あらすじ
チャオ・フェイは自身の身体に深刻な問題を抱え、恋人であるジアヤンに真実を告げられずに一人で苦しんでいた。そんな中、二人は通訳として極めて重要な生放送の仕事に臨むことになる。しかし、予期せぬトラブルが発生し、二人のキャリアを揺るがすほどの事態へと発展してしまう。すれ違う二人の心と、プロとして迎える最大の危機が描かれる。
ネタバレ
宣告された残酷な真実と、チャオ・フェイの悲しい決意
前回、自分の体に異変を感じていたチャオ・フェイ。その不安は、最悪の形で現実になっちゃいました。
なんと、兄貴分のガオ・ジアミンから、親友のウー・ジャーイーに衝撃の事実が告げられます。チャオ・フェイの脳には血管腫があり、CT検査は病状の進行度を確かめるためのものだった、と…。 手術が最善策だけど、成功確率は「不確定」。 この「不確定」って言葉、希望の光が見えない暗闇を歩くようで、本人も家族もどれだけ辛いことか…。
当のチャオ・フェイは、気丈に振る舞いながらも心はボロボロ。自分の病気の辛さは、誰よりも自分が分かっているからこそ、まるで時限爆弾を抱えているような恐怖に苛まれます。 そして彼女が下した決断は、あまりにも切ないものでした。
「これ以上、愛する人を苦しめたくない」
そう、彼女は最愛のチョン・ジアヤンを、この苦しみから遠ざけようと決心するんです。 手術も拒み、「残された時間を、好きな人と好きなことのために使いたい」とジアミンに涙ながらに訴えるチャオ・フェイ。 うぅ…健気すぎるよ…。
一方で、そんな彼女の病を知るジアミンは、これが自分とチャオ・フェイだけの「秘密」になったことに、少しばかり暗い喜びを感じてしまうのでした。 ジアミン、気持ちは分かるけど、それはちょっとズルいぞ!
ジアヤンの優しさが、逆に辛い…
さて、そんなチャオ・フェイの異変に気づきながらも、何もできないジアヤン。
前にチャオ・フェイがクローゼットに隠れていた時、彼は気づいていながら扉を開けませんでしたよね。親友のワン・シュードンに「なんでだよ!」と詰め寄られても、ジアヤンの答えは一貫していました。
「扉がずっと震えていたんだ。中にいる彼女がどれだけ緊張しているか分かった。もし開けて本当に彼女だったら、それは彼女への最大の侮辱になる」
どこまで優しいんだ、ジアヤン!でも、その優しさが、今はチャオ・フェイを一人で苦しませる原因にもなっていて…もう、見てるこっちがもどかしい!
悪夢の生放送!キャリアを揺るがす大失態
心に大きな爆弾を抱えたまま、チャオ・フェイとジアヤンは中瑞文化交流会議という超重要な生放送の通訳に臨みます。しかし、ここでも運命は彼らに残酷な試練を与えるんです。
なんと、同僚のヤン・イェンのミスで、大量の補足資料がチャオ・フェイにだけ渡されていなかったことが本番直前に発覚! 時間がない中、ジアヤンは「僕が1万字やる、君ならできる」とチャオ・フェイを信じ、膨大な資料の大部分を引き受けます。
しかし、心の動揺は隠せませんでした。
生放送が始まると、チャオ・フェイは「恩恵を受けた」を「利益を得た」と痛恨の誤訳。 焦ったジアヤンが彼女をかばおうとして、今度は数字を間違えるという二重のミス! スイス側の専門家から冷静に誤りを指摘され、会場は騒然。テレビで見ていたジアヤンの両親は、怒りのあまりテレビを消してしまう始末です。
結局、二人は途中でメイン通訳を降板させられ、サポートに回るという屈辱を味わうことに…。 テレビの前の視聴者も、通訳が交代したことにザワついていました。
会議後、ジアヤンに未練タラタラのウェン・シャオホワが、ここぞとばかりにジアヤンの母親に電話。「家陽(ジアヤン)の失敗、見ました?」なんて、火に油を注ぐようなことを! 母親は激怒し、「あの子(ジアヤン)がこんなミスをするなんて!全部あのチャオ・フェイのせいよ!」と怒りを爆発させるのでした。
病気の宣告、愛する人とのすれ違い、そしてキャリア最大の汚点…。チャオ・フェイにこれでもかと襲いかかる不幸の連続に、涙なしでは見られない第36話でした。二人の未来は、一体どうなってしまうんでしょうか!?
『私のキライな翻訳官』第36話の感想
第36話は、チャオ・フェイとジアヤンにとってあまりにも過酷な回でした。病という逃れられない現実に直面したチャオ・フェイの悲痛な決意と、何も知らずに彼女を気遣うジアヤンの優しさが交錯し、見ていて胸が苦しくなりました。特に、愛する人を巻き込みたくないと一人で苦しみを背負う姿は涙を誘います。さらに、仕事での大きな失敗が二人に追い打ちをかける展開は、彼らの前途を深く案じさせます。登場人物たちの心情が丁寧に描かれており、非常に見応えのある内容でした。
つづく