あらすじ
想い人であるウェン・シャオホワの結婚式を翌日に控え、チョン・ジアヤンは深く落ち込んでいた。そんな彼を元気づけようと、チャオ・フェイは彼を車で山頂へ連れ出す。そこでフェイは自身の家庭の秘密を打ち明けるが、予期せぬトラブルで二人は山に取り残されてしまう。困難を乗り越え街へ戻ったジアヤンは、ついにシャオホワの結婚式当日を迎える。この出来事を境に、ジアヤンのフェイに対する態度に明らかな変化が見え始める。彼は「指導官として」という名目のもと、足を怪我した彼女の面倒を公私にわたって見始めるが、その過保護ともいえる行動は周囲に戸惑いを与えるのだった。
ネタバレ
傷心の彼と、彼女の秘密
物語は、長年想い続けたウェン・シャオホワの結婚式を翌日に控え、どん底に落ち込んでいるジアヤンを、我らがヒロイン、喬菲(チャオ・フェイ)が夜景のきれいな山頂へ連れ出すシーンから始まります。
「心に溜め込んでる想いを、全部叫んじゃいなよ!」と、ジアヤンを元気づけるフェイ。そして、自ら手本を見せるように、夜の山に向かって大声で叫びます。「ママの病気が早く治りますように!」と。
ここでフェイは、今まで誰にも明かさなかった家庭の事情を、初めてジアヤンに打ち明けるんです。 実は彼女の母親は、脳に手術不可能な病気を抱えていて、いつ命の危険に晒されるか分からない状態だったんですね。 絶望しそうな時、こうやって大声で叫ぶことで乗り越えてきたんだ、と語るフェイの姿は、本当に健気で胸を打たれました…。
そんなシリアスな雰囲気も束の間、いざジアヤンが願いを叫ぼうとしたら…なんと、まさかのガス欠! しかも二人ともスマホを忘れるというおマヌケっぷり(笑)。山頂に取り残されるという絶体絶命のピンチなのに、ジアヤンは「車に食料ならあるし、数日は平気だ」なんて言って、どこかホッとした様子。 やっぱり、シャオホワの結婚式から逃げ出したかったんですね…。
ドタバタの一夜と、砕け散った恋心
結局、フェイの説得で現実と向き合う決心をしたジアヤン。しかし、今度はフェイが足を捻挫してしまうという、さらなる悲劇が! 車も捕まらず、ジアヤンがフェイをおぶったり、彼女が片足でケンケンしたり…と、文字通りのドタバタ珍道中を繰り広げ、なんとか朝方になって農家の方の車で街へ戻ることができました。
そして、ジアヤンは急いで結婚式場へ。でも、そこに花嫁であるシャオホワの姿はありません。 ようやくウェディングドレス姿の彼女を見つけたジアヤンは、「結婚したくないなら、今から俺が連れて逃げる」と、最後の賭けともいえる言葉を投げかけます。
しかし!当のシャオホワは、後から現れた高家明(ガオ・ジアミン)の姿を見つけると、目を輝かせる始末…。 ジアヤンの長年の恋は、こうしてあっけなく、そして完全に砕け散ってしまったのでした。切ない…切なすぎるぞ、ジアヤン!
失恋から始まる!?悪魔教官の過保護な日々
さあ、ここからが今回のハイライトですよ、皆さん!
シャオホワに振られ、傷心のはずのジアヤン。フェイは、彼をなんとかシャオホワの元へ行かせようと背中を押しながらも、自分の家で一人、寂しさを感じていました。
その時、ドアをノックする音が!足をひきずりながらドアを開けると、そこに立っていたのは…なんと、大量の食材を抱えたジアヤン!
「君の面倒を見るのは、指導官である俺の責任だ!俺の名に傷をつけるなよ!」
なんて、超・上から目線のツンデレなセリフを吐きながら、手際よく料理を始めるジアヤン。 これ、完全に恋が始まってるやつじゃないですかー!失恋の痛みを、フェイの世話を焼くことで紛らわそうとしてるのが見え見えで、もう可愛すぎます!
翌朝からは、ジアヤンの過保護っぷりがさらに加速!
タクシーを呼んでフェイの家の前で待ち伏せし、一緒に翻訳院へ。 周りの目があるからと、わざわざ別々に降りるという徹底ぶり(笑)。 職場では、今初めてフェイの捻挫に気づいたかのような演技をし、内勤を命じます。 そしてお昼には、フェイのために豪華な出前をこっそり注文! フェイに手作りの(であろう)お弁当を渡そうとしていた同僚のハオ・ジョーが、あまりの豪華さの違いに気まずくなるシーンは、思わず笑ってしまいました。
シャオホワへの恋が終わりを告げたことで、ジアヤンの心は確実にフェイへと向かい始めましたね。まあ、本人はあくまで「指導官として」のポーズを崩しませんが(笑)。その不器用さが、また彼の魅力!
『私のキライな翻訳官』第14話の感想
今回のエピソードは、チョン・ジアヤンの心情の変化が丁寧に描かれていて、非常に見応えがありました。長年の想い人であるウェン・シャオホワの結婚を前に、彼の恋が終わりを告げる切ない展開でしたが、それがチャオ・フェイとの関係を新たなステージへ進めるきっかけになったと感じます。特に印象的だったのは、失恋の痛みを抱えながらも、捻挫したフェイのために食事を作ったり、送り迎えをしたりと、何かと理由をつけて世話を焼くジアヤンの姿です。「指導官として当然だ」という建前とは裏腹に、彼の優しさが行動の端々からにじみ出ていました。その不器用な愛情表現は、これまでの「悪魔教官」という印象を覆すもので、彼の人間的な魅力が伝わってきました。シリアスな展開の中にも、山でのガス欠や同僚とのやり取りなど、クスリと笑える場面が散りばめられており、物語の緩急が巧みでした。
つづく