あらすじ
第83話は、曹爽(そうそう)一族の処刑という衝撃的なシーンから始まり、司馬懿(しばい)の新たな戦い、そして司馬昭(しばしょう)の陰謀と、息もつかせぬ展開でした。特に、司馬師(しばし)と夏侯玄(かこうげん)の決別シーンは、胸が締め付けられる思いでしたね。そして、最後に司馬懿と王凌(おうりょう)が再会し、一体どんな会話を交わすのか…? 次回の展開が待ちきれません!
ネタバレ
処刑場、曹爽(そうそう)一族の最期
刑場では、司馬昭(しばしょう)と司馬師(しばし)が父・司馬懿(しばい)の命令を待っていました。そこに騎兵が到着し、太傅(司馬懿(しばい))の命により、ただちに刑を執行せよとの知らせが。曹爽(そうそう)一族の運命は、もはや風前の灯火…。
蒹葭(けんか)は、幼い息子に麻酔薬を飲ませます。曹爽は縛られたまま、その様子をただ見ていることしかできません。ああ、なんと悲しい光景…。やがて、薬が効いて眠りについた幼子は、断頭台へ。時が来たと告げられ、愛する蒹葭もまた、自ら断頭台に首を乗せます。家族一緒に死のうというのです!
しかし、司馬師(しばし)は「司馬家の刀は罪なき者の血を浴びない」と叫び、曹爽夫婦の悲痛な叫びを無視して、蒹葭を無理やり引き離します。そして…無情にも、曹爽一族の首が次々と…。夏侯玄(かこうげん)たちが駆けつけた時には、すでに全てが終わった後でした。
司馬懿、丞相の位を辞退
洛陽の朝廷では、皇帝が司馬懿に丞相の位を授け、さらに「奏事不名、朝会不拝」(皇帝の前で名を名乗らず、拝礼も不要)という、とてつもない特権を与えようとします。これには、さすがの夏侯玄(かこうげん)も黙っていられません。「そんなこと、絶対におかしい!」と反対しますが、幼い皇帝・曹芳(そうほう)は司馬家の権勢を恐れて、夏侯玄を黙らせてしまいます。
大殿で意識を取り戻した司馬懿は、皇帝のありがたい申し出を辞退し、辞職を願い出ます。そして、よろよろと階段を下り、大殿を去っていくのでした。
司馬懿、再び戦場へ
司馬府の書斎では、年老いた司馬懿が、それでもなお政務に励んでいました。妻の柏霊筠(はく れいいん) が心配して薬を持ってきますが、司馬懿は「自分でやる」と、妻の助けを拒みます。そこに、淮陽(わいよう)から急報が!なんと、王凌(おうりょう)と楚王・曹彪(そうひょう)が謀反を企てているというのです。
司馬懿は、かつての仲間である王凌の裏切りに激怒。柏霊筠(はく れいいん) の制止も聞かず、自ら遠征することを決意します。もう、誰にも止められない…!
夏侯玄、苦悩の決断
夏侯玄の屋敷では、李豊(りほう)と張緝(ちょうしゅう)が、夏侯玄に「司馬家の独裁を止めてください!」と血書を差し出し、必死に訴えかけます。夏侯玄は、彼らの熱い思いに心を揺さぶられます。
魏軍、淮南へ
魏軍は淮南に向けて進軍。年老いた司馬懿と柏霊筠(はく れいいん) は、長い道のりを共にします。柏霊筠は、戦乱の世の厳しさと人生の儚さを嘆き、司馬懿もまた、深く共感するのでした。
司馬昭(しばしょう)、新たな陰謀
洛陽では、留守を任された司馬昭と鍾会(しょうかい)が、夏侯玄と李豊の不穏な動きについて話し合っていました。司馬昭は、ついに決断します。「…やるしかない」
柏霊筠、夫を支える
船旅の末、長江を渡る司馬懿と柏霊筠。司馬懿の疲労はピークに達していました。柏霊筠は、夫の代わりに降伏勧告の書をしたためます。
司馬師、夏侯玄との決別
司馬昭は、張緝らを拷問にかけ、曹芳(そうほう)が夏侯玄と手を組み、司馬兄弟を殺害し、さらに司馬懿の帰路を断つ計画を立てていたことを知ります。怒りに震える司馬兄弟。司馬師は牢獄の夏侯玄を訪ねますが、もはや二人の溝は埋めようがありません。
夏侯玄は、死を覚悟していました。彼は司馬師に近づき、その片目を…! 駆けつけた牢番たちが、夏侯玄を取り押さえます。
王凌、降伏
淮南の寿春(じゅしゅん)の王凌の役所では、司馬懿率いる5万の大軍が迫っていることを知り、役人たちはパニック状態。降伏を求める声が次々と上がります。王凌は、もはやこれまでと悟り、天を仰いで号泣するのでした。
夕暮れ時、長江のほとり。王凌は部下に縛られ、司馬懿に降伏します。司馬懿は縄を解かせ、「兄者」と呼びかけ、王凌と膝を交えて語り合うのでした。
つづく