あらすじ
男装した宝月(ほうげつ)が機転を利かせて名馬・夜照玉を敵将・張任に渡し、それがきっかけで趙雲(ちょううん)たちは雒城を攻略する。降伏した雷将軍は劉備(りゅうび)暗殺を企てるが、娘の雷嬌嬌と趙雲の活躍で阻止される。一方、陽平関では趙雲が濃霧を利用した作戦で夏侯淵(かこうえん)率いる曹軍を破るが、その夏侯淵を高則(こうそく)が射殺。高則は、曹操(そうそう)の怒りを劉備軍に向けさせ、趙雲を破滅させるための非情な一手だと語るのだった。
ネタバレ
宝月(ほうげつ)、まさかの大博打で名馬を送り届ける!
前回、軍師・諸葛亮(しょかつりょう)から張任のもとへ名馬・夜照玉を届けるという超重要任務を任された宝月(ほうげつ)。正直、「え、あの宝月にそんな大役が務まるの…?」って心配でしたよね?趙雲(ちょううん)も「十回任務を任せたら九回は失敗する宝月に…」なんて言ってたくらいですから(笑)。
ところがどっこい!我らが宝月、今回はやってくれました!男装して「大牛」と名乗り、張任がよく行く賭場へ乗り込んだ宝月。そこで、わざとらしく大負けして、なんと夜照玉をまんまと張任に「負け」として渡しちゃったんです!張任も「こりゃラッキー!」くらいにしか思ってなかったでしょうね。いや~、この発想はなかった!宝月、あんた天才だよ!
雒城、あっけなく陥落!鍵はやっぱり夜照玉!
宝月が無事任務を完了したとの報告を受け、諸葛亮(しょかつりょう)はすかさず「雒城を落とす時が来た!」と号令。趙雲(ちょううん)、宝月、柳慎(りゅうしん)が城外で戦いの狼煙を上げると、出てきたのは案の定、夜照玉に乗った張任。
賭場で馬をせしめた相手が、まさか敵方の宝月だったとは夢にも思わない張任。趙雲が一喝すると、賢い夜照玉は前脚を上げて張任を振り落とし、そこを柳慎(りゅうしん)が一閃!あっという間に張任を討ち取っちゃいました!大将を失った雷将軍と呉将軍は、蜘蛛の子を散らすように「降参します!」と白旗を揚げ、雒城は驚くほど簡単に劉備(りゅうび)軍の手に落ちたのでした。夜照玉、グッジョブ!
雷将軍の苦悩と、娘・雷嬌嬌のファインプレー!
ところが、一筋縄ではいかないのがこのドラマ。降伏した呉将軍、なんと雷将軍をそそのかして、祝宴の席で劉備(りゅうび)を暗殺しようと企むんです!雷将軍も、娘の雷嬌嬌が日頃から「劉備様は素晴らしいお方よ!お父様も劉備様についていけば、きっと護国大将軍にだってなれるわ!」なんて言っていたものだから、心はグラグラ。
そんな父の様子がおかしいことに気づいた雷嬌嬌。剣を持って出かけようとする父を見て、「まさか張任様の仇を討ちに…!?」と直感。父を止めようとしますが、聞く耳を持ちません。劉備に知らせれば父が危険に、かといって黙っていれば劉備が…。板挟みになった雷嬌嬌が思いついたのは、我らが趙子龍(ちょうしりゅう)!急いで将軍府に駆け込み、趙雲に助けを求めたことで、雷将軍は取り返しのつかない過ちを犯さずに済んだのでした。雷嬌嬌、本当に賢くて勇敢な娘さんです!
霧の中の激闘!高則(こうそく)、現る!
場面は変わって陽平関。高則(こうそく)がなんと8万もの曹軍を率いて待ち構えています。対する趙雲軍はわずか1万。柳慎も「どうやって戦うんだ…」と不安顔。しかし、趙雲は夜空を見上げ、「今夜は濃霧が出る。これが我々の好機だ」とニヤリ。
その言葉通り、深い霧が立ち込める中、趙雲は太鼓を打ち鳴らしたかと思えば、すぐに退却の合図を出すなど、曹軍の指揮官・夏侯淵(かこうえん)を巧みに翻弄。夏侯淵(かこうえん)がすっかり苛立ったところを見計らい、全軍で一斉に奇襲攻撃!霧の中から現れた趙雲軍に、曹軍はなすすべなく打ち破られます。
城楼で戦況を見守っていた高則。やがて喊声が小さくなり、夏侯淵がボロボロになって逃げ帰ってくるのを目にします。趙雲軍が猛追する中、黄忠が夏侯淵に一騎打ちを挑もうとしたその瞬間!闇から放たれた一本の矢が夏侯淵の命を奪います。
矢を放ったのは…そう、高則!
趙雲が「なぜだ!」と問うと、高則は冷ややかに言い放ちます。「これはお前たちを助けたのではない、破滅させるためだ。曹操(そうそう)様と夏侯淵様は幼い頃からの仲。夏侯淵がお前たちの手で死んだとなれば、曹操(そうそう)様は必ずお前たちの首を刎ね、益州を踏み潰すだろう!」と。そして、「趙子龍(ちょうしりゅう)、必ずお前を殺し、お前の夢を全て打ち砕いてやる!」と、改めて趙雲への強烈な敵意をむき出しにするのでした。
いやはや、高則の執念、恐ろしすぎます…。夏侯淵をあえてこのタイミングで葬ることで、曹操の怒りを最大限に趙雲たちに向けさせようという魂胆だったとは…。どこまでも計算高く、そして非情な男です。趙雲の運命やいかに!?
つづく