みんな、こんにちは!大唐狄公案のファンのみんな、元気にしてる?今回は我らが名探偵、狄仁傑(てき じんけつ)が、奇妙でミステリアスな事件に挑むよ!舞台は雨が多い港町・蓬莱(ほうらい)。ジメジメした空気の中で、人の心も湿っぽくなっていくのかな…?
第13話は、これまでの事件とは一味違う、幻想的でちょっと切ない雰囲気が漂うエピソードだ。さっそく、その魅力をたっぷり語っていこうじゃないか!
第13話「雨師の呪いと消えた男」あらすじ
蓬莱の町で、奇妙な噂が飛び交っていた。「質屋の主人が、鳥人になって飛び去った」と。そんな馬鹿げた話、誰も本気にはしない…はずだった。しかし、狄仁傑(てき じんけつ)たちが発見したのは、その噂の渦中にいた質屋の主人・鐘昉(しょうほう)の無残な遺体だったんだ。
遺体には軍用の短刀が突き刺さっており、懐には質屋の請け書が。どうやら、ただの事故や病死ではなさそうだ。 狄仁傑(てき じんけつ)は早速捜査に乗り出すが、関係者の話はなんとも要領を得ない。鐘昉は真面目で心優しい男だったが、最近、百戯団の影絵芝居『雨師物語』にすっかり心を奪われ、夜な夜な出歩くようになっていたという。
『雨師物語』とは、雨を司る神・雨師と人間の娘の悲恋を描いた物語。この物語が、今回の事件にどう絡んでくるのか?そして、鐘昉が鳥人になったという噂の真相は?
一方、狄仁傑と曹安(そう あん)の関係にも、微妙な変化が…。雨の多い蓬莱での生活を気遣い、曹安(そう あん)は狄仁傑のために手ずから蓑(みの)を編む。 その健気な姿に、狄仁傑の心も温まるんだけど、これがまた、切ないすれ違いの始まりになるんだな…。
【ネタバレ注意!】第13話の真相と見どころ解説
さあ、ここから先は事件の核心に迫るネタバレタイムだ!まだ見ていない人は、ここで引き返してくれよな!
準備はいいかい?
悲恋の影絵に隠された殺人事件
事件の鍵を握っていたのは、やはり影絵芝居『雨師物語』だった。鐘昉はこの物語に登場するヒロインにそっくりな、黄鶯児(こう えいじ)という女性に本気で恋をしてしまっていたんだ。彼は、自分が物語の主人公・雨師になったつもりで、彼女に高価な品を貢ぎ続けていた。純粋だけど、ちょっと危うい恋だよね。
狄仁傑は、鐘昉の部屋から彼が描いた大量の雨師の絵を発見。 さらに、錯乱状態で「雨師様…」と呟き続ける黄鶯児の存在にたどり着く。彼女の手首には、鐘昉の質屋で扱っていた高価な腕輪が光っていた。
ここで我らが狄仁傑、なんと自ら雨師の衣装を再現して黄鶯児の前に現れるという、大胆な作戦に出る! 最初は彼を本物の雨師だと思い込み、抱きつく黄鶯児。しかし、その瞳を見て偽物だと気づくと、逆上して襲い掛かってきたんだ!
狄仁傑が彼女を取り押さえると、その手には軍刀が…。そして、その様子を物陰からこっそり覗いていた男、王三郎(おうさぶろう)を捕まえることに成功する。
観念した王三郎の口から語られたのは、悲しい事件の真相だった。実は、黄鶯児と王三郎は恋人同士。二人は鐘昉の純情を利用して、金品を騙し取っていたんだ。しかし、鐘昉の想いは日に日にエスカレート。ついに黄鶯児に本気で求婚してきたため、邪魔になった彼を殺害してしまった、というのが事の顛末だった。
「鳥人」の噂は、鐘昉が雨師の格好で夜な夜な出歩いていたことから生まれた、人々の憶測だったわけだ。なんとも切ない事件の結末だったな…。
狄仁傑と仲間たちの絆
今回のエピソードは、事件解決だけじゃない。狄仁傑チームの人間模様も見逃せないポイントだったぞ!
まず、狄仁傑と曹安(そう あん)のロマンス。せっかく曹安が心を込めて蓑を作ったのに、お調子者の馬栄(ば・えい)が余計なことを言ってしまう。「狄仁傑様はもうすぐここを去るお方だ」なんて忠告したせいで、曹安は心を閉ざしてしまうんだ。 狄仁傑の朴念仁っぷりも相まって、二人の間には気まずい空気が…。このもどかしい感じ、たまらないよな!
そして、その馬栄(ば・えい)が、またやらかす!昔の盗癖が抜けず、こっそり海螺(かいら)を盗んできてしまったことがバレて、狄仁傑に本気で怒鳴られるシーンは必見だ。 雨の中、庭でずぶ濡れになって反省する馬栄(ば・えい)と、なんだかんだ言って最後は許してしまう狄仁傑。この師弟の絆の深さには、思わずグッときてしまったよ。
というわけで、第13話は幻想的な事件の裏に隠された人間の愛憎と、狄仁傑チームの変わらぬ絆が描かれた、見ごたえのある回だった。
『大唐狄公案 神探、王朝の謎を斬る』第13話の感想
第13話は、雨の多い港町・蓬莱を舞台にした、幻想的で物悲しい雰囲気が印象的なエピソードでした。影絵芝居の悲恋物語が現実に侵食してくるような事件の構図は非常に巧みで、純粋な心が狂気に変わる様が丁寧に描かれています。犯人の動機には同情の余地もあり、後味の悪さが残りました。一方で、狄仁傑と曹安のもどかしい関係や、馬栄を厳しくも温かく見守る狄仁傑の姿など、チームの人間模様もしっかりと描かれており、物語に深みを与えていました。
つづく