今回は、そんな衝撃の第11話を、興奮冷めやらぬうちに振り返っていきたいと思います!まだ見ていない方は、ここから先はネタバレ全開なのでご注意くださいね!

絶体絶命!闇夜の海上で繰り広げられる死闘

物語は、夜の海に浮かぶ官船から始まります。静寂を破って、不気味な獣の仮面をつけた謎の集団「黒焰(こくえん)」が、小舟でじりじりと官船を包囲してくるんですよ。もうこの時点で不穏な空気マックス!

船内では、捕らえられていた金桑(きん そう)が、割った茶碗の破片で手枷を切り、まんまと脱獄!兵士を人質に取ったかと思えば、今度はなんと狄仁傑(てき じんけつ)の友人である侯愈(こう・ゆう)に刃を突きつけ、「玉素(ぎょくそ)を渡せ!」と要求します。

狄仁傑(てき じんけつ)と金桑がにらみ合う、一触即発のその瞬間!

「船が来たぞー!」という叫び声と共に、空から無数の矢が雨のように降り注いできます。官兵たちはなすすべもなく、次々と倒れていく…。まさに地獄絵図です。侯愈(こう・ゆう)は自身の危険も顧みず、「早く羽林軍に知らせろ!」と狄仁傑(てき じんけつ)に叫びます。友の言葉に背中を押され、狄仁傑は一旦その場を離れるのですが、そこで目にしたのは瀕死の重傷を負った役人の姿…。彼は「黄金に目がくらんだばかりに…」と言い残し、息絶えてしまいます。

混乱の極みの中、我らが狄仁傑はさすがの冷静さで羽林軍を指揮し、反撃を開始!敵の攻勢が弱まったところで、金桑の人質は侯愈(こう・ゆう)から玉素へと変わります。

その乱戦のさなか、黒焰の一団が船に乗り込んできますが、そのリーダー格の男が、物陰に隠れる曹安(そう あん)を見つけます。しかし、なぜか男は彼女を見逃す…。その一瞬、曹安(そう あん)の脳裏には過去の記憶がよみがえったようでした。この二人、何か関係があるんでしょうか…?気になりますよね!

明かされる計画と、友による最悪の裏切り

狄仁傑は自ら金桑との交渉に臨みます。もはや勝利を確信した金桑は、ペラペラと真相を語り始めます。自分は黒焰の一員で、すべては黄金を奪うための計画だったこと、百済の生存者を装っていたこと、航海図をわざと残して狄仁傑たちを罠にはめたことまで、すべて白状しちゃうんです。

と、その時!あの獣の仮面をつけた男が再び現れ、「黄金の秘密を教えてくれて感謝する」と狄仁傑に言い放ちます。

事態はクライマックスへ。金桑が玉素に「黄金はどこだ!」と詰め寄ったその瞬間、信じられない光景が…!

なんと、友であるはずの侯愈が、玉素を矢で射殺したのです!

え、なんで!?どうして!?と視聴者が大混乱する中、金桑も何者かの矢に射抜かれて絶命。仮面の男は海へ飛び込んで逃走します。曹安(そう あん)は、その男が無事に逃げ切るのを、祈るような目で見送っていました…。

しかし、侯愈の暴走は止まりません。彼は、駆け付けた役人の前で「狄仁傑こそが敵と内通していた裏切り者だ!」と、とんでもない罪をなすりつけます。馬栄(ば・えい)や喬泰(きょうたい)(きょうたい)(きょうたい)も取り押さえられ、狄仁傑は完全に孤立無援。

「放て!」

侯愈の非情な号令で、数十本の矢が狄仁傑に襲い掛かります!

万事休すかと思われたその時、狄仁傑はそばにいた曹安をぐっと抱き寄せ、荒れ狂う海へと身を投げたのでした…。

九死に一生と、暴かれる最後の謎

海に飛び込んだ狄仁傑と曹安。狄仁傑は意識が遠のく中、川に身を投げた父の姿を思い出します。しかし、泳ぎの達者な曹安のおかげで、二人はなんとか岸にたどり着き、九死に一生を得ます。焚火を囲みながら、狄仁傑は「君は誰かに会うために船に乗ったのだろう?」と核心に迫りますが、曹安は物憂げな表情で故郷の歌を口ずさむだけでした。

翌朝、岸辺で腐乱した王立德(おうりつとく)の死体が見つかります。玉素が死ぬ間際に残した琴譜の謎、そして『潮汐志』という書物の記述から、狄仁傑はついに事件の全貌を解き明かします。

鍵は3枚の航海図。1枚は黒焰、1枚は王立德、そして最後の1枚を持つ「神秘客」の存在が浮上します。

そして、百年に一度、海の水が引いて海底に道ができるという「大潮汐」が、まさに今日起こることを突き止めた狄仁傑。

彼は一人、馬を走らせてその場所へと向かいます。

そこに立っていたのは……

そう、彼が「神秘客」の偽装を見破った、かつての友、侯愈その人でした。

いやー、もう衝撃すぎますよね!一番の味方だと思っていた友が、実は事件の核心にいたなんて…。狄仁傑の心中を思うと、胸が張り裂けそうです。一体、侯愈の目的は何なのか?狄仁傑は親友と対峙し、この巨大な陰謀を止めることができるのでしょうか?

『大唐狄公案 神探、王朝の謎を斬る』第11話の感想

今回は、信じていた人物からの裏切りという、精神的に非常に重い展開でした。特に狄仁傑と侯愈の間にあった固い友情を思うと、侯愈が豹変し、狄仁傑を陥れる場面は見ていて大変苦しかったです。物語の序盤から積み重ねてきた信頼関係が、黄金を巡る陰謀によって崩れ去っていく様に、人間の欲望の恐ろしさを感じずにはいられません。海上での息詰まる攻防から、謎が謎を呼ぶ陸での推理まで、終始緊張感が途切れることのない構成でした。曹安の秘められた過去も少しずつ明らかになり、物語に更なる深みを与えています。

つづく