あらすじ
范閑(ファン・シエン)は沈重(シェン・ジョン)の妨害をかわし、海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)の助けもあって言氷雲(イエン・ビンユン)を救出する。しかし言氷雲は、自分が肖恩(シャオ・エン)との交換材料だったことに激怒。范閑は、北斉の小皇帝や上杉虎(シャンシャンフー)と接触し、彼らを利用して肖恩を脱獄させ、同時に邪魔な沈重を排除するという大胆な計画を進める。一方、沈重も范閑の動きを察知し、上杉虎らを迎え撃つ準備を整える。北斉を舞台にした范閑の危険な策謀が、いよいよ本格的に動き出す。
ネタバレ
今回も范閑(ファン・シエン)がやってくれたね!北斉の地で、ますます彼の胆力が試される展開になってきたぞ!
ツンデレ貴公子、言氷雲(イエン・ビンユン)を救え!
前回、ついに囚われの言氷雲(イエン・ビンユン)と対面した范閑(ファン・シエン)。今回はいよいよ救出作戦開始だ!范閑(ファン・シエン)は「助けに来たんだってば!王啓年(ワン・チーニニン)が助けも呼んでる!」って必死に説得するんだけど、当の言氷雲(イエン・ビンユン)は超クール。「お前なんか信用できるか」オーラ全開で、まったく心を開かない。范閑も「なんで沈小姐(シェン・シャオジエ)はこんな氷みたいに冷たい男が好きなんだ?」って不思議がる始末。
言氷雲に言わせれば、「沈小姐は利用してるだけ。俺と兄の沈重(シェン・ジョン)は不倶戴天の敵だ」とのこと。沈小姐もそれを分かってて、それでも言氷雲を諦めきれず、いざとなったら兄と一緒に死ぬ覚悟らしい…。うーん、切ないねぇ。
そこへ、タイミング悪く(良く?)錦衣衛を引き連れて沈重(シェン・ジョン)が登場!妹の沈小姐はとっさに言氷雲に短剣を押し付け、「私を人質にとって!」と芝居を打つ!兄の沈重(シェン・ジョン)は妹の行動にブチ切れ!范閑はすかさず「俺は慶(けい)帝国の使節団長だぞ!両国の戦争を引き起こす気か!」と牽制。
沈重は「北斉に潜む密偵網の情報を渡せば見逃してやる。さもなくば二人とも矢の餌食だ!」と脅迫。言氷雲はハッタリかまして「北斉の六部の尚書や侍郎はみんな慶(けい)帝国の間者だ!」なんて言い放つもんだから、沈重は怒り心頭!まさに一触即発!
救世主?海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)、颯爽登場!
まさに絶体絶命!って時に、錦衣衛が慌てて駆け込んできて、「海棠朶朶(ハイタン・ドゥオドゥオ)様がお見えです!」と報告。沈重も慌てて出迎える。
海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)は「小皇帝と太后の命令よ。早く彼らを解放しなさい」と一喝。さすが聖女、威厳が違う!沈重も逆らえず、しぶしぶ范閑たちを解放。海棠朶朶自ら馬車を駆って二人を護送することに。
馬車の中で、言氷雲は「なんで北斉の聖女がお前らを助けるんだ?」と范閑への疑いを深める。范閑が説明する間もなく、王啓年(ワン・チーニニン)が馬車に飛び乗ってきた!言氷雲は、王啓年(ワン・チーニニン)が海棠朶朶に助けを求めたと知ると、「お前も北斉に寝返ったのか!」と疑心暗鬼MAX。
ここで王啓年が余計な一言。「いえいえ、これは范閑様と海棠朶朶様が相思相愛だからでして…あ、そういえば范閑様が海棠様に薬を盛ったことが…」って口を滑らせたもんだから、海棠朶朶は激怒!「うるさい!」とばかりに王啓年を馬車の外へ蹴り落とす!(笑)この二人の関係、やっぱり面白い!
