あらすじ

第40話では、高則(こうそく)が常山(じょうざん)郡守に就任し、趙子龍(ちょうしりゅう)は劉備(りゅうび)を助けるために徐州へ向かう。道中、水鏡先生と出会い、天下の情勢を知る。関羽(かんう)は曹操(そうそう)に降伏し、公孫宝月(ほうげつ)は袁紹(えんしょう)暗殺を試みるも失敗する。

ネタバレ

袁紹(えんしょう)は夏侯傑(かこうけつ)の死を知り、高則(こうそく)を新たな常山(じょうざん)郡守に任命する。高則(こうそく)は、国には一日たりとも君主がいないわけにはいかないように、地方の統治も同様だと述べ、軽衣にこの件について意見を求める。軽衣は、父には娘が自分しかいないため、高則が後を継ぐのは当然であり、父の葬儀を手配してくれた高則に感謝していると答える。

高則は、袁紹(えんしょう)がすでに幽州を攻略し、その勢いは無視できないものとなっていると言う。幸いにも、岳父(軽衣の父)が中立を選んだことで、常山は守られた。軽衣は高則に、趙子龍(ちょうしりゅう)の居場所を見つけたかと尋ねる。趙子龍(ちょうしりゅう)が父を殺した瞬間から、彼とは完全に決別しており、父の死にけじめをつけなければならないと言う。

一方、柳慎(りゅうしん)たちは許昌に到着し、劉備(りゅうび)が袁術討伐のために出陣を願い出て、袁軍に大勝した後、徐州を守る名目でそこに留まっていることを知る。そこで柳慎(りゅうしん)、飛燕(ひえん)、拾妹(しゅう まい)は、許昌城外の森で趙子龍との合流を待つ。趙子龍は状況を聞き、すぐに徐州へ向かい劉備(りゅうび)を支援することを決意する。

趙子龍一行は道中、仙人のような老人に会う。老人は、道に迷ったので送ってほしいと頼む。皆が自分の馬を譲ろうとするが、老人は趙子龍の白馬に目をつけ、趙子龍にしゃがんで足台にさせ、馬に乗る。そして、喉が渇いたとうるさく言い、馬が揺れるから背負ってほしいとわがままを言う。趙子龍の謙虚さと忍耐強さに、老人は大いに満足する。実はこの老人こそ、水鏡先生として知られる司馬徽だった。司馬徽は、無駄な道を歩まないように、彼らに助言を与えられると言う。趙子龍一行が急いでいる間、天下はまた別の様相を呈していた。曹操(そうそう)は20万の兵を率いて徐州を攻撃し、張飛(ちょうひ)は行方不明、劉備は冀州の袁紹を頼り、関羽(かんう)に至っては、二人の兄嫁を守るために曹操(そうそう)に降伏していた。それを聞いた一同は、ただただ唖然とする。水鏡先生は、荊州へ行くことを勧める。

曹操はわざと関羽(かんう)と二人の兄嫁を同じ部屋に住まわせる。関羽は曹操が故意に困らせようとしていることを知り、一晩中部屋の外に立って決して中に入ろうとしなかった。曹操はそれを知り、君臣の礼を乱さず、兄弟の義を忘れない関羽に感銘を受ける。曹操は関羽に錦の着物を贈るが、関羽は劉備から贈られた古い着物を上に着る。曹操はさらに、呂布(りょふ)がかつて乗っていた赤兎馬を贈る。関羽は感謝して跪く。曹操は、関羽がなぜ人を軽んじて畜生を重んじるのか理解できない。関羽は、この馬は一日千里を走ることができ、もし兄貴の居場所が分かれば、この馬に乗って一日で兄貴に会える。どうして丞相の大恩に感謝しないでおられようかと言う。

曹操軍と袁紹軍が対峙し、関羽が出陣して文醜の首を斬り落とす。袁紹は怒りを劉備に向け、処刑しようとする。劉備は、曹操が最も恐れているのは自分が袁紹を助けることだからこそ、関羽を誘って顔良と文醜を殺させたのだと弁解する。袁紹は劉備が自分を「明公」と呼んだのを聞き、急いで縄を解かせ、「危うく賢者を害するところだった」と言う。劉備は、すぐに義弟に関羽に手紙を書き、必ずや袁紹を補佐させると言う。

公孫宝月(ほうげつ)は袁紹を暗殺しようと幽州に潜入するが、街中で暗殺に失敗し、兵士に囲まれ命を落としかける。すると、見知らぬ男が天から舞い降り、宝月を救出する。

謎の男は公孫宝月(ほうげつ)を救い出す。彼は宝月のことをすべて知っており、どこから来たのか、名前は何かを知っている。宝月は好奇心から、どうして自分の身元を知っているのかと問い詰める。実は、彼女のハンカチが秘密を漏らしていたのだ。

つづく