あらすじ
趙雲(ちょううん)は軽衣との誤解、劉備(りゅうび)への忠義、そして自身の居場所を巡って苦悩する。龐士元に励まされ、自分の進むべき道を見つけようとする。一方、公孫宝月(ほうげつ)は趙雲への想いを募らせるが、龐士元に翻弄される。そして、趙雲は師の仇である夏侯傑(かこうけつ)と対峙し、激しい戦いの末、因縁に決着をつける。
ネタバレ
物語は、石硯(せきけん)が公孫宝月(ほうげつ)を趙雲(ちょううん)の屋敷に連れて行くところから始まります。宝月は、軽衣が趙雲に誤解を抱いていることに憤慨!内心では、軽衣がずっと誤解していれば、趙雲との間に障害がなくなるとも考えています。ちょっと腹黒い?(笑)
一方、軽衣は宝月に、趙雲に戦袍を届けてほしいと頼みます。趙雲は軽衣が縫った戦袍を見て、複雑な思いに。愛馬の夜照玉に、今の苦しい心境を打ち明けます。常山にも幽州にもいられない、一体どこに行けばいいんだ…と、趙雲も悩める青年なんですね。
そんな趙雲に、龐士元がアドバイス。「悩みを解消するには、なぜ兄弟たちとここを離れたのか、その初心を思い出せ」と。趙雲は劉備(りゅうび)に仕えたい気持ちはあるものの、劉備自身が曹操(そうそう)の傘下に入っている状況に葛藤していました。曹操は漢室に忠実な人物ではない、と。
龐士元は、劉備は大きな志を持つ人物であり、時が来れば必ずや覇者となると説きます。そして、宝月が趙雲に気持ちを伝えようとすると、龐士元は彼女を連れ出し、趙雲に逃げる時間を与えます。ナイスアシスト!
龐士元は宝月を山に連れて行き、「天象を見て、郡主と趙雲の未来を占う」と言い出します。宝月はまんざらでもない様子(笑)。龐士元は、「北方は尊位。2つの瑞雲が現れ、大きい雲は勇敢な将軍、小さい雲は美しく、風に乗って大きい雲に近づいている。いずれ2つの雲は1つになるだろう」と、それらしいことを言います。
宝月はすっかりその気になり、趙雲との未来に期待を膨らませますが、そこに趙雲が出発するという知らせが! 龐士元に騙されたと気づきます。宝月が追いかけようとすると、龐士元は「あなたと趙雲には必ず再会の日が来る。その時こそ、縁を結び直せるでしょう」と告げます。
趙雲は柳慎(りゅうしん)たちに先に行くように言い、一人で師匠の墓参りへ。しかしそこには、高則(こうそく)の策略で待ち伏せしていた夏侯傑(かこうけつ)が!
趙雲と夏侯傑は激しい戦いを繰り広げます。夏侯傑は趙雲の槍法が自分と似ていることに気づき、師の楽淵との関係を問い詰めます。趙雲は夏侯傑こそが、師が言っていた不肖の弟子だと確信します。
夏侯傑が暗器を使おうとした瞬間、趙雲は反撃!夏侯傑は自分の暗器で怪我をします。趙雲は夏侯傑に、両親を殺したのはお前かと問い詰めます。趙雲は、世の中の争いは「奪い合い」から生まれるものであり、人は自分の行いの報いを受けるのだと悟ります。
つづく