范閑の深謀遠慮、北斉を揺るがす
使節団の駐屯地に戻ると、高達(ガオ・ダー)が北斉の武士たちと大立ち回り中。海棠朶朶は言氷雲を裏口から送り届け、范閑には「小皇帝の命令よ。あなたと協力して沈重を殺す。それと、私の一番弟子の狼桃(ラン・タオ)には気を付けて」と伝える。狼桃は北斉屈指の九品の実力者で、都に戻るなり衆人環視の中で気づかれずにスリを始末したほどの達人らしい…ヤバいのが出てきたぞ!
部屋に戻った言氷雲は、自分が肖恩(シャオ・エン)との人質交換で救われたと知って激怒!「ふざけるな!」と范閑に掴みかかる。范閑は「これは慶(けい)帝と陳萍萍(チェン・ピンピン)の指示だ。俺の任務は肖恩(シャオ・エン)を始末することだ」と説明。言氷雲は「なら俺が肖恩(シャオ・エン)を殺しに行く!」と息巻くが、范閑はそれを制止。
そして范閑は、自分の真の計画を明かす。なんと、北斉の小皇帝と手を組み、沈重を排除しようとしているというのだ!さらに、何道人(ホー・ダオレン)を使って沈重を騙していたことも告白。言氷雲は「沈重は用心深い男だ、そんなやり方じゃすぐバレるぞ!何道人が殺される!」と范閑の計画の危うさを指摘する。
だが、范閑には更なる策があった!高達(ガオ・ダー)と北斉武士の試合をわざと見せつけ、その裏で上杉虎(シャンシャンフー)と接触し、肖恩の始末について話を持ち掛けていたのだ。言氷雲が救出された後、上杉虎はすぐに手下の譚武(タン・ウー)を試合に送り込み、高達(ガオ・ダー)を通じて「肖恩排除の計画を早く進めよう」と伝えさせる。この一連の動きは、もちろん沈重の密偵に監視させていた。
案の定、沈重は何道人を疑い始めていた。だが、そこに上杉虎が范閑と接触したという報告が入る。これで何道人への疑いは完全に晴れ、沈重は監視役の錦衣衛に八つ当たりして苦役を命じる始末。言氷雲は、范閑の幾重にも張り巡らされた策略を知り、ようやく彼の実力を認めざるを得なくなる。
小皇帝、上杉虎…北斉の勢力を利用せよ!
しかし、まだ肖恩がどこに囚われているかは不明。范閑は北斉内の各勢力の対立を利用して任務を完遂しようと決意。
范閑は海棠朶朶の案内で北斉の小皇帝に謁見。言氷雲救出の手腕を褒められた范閑は、単刀直入に「上杉虎と協力して肖恩を脱獄させたい。力を貸してほしい」と持ち掛ける。もし沈重が妨害してきたら、上杉虎を利用して彼を排除する、と。
小皇帝は、上杉虎が重臣を殺せば死罪は免れないこと、そうなれば北斉が一気に二人の実力者(沈重と上杉虎)を失うことを懸念する。しかし范閑は「上杉虎はあなたと太后の間でフラフラしている。将来必ず禍根となる。たとえ沈重が死ななくても、肖恩が脱獄した責任は彼(沈重)にある。その機に乗じて彼の権力を奪えばいい」と説得。小皇帝は熟慮の末、范閑の計画に乗ることを決意する。
そして范閑は堂々と上杉虎に会いに行き、肖恩救出と沈重排除の計画を詰める。上杉虎は范閑を「将来、斉国の最大の敵になる男だ」と警戒しつつも、義父である肖恩を救うため、協力することを受け入れる。
一方、沈重は范閑が小皇帝や上杉虎と公然と接触していることを知る。「肖恩を捕らえておいたのは、まさにこの日のためだ!」とほくそ笑み、すぐさま何道人と狼桃を呼び寄せ、上杉虎が肖恩を奪いに来た時に一網打尽にする準備を始めるのだった…!
いやー、范閑、大胆不敵すぎる!北斉の権力構造を巧みに利用して、自分の目的を果たそうとしてるね。でも、沈重も黙っちゃいない。狼桃っていう新たな強敵も出てきたし、上杉虎も信用できるか分からない。次回、ついに肖恩奪還作戦が決行されるのか!?
つづく