるだろ、この女。

話は朝廷に移る。劉琛(りゅうしん)が、沈驚鴻を尚書に任命したいと言い出した。これに劉衍が待ったをかける。ベテランの盧堯(ろぎょう)の方がふさわしいって真っ向から反対したんだ。二人は朝議の場で激しく対立。

実はこれ、柔嘉の差し金。彼女は大臣たちを裏で操って、劉衍を支持するように仕向けた。

皇帝である劉琛の顔を、みんなの前で潰させるためだ。案の定、プライドを傷つけられた劉琛は激怒。劉衍に殿前での無礼だ!とか言って、罰として3年間の俸禄を取り上げる。兄弟の間に、決定的な亀裂が入った瞬間だった。

柔嘉はもう笑いが止まらない。さらに、沈驚鴻の気を引くために、わざと酒場で他の男たちと派手に飲んでみせる。嫉妬させようって魂胆だね。でも、沈驚鴻はそれを見ても無言で立ち去るだけ。この男もなかなか手強い。

そこに現れたのが、北涼(ほくりょう)の王女・耶沐蓁(やぼくしん)。彼女が沈驚鴻に、核心を突く一言を言うんだ。柔嘉は冷酷でヤバい女だよって。私ならとっくに離れてるとまで。そして、衝撃の事実を明かす。あの拒馬河(きょばがわ)の戦いで、3万の兵士が死んだ悲劇。あれに柔嘉が関わっている、と。マジかよ!物語が、とんでもない方向に動き出したぞ。

このエピソードの感想

今回は、前半の甘い雰囲気と後半のドロドロした権力争いのギャップが凄まじい回だったな。劉衍と灼華がようやく幸せになれると思ったのに、もう周りがそれを許してくれない。見ていて本当にじれったいよ。

特に皇帝になった劉琛の変わりようが痛々しい。兄への嫉妬と、皇帝としてのプライドが彼をどんどん悪い方向へ導いてる。劉衍の忠誠心が、彼にはもう届かないのかもしれない。

そして、全ての元凶はやっぱり劉皎(りゅうきょう)。彼女の策略が面白いようにハマっていくのが見ていて恐ろしい。人を駒のようにしか見ていない冷酷さが際立っていた。沈驚鴻への執着も、愛というより支配欲に見える。

そんな中、救いだったのが北涼(ほくりょう)の王女・耶沐蓁(やぼくしん)だ。彼女のサバサバした性格と、物事の本質を見抜く鋭さが気持ちいい。彼女が沈驚鴻に告げた拒馬河(きょばがわ)の真実の断片が、今後の物語を大きく揺さぶる鍵になるのは間違いない。甘いラブストーリーだけじゃない、この骨太な宮廷ドラマの面白さが凝縮された一話だった。

つづく