あらすじ
第25話では、宋墨(ソン・モー)が父・宋宜春(ソン・ギシュン)の長年にわたる裏切りと母・蒋蕙荪(ショウ・ケイツソン)の死の真相、そして自身の出生の秘密に迫る中、自らも「怨憎会」という不治の毒に侵され余命一年と宣告されるという衝撃の展開が描かれました。竇昭(ドウ・ジャオ)は、身を挺して宋墨を支え、二人の絆が試されます。一方、宋宜春の背後に潜むさらなる陰謀の影、そして謎の女の登場により、物語は新たな局面を迎えます。
ネタバレ
冒頭から、竇昭(ドウ・ジャオ)と紀咏(ジー・ヨン)は万佛寺の住職に面会を求めますが、けんもほろろ。俗世のことで騒がすなとばかりに門前払い状態…。そんな中、宋墨(ソン・モー)が駆けつけた先では、舒瑶(しょよう)が自ら命を絶つという悲劇が…。宋宜春(ソン・ギシュン)の号泣っぷりも痛々しいけど、宋墨(ソン・モー)は冷静。部屋から見つかった首飾りから、かつて宋翰(ソン・ハン)が燃やしたお守りとの関連を疑います。宋翰(ソン・ハン)は、父が持ってきた舒瑶からの贈り物を拒んで燃やしたと白状し、これ以上父と争わないでくれと懇願するんだけど…。
宋墨(ソン・モー)の怒りは収まらない!舒瑶の死の真相を暴くと宣言し、宋宜春と舒瑶の間に昔から深い仲があったこと、舒瑶の一家が投獄された際にも宋宜春が面会に訪れていた記録まで突き止めます。どうやら宋翰(ソン・ハン)は、母の死を何とも思わない父を責めていたみたいね…。
一方、万佛寺では紀咏の機転で、ついに竇昭(ドウ・ジャオ)が住職と対面!そこで語られたのは、衝撃の事実。なんと、蒋蕙荪(ショウ・ケイツソン)と舒瑶は同時期に寺に滞在していて、舒瑶は生後1ヶ月の男の子を抱き、蒋蕙荪は早産で女の子を産んでいたというの!なのに、宋宜春はその女の子を「男の子だ」と言い張ったって…え、どういうこと!?
宋墨は宋宜春にその子の行方を問い詰めますが、宋宜春は口を割らない。業を煮やした宋墨は、舒瑶の遺骨で宋翰との親子鑑定をすると脅しをかけると、ついに宋宜春が重い口を開きます。舒瑶とは相思相愛だったこと、蒋梅荪(ジャン・メイスン)が舒瑶の家を没落させたこと、そして皇帝の命令で蒋蕙荪と結婚させられたことへの恨み…。そして、蒋蕙荪の死にも関与していたことを認めるものの、黒幕については固く口を閉ざすの。もう、この父親、どこまで腐ってるのよ!
怒り心頭の宋墨は、なんと宋宜春を焼き殺そうと!宋翰が必死に命乞いをするも、宋墨は聞く耳を持たない。その頃、竇昭(ドウ・ジャオ)は『昭世录』の「宋墨が父と弟を殺し、一夜にして白髪になった」という記述を思い出し、最悪の事態を止めるために宋墨のもとへ急ぎます。紀咏は、そんな竇昭の宋墨への深い想いに涙するのよ…切ないわね。
まさにその時、天が味方したのか、土砂降りの雨が火を消し止めます。宋宜春は「天もわしに味方しておるわ!」と勝ち誇る始末。宋墨は、母を薬と食べ合わせの悪い蜜餞で毒殺したんだろうと宋宜春を責め立てますが、宋宜春は「薬のことなんぞ知らん」としらを切り、さらに衝撃の事実を告げます。「お前はとっくに毒に侵されている。最初に白髪が出たあの時からな。全ての髪が白くなった時がお前の最期だ!」…なんですってー!?
逆上した宋墨が宋宜春に斬りかかろうとした瞬間、竇昭が駆けつけ、なんとその刃を素手で掴んで止めたの!もう、竇昭の愛の深さに涙腺崩壊よ…。そこへ皇帝からの勅命が下り、宋墨と宋宜春は御前へ。太医の診断の結果、宋墨は「怨憎会(えんぞうえ)」という解毒不能の毒に侵され、余命はあと1年…!皇帝は激怒し、1年以内に解毒薬を見つけねば太医も同罪だと命じます。
意識不明の宋墨は、うわ言で子供がすり替えられたことを訴え続け、皇帝は必ず仇を討つと誓います。一方、宋宜春は鞭打ちの上、職を解かれることに。息子の宋翰のことだけはどうかと懇願するも、宦官に「罪人の子に情けなどかけられぬ」と一蹴され、絶望の淵へ…。
竇昭は紀咏に書舗のことを頼みますが、紀咏は「宋墨のことなんか知るか!」と悪態をつきつつも、竇昭の手の傷の薬を渡すツンデレっぷり。宋墨は、残された時間を竇昭と穏やかに過ごそうと心に決めます。そんな中、陸鳴(リク・メイ)から陳嘉(チン・カ)経由で情報が。呂正(リョ・セイ)という人物が、蒋蕙荪の家から女の赤ちゃんを運び出し、その子はすぐに亡くなったと証言します。
宋墨は牢の宋宜春を訪ね、一連の行動は謀反の準備だったのではないかと核心を突きます。宋宜春は否定しますが、宋翰の身が危うくなると言われ動揺。宋墨は、宋宜春がもはや捨て駒であることを突きつけます。その様子を謎の女が物陰から見ていて…誰なの!?そして宋宜春は突然発作を起こし、慌てて薬を飲むのでした。この薬も怪しいわね…。
竇昭が宋墨のもとを訪れると、宋墨は竇昭の傷ついた手を痛ましげに見つめ、二度とあんな無茶はするなと諭します。かつて母に従順で、土産も欠かさなかった父の姿が偽りだったと知り、何が真実なのか分からなくなる宋墨。竇昭は、これからは全ての悩みを自分に打ち明けてほしいと優しく包み込みます。定国軍の宋墨への敬意も、蒋梅荪の彼への期待も、そして蒋蕙荪の彼への愛も全て本物だったと語りかけ、宋墨の心は少しずつ癒されていくのでした。
ラストは、宋墨と竇昭が二人で花火を見るシーン。美しいものは儚く消えると言う宋墨に、竇昭は燃える花火を手渡し、「儚くても、こうして手に握りしめることができる」と伝えます。宋墨はそっと竇昭を抱きしめるのでした…。ああ、切なくて美しい…。
つづく