あらすじ
司馬懿(しばい)は王凌(おうりょう)を処刑し、柏霊筠(はく れいいん) は非業の死を遂げ、司馬孚(しばふ)との関係も悪化。さらに、曹爽(そうそう)一派の粛清が進み、司馬一族はますます権力を増していく。しかし、その代償は大きく、司馬懿は孤独と闇を深めていく…。
ネタバレ
ついに、あの温厚だった司馬懿(しばい)が冷酷な「殺戮者」へと変貌を遂げる衝撃の回。長年連れ添った柏霊筠(はく れいいん) との関係にも亀裂が入り、司馬家は崩壊へと向かうのか…?見逃せない展開が目白押しです!
深夜、賈逵(かき)の廟に呼び出された王凌(おうりょう)。兵士たちに拘束され、ただならぬ雰囲気に何かを察します。石段に腰を下ろし、司馬懿に「棺桶の釘をくれ」と、死を覚悟した様子。
一方、長江の戦船では、司馬懿が甲板に座り、冷たい風が吹きすさぶ中、王凌の言葉を聞き、不敵な笑みを浮かべます。「奴は命乞いをしているが、死ぬ覚悟もない」と。柏霊筠は王凌の助命を嘆願しますが、司馬懿は冷たく「棺桶の釘を与えよ」と命じます。柏霊筠は、愛した男の変貌ぶりに愕然。まるで冷酷な殺戮者のようだ、と。激しい口論の末、二人の間に深い溝が生まれます。
洛陽の廷尉府では、鍾会(しょうかい)が冷酷にも夏侯玄(かこうげん)、張緝(ちょうしゅう)、李豊(りほう)の処刑を命じます。そこに老いた司馬孚(しばふ)が駆けつけ、処刑者リストの山を見て驚愕。「こんなに多くの名士を殺せば、天下の名士の半分が消える!」と。しかし、鍾会は全く動じません。司馬孚(しばふ)は司馬師(しばし)に直談判しようとしますが、司馬師(しばし)は面会を拒否。司馬昭(しばしょう)が叔父の司馬孚を説得しようとしますが、二人の意見は真っ向から対立。司馬昭(しばしょう)が父・司馬懿の名をかたって曹爽(そうそう)一派を皆殺しにしようとしていることを知り、司馬孚は激怒。甥の司馬昭を平手打ちし、二人は決別します。
洛陽郊外の刑場では、夏侯玄らが処刑されます。その時、狂ってしまった蒹葭(けんか)が、野花を手に歌いながら刑場に現れ、その悲惨な光景に、司馬師らも涙を流します。
官道では、柏霊筠の馬車が襲撃されます。襲撃者は、亡き王凌の旧部下たち。司馬懿を狙ったものの、馬車には柏霊筠だけ。燃え盛る炎の中、柏霊筠はこれまでの人生を思い返し、絶望。死を覚悟し、燃え盛る馬車の中で静かに最期を迎えます。
長江の船上では、柏霊筠の訃報を聞いた司馬懿が、ショックで昏倒。
洛陽の司馬邸では、司馬孚が兄・司馬懿を訪ね、酒を酌み交わします。昔話に花を咲かせますが、司馬孚は司馬懿の権力掌握を憂慮。しかし、司馬懿は「全ては運命だ」と。司馬孚は夏侯玄らの処刑について問いますが、司馬懿は意に介しません。司馬孚は兄の変わり果てた姿に涙し、兄弟の絆にも亀裂が…。
一方、司馬倫(しばりん)は母の死を悼み、喪服姿。司馬昭は司馬倫を気遣いますが、司馬倫は母の侍女・小元(しょうげん)が何かを暴露するのではないかと恐れ、殺意を抱きます。
侯吉(こうきつ)は司馬懿に、市場の張という肉屋の夢を見たと話しますが、司馬懿は不吉な予感を感じます。しかし、侯吉(こうきつ)は小元との結婚をほのめかし…。
つづく