あらすじ
武科の試験で榜首となった宋翰(ソン・ハン)は、兄・宋墨(ソン・モー)との試合で引き分け、皇帝から官職を得る。さらに公主との結婚を望むが、景玉公主(ケイギョクこうしゅ)に拒絶される。皇后の策謀により、竇昭(ドウ・ジャオ)の腹心である苗安素(ミアオ・アンスー)が公主として宋翰に嫁ぐことになる。多くの波乱含みの結婚式を経て、新婚初夜に宋翰は苗安素を誤解し殺しかけるが、後に和解の兆しを見せる。一方、遼東では慶王が反乱を企てている可能性が浮上する。
ネタバレ
武科の試験、宋翰(ソン・ハン)の台頭と兄弟対決の行方
まずは、あの沐閣老(もくかくろう)の息子さん、文科は無事通過したものの、武科ではそう甘くはありませんでしたね。何度かまぐれ勝ちして得意満面だったところに、颯爽と登場したのが我らが宋翰(ソン・ハン)!あっという間に沐閣老の息子を打ち負かし、危うく足を折るところでした。これで宋翰(ソン・ハン)は見事、榜首(首席)の座をゲット!朝廷の面々からは称賛の声が上がりましたが、沐閣老の心中は穏やかではなかったでしょうね。
皇帝陛下も「さすが宋家の血筋!」と宋翰を褒め称えます。すると宋翰、ここぞとばかりに兄である宋墨(ソン・モー)との手合わせを願い出るじゃありませんか!宋墨(ソン・モー)もこれを拒まず、兄弟対決が実現します。しかし、この試合で宋墨(ソン・モー)は、宋翰がどうやらあの竇世枢(ドウ・シースー)の手先になっていることを見抜きます。もしここで宋翰が負ければ、竇世枢を失望させることになる…そう察した宋墨。対する宋翰は、劣勢になると見るや「兄上は私の将来を潰すおつもりか!」と弱音を吐き、情に訴えかけます。一瞬の油断、心の迷い…その隙を突かれ、宋墨は顔に剣先で傷を負い、結果はまさかの引き分けに。うーん、宋翰、なかなかの策略家ですね!
野心家・宋翰、まさかの公主との縁談?!
皇帝陛下は宋翰に官職を与えますが、宋翰の野心はとどまるところを知りません。なんと、公主との結婚を願い出たのです!さすがに皇帝も即答は避け、「慎重に検討する」とのお言葉。
一方、宋墨の傷の手当てをする竇昭(ドウ・ジャオ)は、宋翰の魂胆を見抜き、景玉公主(ケイギョクこうしゅ)が嫁ぐことになれば苦労するだろうと心配します。しかし宋墨は、あの気難しく一筋縄ではいかない景玉公主なら、宋翰の思い通りにはならないだろうと冷静。そして案の定、景玉公主は宋翰が開く祝賀会の屏風に「あなたには嫁がない」という内容の詩を書き残し、宋翰の面子は見事に丸潰れ!いやはや、景玉公主、やってくれますね!
皇后の深謀遠慮、新たな公主の誕生
皇帝は景玉公主を宋翰に嫁がせる決意を固めますが、ここで皇后が猛反対!「あのような庶子に公主はもったいない!」と。そして皇后が提案したのは、なんと苗安太妃(びょうあんたいひ)の末裔である苗安素(ミアオ・アンスー)を公主とし、宋翰に嫁がせるというものでした。皇帝もこれを承諾。
しかし、これには皇后の深~い魂胆が。実は皇后、苗安素(ミアオ・アンスー)が竇昭(ドウ・ジャオ)の手足となって商売などを取り仕切っていることを見抜いており、この二人を近づけることで何か面白い騒動が起きることを期待しているのです。さらに、腹心の蘇琰(スー・イェン)を苗安素(ミアオ・アンスー)の嫁入りに同行させ、監視と内部分裂を画策するとは…皇后、恐るべし!
