あらすじ
慶(けい)帝国使節団を率いる范閑(ファン・シエン)は、北斉の国境で錦衣衛の沈重(シェン・ジョン)と対面する。沈重は肖恩(シャオ・エン)を残虐に扱い、范閑に敵意を示す老婆を殺害するなど、その冷酷さを見せつける。夜、肖恩を狙う刺客(海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ))が現れるが、范閑は彼女を匿い、追ってきた沈重と腹を探り合う。范閑は海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)との共闘を探りつつ、郭保坤(グオ・バオクン)を別行動させ、上京へ向かう。城門では上杉虎(シャンシャンフー)が待つ中、沈重は肖恩への仕打ちで彼を挑発。范閑一行は民衆から罵声を浴びながらも、堂々と入城する。
ネタバレ
前回、范閑(ファン・シエン)を助けてくれた北斉の聖女、海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)(ハイタンドゥオドゥオ)だけど、いきなり「肖恩(シャオ・エン)を殺して」って頼んでくるんだからビックリ! もちろん、范閑(ファン・シエン)はキッパリ拒否。それどころか、「太后と組んで、若き皇帝から権力を奪い返さない?」なんて大胆な提案をしちゃうんだから、さすが范閑、肝が据わってる! 海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)は「私は太后派じゃない」って否定するけど、范閑は北斉の複雑な権力構造(皇帝派、太后派、そして上杉虎(シャンシャンフー)をズバリ言い当てて、彼女との共闘を持ちかける。海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)は返事を濁すけど、「肖恩(シャオ・エン)を殺すのは諦めない」って言い残して去っていく。うーん、敵か味方か、まだ分からないね!
使節団に戻ると、お調子者の王啓年(ワン・チーニニン)が「范閑様、海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)とお近づきに? おめでとうございます!」なんてニヤニヤ。高達(ガオ・ダー)(ガオ・ダー)まで一緒になってからかうもんだから、范閑はタジタジ。思わず王啓年(ワン・チーニニン)を追いかけ回すんだけど、逃げ足の速い王啓年(ワン・チーニニン)には敵わない(笑)。
馬車に戻ると、今度は司理理(スー・リーリー)が「海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)のこと、どう思ってるの?」って聞いてくる。范閑、モテモテだな! 范閑は誤解を解こうとしつつ、「なんで俺をかばって矢を受けたんだ?」って聞き返す。司理理(スー・リーリー)は「とっさの反応よ」って言うけど、本当かな? 范閑は彼女に解毒薬を渡して、「これで貸し借りなしだ」って、ちょっと寂しいけど、関係を清算する。
いよいよ北斉の国境に到着! 范閑はビシッと官服に着替えて、改めて肖恩(シャオ・エン)に「隠された秘密」について尋ねるけど、やっぱり口を割らない。まあ、しぶといよね。
そして、城門前で待っていると…現れたのは、なんと錦衣衛のトップ、沈重(シェン・ジョン)! でも、この人、なんか様子がおかしい。寝ぼけ眼で馬車から出てきて、ヘラヘラしながら范閑に挨拶。なんだか頼りなさそうな感じ…? と思いきや!
司理理(スー・リーリー)を迎えに来た老婆たちが、彼女の怪我を見て范閑に文句を言い始めるんだけど、沈重(シェン・ジョン)が割って入って老婆たちを下がらせる。そして、護送されてきた肖恩を見るなり、態度が豹変! 偽りの労いの言葉をかけたかと思うと、いきなり肖恩を殴り倒し、髪を掴んで血の跡を引きずりながら鉄の檻まで連れて行く! あの強靭な肖恩がなすすべもなく…! その残虐な光景に、范閑もドン引き。さっきまでのヘラヘラ顔はどこへやら、沈重(シェン・ジョン)の底知れない恐ろしさに、こっちまでゾッとしちゃったよ!
さらに恐ろしいことに、さっき范閑に文句を言ってた老婆が「太后様に言いつけてやる!」って息巻いてたら、沈重はその老婆を森に連れ込んで、あっさり殺害…! 血を拭いながら「あの老婆は恥じて自害した」なんて平然と言ってのけるんだから、もうサイコパスだよ、この人! 范閑も、この沈重っていう男がとんでもなくヤバい奴だって、改めて思い知らされる。
その夜、范閑たちが野営していると、黒装束の刺客が! 狙いはやっぱり肖恩。すぐに北斉の兵士に囲まれちゃうんだけど、范閑は冷静。だって、その刺客が海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)だって、とっくに見抜いてるんだもん。范閑はわざと自分のテントに彼女を匿ってあげる。
そこへ沈重が兵を連れてやってくる。「刺客はテントの中にいるぞ」って范閑が言うんだけど、沈重は警戒して入らない。代わりに范閑の隣に座って、焼き芋を食べながら探り合い開始! 沈重は自分が太后派であること、上杉虎が実は皇帝に警戒されて兵権を取り上げられそうだということ、そして北斉も慶(けい)帝国も、肖恩に死んでほしい人間がたくさんいることを匂わせる。陳萍萍(チェン・ピンピン)が肖恩を生かしてきた理由も、その「秘密」にあると。最後に「賢く立ち回れ」と范閑に警告して去っていく。うわー、腹の探り合い、怖すぎ!
范閑はテントに隠れてる海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)と改めて交渉。「一緒に組んで、この世をかき乱さないか?」って持ちかけるけど、やっぱり彼女ははっきりしない。
場面は変わって、范閑は王啓年からお金を借りる(渋る王啓年を「倍にして返すから!」って説得するのが面白いw)。そのお金を郭保坤(グオ・バオクン)に渡して、「城南の宿で待ってろ」って指示。郭保坤はこっそり使節団を離れるんだけど、もちろん沈重にはバレバレ。范閑が次に何をするか、見物って感じかな。
いよいよ上京の城門へ。そこには、肖恩の義理の息子である猛将・上杉虎が待ち構えていた! 沈重はわざと檻の覆いを外して、弱り切った肖恩を見せつけ、「俺が筋を切っておいた」なんて挑発! 上杉虎は怒りに震えるけど、肖恩に止められて手を出せない。もし手を出せば、謀反の罪に問われる…沈重、どこまでも計算高い!
沈重は「司理理にはまだ正式な身分がないから」という理由で宮殿の外に住まわせ、肖恩は西門から厳重に連行。そして、范閑たち慶(けい)帝国の使節団が城内に入ると…待っていたのは、民衆からの熱烈な(?)歓迎! 臭い卵や腐った野菜が雨のように投げつけられる! でも、范閑は全く動じない。「今日の晩飯は豪華になりそうだ」なんて言って、王啓年に拾わせる始末(笑)。沈重は隣でニヤニヤしながら「馬車に乗って隠れた方が慶国の面目が保てますぞ」なんて言うけど、范閑は余裕綽々。高達(ガオ・ダー)に後ろの荷物を持ってこさせて…さあ、次は何を見せてくれるのかな!?
いやー、北斉編、いきなり濃すぎる! 沈重っていう強烈なキャラが出てきて、范閑の行く手に暗雲が立ち込めてきた感じ。海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)との関係も気になるし、肖恩の秘密も早く知りたい!
つづく