梅長蘇(ばいちょうそ)は新しい屋敷へ引っ越し、晏大夫(あんたいふ)と吉嬸が彼の世話をするため上京してきた。鵝毛のような大雪が舞い落ちる中、飛流(ひりゅう)は楽しそうに遊んでいたが、体の弱い梅長蘇(ばいちょうそ)は体調を崩し、晏大夫(あんたいふ)に室内へ入るよう促された。

京兆府では、小孤山に怪獣が現れ、人々を不安に陥れているとの報告が入った。

高昇(こうしょう)は「蘭園蔵屍案」を刑部(けいぶ)へ移送した。刑部(けいぶ)尚書の斉敏(せいびん)は誉王(よおう)派であり、誉王(よおう)は彼に楼之敬(ろうしけい)を確実に排除するよう命じた。

梅長蘇(ばいちょうそ)は太子と誉王(よおう)の配下を一人ずつ排除する計画を立てており、楼之敬(ろうしけい)と慶国公(けいこくこう)は既に彼の掌中にある。彼は蒙摯(もうし)に、誉王(よおう)はまだ諦めず、慶国公(けいこくこう)を助けようとするだろうと語った。まさにその時、誉王(よおう)が訪ねてきた。

誉王(よおう)は梅長蘇(ばいちょうそ)に慶国公(けいこくこう)の命を救う策を求めた。梅長蘇(ばいちょうそ)は慶国公(けいこくこう)を排除するため、誉王(よおう)を巧みに誘導した。土地侵占事件は皇帝が自ら調査に乗り出し、土地兼併の風潮を一掃しようとしているため、慶国公(けいこくこう)を庇えば皇帝の不興を買うだろうと説いた。さらに誉王(よおう)を欺くため、彼の立場に立っているかのように振る舞い、慶国公(けいこくこう)を犠牲にすることで靖王(せいおう)を得て、軍部で謝玉(しゃぎょく)に対抗できるようになると進言した。彼の緻密な分析に誉王(よおう)は乗せられた。

誉王(よおう)は慶国公(けいこくこう)を見捨て、刑部(けいぶ)に靖王(せいおう)に協力するよう指示した。謝玉(しゃぎょく)は再び梅長蘇(ばいちょうそ)を闇殺しようとしたが、蘇宅の厳重な警備のため失敗に終わった。

梅長蘇(ばいちょうそ)は飛流(ひりゅう)を連れて靖王(せいおう)府を訪れた。飛流(ひりゅう)の手を借りて庭生(ていせい)に金糸軟甲を贈り、彼の安全を守った。梅長蘇(ばいちょうそ)は靖王(せいおう)に慶国公(けいこくこう)の土地侵占事件への対処法を指南し、誉王(よおう)の賛同を得た。会話の途中、梅長蘇(ばいちょうそ)は壁際に置かれた朱紅の鉄弓に触れようとした。それはかつて彼が使っていたものであったが、靖王(せいおう)に大声で止められた。靖王(せいおう)は申し訳なさそうに、それは友人の遺品であり、その友人は生前、他人に自分の物を触られるのを嫌っていたと説明した。梅長蘇(ばいちょうそ)は深く感動した。

太子と誉王(よおう)は自派の勢力拡大のため、戸部尚書の人選を争って皇帝に推薦し、皇帝を困惑させていた。

第9話の感想

第9話は、梅長蘇(ばいちょうそ)の周到な計略と、登場人物たちのそれぞれの思惑が複雑に絡み合い、息詰まる展開が続くエピソードでした。特に印象的なのは、誉王(よおう)を操る梅長蘇(ばいちょうそ)の手腕です。慶国公(けいこくこう)を排除するために、誉王(よおう)の野心と不安を巧みに利用し、自らの計画通りに事を運ぶ姿は、まさに「麒麟の才子」の名にふさわしいと言えるでしょう。

梅長蘇(ばいちょうそ)は、誉王(よおう)に対して冷静に状況を分析し、慶国公(けいこくこう)を見捨てることが誉王(よおう)にとって最善の策であるかのように説得します。誉王(よおう)は梅長蘇(ばいちょうそ)の言葉に惑わされ、最終的には慶国公(けいこくこう)を見捨てる決断を下します。この場面は、梅長蘇(ばいちょうそ)の知略の高さと、誉王(よおう)の焦りと猜疑心が鮮やかに描かれており、物語の緊張感を高めています。

つづく