蓬莱を揺るがした黄金密輸事件がついに解決。狄仁傑(てき じんけつ)は事件の真相を突き止め、悲しい結末に直面する。束の間の平穏もつかの間、今度は葦の沼地で奇妙な死体が発見されたとの報せが舞い込む。子供が「キョンシーを見た」と証言するその事件は、狄仁傑を新たな謎へと誘うのだった。
「大唐狄公案 神探、王朝の謎を斬る」あらすじネタバレ12話
衝撃の結末!黄金に消えた友、侯愈(こう・ゆう)の悲劇
前回、狄仁傑(てき じんけつ)の親友であり、蓬莱の長官である侯愈(こう・ゆう)が怪しい動きを見せていたけど、まさか彼が黒幕だったなんて…! 信じたくなかったファンも多いんじゃないか?
侯愈(こう・ゆう)の動機は、実は根深いものだった。武則天(ぶそくてん)が権力を握る朝廷への反発、そして「国を正す」という彼なりの大義があったんだ。彼は武則天(ぶそくてん)に対抗する貴族たちの手先となり、軍需品を密かに手に入れるため、黄金の密輸ルートを築いていたのさ。
計画の歯車が狂い始めたのは、謎の組織「黒焰」が黄金を狙って介入してきたことから。板挟みになった協力者の王立德(おうりつとく)は侯愈に助けを求めたが、それが命取りになった。侯愈は王立德(おうりつとく)に船員を皆殺しにさせた後、口封じのために彼自身も手にかけるという非情さを見せる。
さらに、黒焰が生き残りを装って偽の証人を送り込んできたり、侯愈もまた自らの犯行を隠すために役人たちを次々と殺害したりと、事態は泥沼化。まさに悪のスパイラルだ。
すべてを暴いた狄仁傑(てき じんけつ)が侯愈を問い詰めると、彼は「すべては天下万民のため、女帝が国を乱すのを防ぐためだ」と叫ぶ。才能に恵まれながらも、道を誤ってしまった男の悲しい叫びだったな。
最後は、観念したかと思いきや、狄仁傑(てき じんけつ)に襲いかかる侯愈。しかし、狄仁傑は親友を傷つけることができない。その攻防の最中、大波が二人を襲う! 馬栄(ば・えい)と喬泰(きょうたい)(きょうたい)(きょうたい)が狄仁傑を救い出す一方、侯愈は正気を失ったように黄金を抱きしめ、海の底へと消えていった…。友を救えなかった狄仁傑の悲痛な表情が、胸に突き刺さる幕切れだった。彼は、結局のところ、権力闘争の哀れな犠牲者だったのかもしれないな。
事件の後に…狄仁傑と曹安(そう あん)の恋の行方
衝撃的な事件が解決し、蓬莱に束の間の平和が戻る。ここで描かれるのが、狄仁傑と曹安(そう あん)のロマンスだ。
お寺にお参りに行った二人。狄仁傑が曹安(そう あん)を喜ばせるために、険しい崖を登って桜の枝をプレゼントするシーンは、見ていてキュンとしたよな! 事件の時とは違う、彼の優しい一面が見られた貴重な場面だ。
その夜、洪亮(こうりょう)(こうりょう)(こうりょう)(こうりょう)が気を利かせて二人のために宴席を設けるんだけど、曹安は少し考えた後、席を立ってしまうんだ。まだまだ一筋縄ではいかない二人の関係。このもどかしい感じが、またいいんだよな!
新たな謎、「キョンシー」事件発生!
平穏な日々もつかの間、狄仁傑のもとに新たな事件が舞い込む。
「キョンシーが出た!」
子供の遊びみたいな通報だけど、これがとんでもない事件の始まりだった。かくれんぼをしていた子供が、葦の沼地で青紫色の硬直した水死体を発見したというんだ。
狄仁傑が現場に駆けつけると、そこには血痕が…。それをたどった先には、不気味な見張りやぐら(譙楼)がそびえ立っていた。そして、そのやぐらには巨大でグロテスクな「雨師(うし)像」なる鳥人の像が吊るされているじゃないか! もうこの時点でホラー映画さながらの不気味さだぜ。
やぐらの二階には、誰かが生活していた痕跡と、正気を失ったような謎の若い女性・黄鶯児(こう えいじ)が…。
さらに、この事件に横槍を入れてくるのが、横柄な態度の李校尉(り こうい)。彼はなんと、狄仁傑の許可なく、重要な証拠である死体を勝手に燃やしてしまったんだ! こいつ、絶対何か隠してるだろ!
時を同じくして、馬栄(ば・えい)と喬泰(きょうたい)(きょうたい)は兵士たちの宿営で春画を発見。さらに、背中に鞭で打たれたひどい傷を負いながらも、昨夜の行動を「価値があった」と語り合う少年兵たちの姿を目撃する。
キョンシーと噂される死体の正体は?
謎の女性・黄鶯児は何者なのか?
不気味な雨師像の意味とは?
横暴な李校尉(り こうい)と、傷だらけの少年兵たちの秘密は?
黄金事件の悲しみも癒えぬまま、狄仁傑は新たな怪奇と陰謀の渦に巻き込まれていく! 第13話も見逃せない展開になりそうだ!
『大唐狄公案 神探、王朝の謎を斬る』第12話の感想
『大唐狄公案』第12話は、前半の山場であった黄金密輸事件が衝撃的な結末を迎えました。親友であった侯愈の悲しい末路と、彼を止められなかった狄仁傑の苦悩が深く描かれています。友の罪と死という重いテーマを扱った後、間髪入れずに不気味な雰囲気の新事件が始まる構成が見事です。怪しげな「雨師像」や謎の女性など、次なる事件への興味をかき立てる要素が散りばめられており、物語の緩急に引き込まれました。
つづく