聖旨を受けた苗安素は、もちろん喜びません。すぐに宋翰のもとを訪れ、一緒に聖旨の撤回を願い出ようと訴えます。自分は景玉公主の身代わりでしかない、と。しかし宋翰は意外な言葉を口にします。「公主として栄華を享受すればよい」と。そして、自分には持病があり結婚できないという嘘の奏上を準備したと明かし、幼い頃から誰にも愛されず、両親亡き後はさらに孤独だったと身の上を語ります。その言葉に心を動かされた苗安素は、涙ながらに宋翰の手を取り、彼に嫁ぐことを決意するのでした。うう…苗安素、なんて健気なんでしょう。
竇昭(ドウ・ジャオ)と趙璋如(ジャオ・ジャンルー)は、手段を選ばない宋翰との結婚を思いとどまるよう苗安素を説得しますが、苗安素は「自分が宋翰を変えてみせる」と固い決意を崩しませんでした。
波乱含みの結婚式、そして紀詠(キ・エイ)の忠告
苗安素が公主に封じられると、お祝いの品が山のように届きます。しかし、ここでトラブル発生!苗安素の弟である苗安平(アンピン)が、その財産を独り占めしようとした上に、「宋翰はただの庶子だ」と侮辱する始末。宋翰は怒りを顔に出さず、その場は「これらは公主のものです」と認める大人の対応。しかし、そこへ蘇琰が皇后の命として現れ、苗安平の頬を張るという一幕も。いやはや、前途多難な結婚生活を予感させますね。
竇昭と宋墨も結婚祝いに駆けつけ、持参した豪華絢爛な結納品は列席者たちの度肝を抜きます。まるで兄弟の絆の深さを見せつけるかのような光景に、苗安素は竇昭が来てくれたことを心から喜びます。
そんな中、紀詠(キ・エイ)が竇昭のもとを訪れ、「宋墨は今や矢面に立たされている。皇帝すらも駒かもしれない。彼から離れた方がいい」と忠告します。しかし竇昭は、宋墨と共にいることを選ぶのでした。紀詠(キ・エイ)の切ない想いが伝わってきますね…。彼はさらに、「もし宋墨に再び災難が降りかかれば、あなたが手に入れた自由も失われる」と警告を残します。
新婚初夜の緊張とすれ違い
祝宴を終えた宋翰は、帰り道すがら、人々が自分を庶子だと噂し、嘲笑しているように感じ、劣等感に苛まれます。そして新婚の部屋へ。扉越しに、苗安素が酒に何かを入れているのを見てしまった宋翰は、彼女が自分を殺そうとしているのではないかと疑心暗鬼に。夫婦の誓いの杯を交わす際も、こっそり酒を捨ててしまいます。
苗安素が「贈り物をしたいから後ろを向いて」と言うと、宋翰はついに彼女が自分を殺そうとしていると確信し、苗安素の首を絞めてしまいます!あわやというところで、苗安素の手からこぼれ落ちた手ぬぐいが目に入ります。それは、かつて宋翰が初めて苗安素に贈った手ぬぐいでした。苗安素はずっと大切に持っていたのです。我に返った宋翰は苗安素に謝罪し、部屋を出て行ってしまうのでした。ああ、なんて悲しい初夜なのでしょう…。
新生活のきしみと、かすかな光
翌日、苗安素と宋翰が宋墨夫妻に挨拶する席で、またもや蘇琰が波風を立てようとします。竇昭に苗安素へのお茶を強要するのです。しかし苗安素は、お茶を受け取ると自ら竇昭の前に跪こうとし、竇昭が慌ててそれを止め、「これからも姉妹のように付き合っていきましょう」と声をかけます。
宋翰は苗安素のために手作りの菓子を用意し、裏庭に案内します。そこで耳に入ってきたのは、侍女の素心(スーシン)と素蘭(スーラン)が「今の身分になっても、私たちに指図もできないなんて、まるで奴婢と変わらない」と苗安素を陰で馬鹿にする言葉でした。竇昭がその場を収めますが、苗安素の心は晴れません。宋翰はそんな彼女を連れ出します。
宋翰は苗安素のために花壇を用意し、「好きなように花を植えるといい。確かに身分は変わった。あの者たちに指図する必要はない。だが、この世にただ一人でもお前を大切に思う者がいれば、それで十分ではないか」と語りかけます。二人は見つめ合い、そして固く抱きしめ合うのでした。少しずつ、二人の間に絆が芽生え始めているのでしょうか。
遼東からの急報、新たな動乱の予感
そんな中、宋墨のもとに遼東から急報が届きます。なんと、慶王(けいおう)が毎年の収入の7割を自分のものとし、国庫には3割しか納めていないというのです!竇昭は、慶王が富を蓄え、反乱を企てているのではないかと鋭く察知するのでした。
つづく