地宮での事件の後、昏睡状態から目覚めた狄仁傑(てき じんけつ)。しかし、そばにいたはずの曹安(そう あん)が「車軸が壊れた」という不可解な書き置きを残し、姿を消してしまう。彼女に危険が迫っていると直感した狄仁傑は、馬栄(ば・えい)、喬泰(きょうたい)(きょうたい)と共に、全ての謎が眠る朝雲書館へと引き返す。そこで彼が目にしたのは、書院に隠された恐ろしい秘密と儀式の存在だった。果たして狄仁傑は、黒幕の正体を暴き、曹安を救い出すことができるのか。

「大唐狄公案 神探、王朝の謎を斬る」あらすじネタバレ最終回・32話

ついに、ついにこの日がやって来てしまいました…!我らが名探偵・狄仁傑(てき じんけつ)の活躍を描く『大唐狄公案』が、怒涛の最終回を迎えましたね!いやー、長かったような、短かったような…。数々の難事件を解決してきた狄仁傑(てき じんけつ)ですが、最後の事件はこれまでで最も不気味で、そして彼の心に深く関わるものでした。

地宮から生還したものの、昏睡状態に陥ってしまった狄仁傑(てき じんけつ)。そばで付きっきりで看病する曹安(そう あん)の姿が、もう切なくて…。「狄仁傑は祭壇の気に当てられたんだわ…」と、彼を連れて一刻も早く書館を離れようと決意します。

曹安(そう あん)、謎の失踪!残された一枚のメモ

狄仁傑が夢うつつに見たのは、なぜか自分から離れていく曹安(そう あん)の姿。ハッと目を覚ますと、そこに彼女の姿はなく、側にいるのはいつもの凸凹コンビ、馬栄(ば・えい)と喬泰(きょうたい)(きょうたい)(きょうたい)だけ。そして、一枚の書き置きが…。

「車軸が壊れたので、人を呼びに行きます」

…って、いやいや、そんなわけないでしょ!こんな大雪の中、一人で?狄仁傑じゃなくても「絶対おかしい!」って思いますよね。案の定、狄仁傑の胸騒ぎは的中するわけです。

きっかけは、宿場にいた正気を失ったお婆さん。曹安が持っていたのと同じ木剣を見て、突然「孫の魏小宝の名を叫びだしたんです。この瞬間、狄仁傑の頭の中でカチッとスイッチが入る!かつて羊皮の巻物で読んだ「子供を生贄にする儀式」の記述と、不吉な空模様…。全ての点が線で繋がり、彼は馬栄(ば・えい)と喬泰(きょうたい)(きょうたい)を引き連れて、あの呪われた朝雲書館へと引き返すのでした!

黒幕の正体と絶望の淵

書館に戻ると、そこは不気味な静寂に包まれていました。本堂の隅に身を潜めると…いた!黒いローブをまとった弟子たちが、ぞろぞろと地宮へ入っていくではありませんか!まるでカルト集団のような光景に、こっちまでゾクッとします。

後を追った狄仁傑が地宮の牢で見たのは、行方不明だった男の子・魏小宝!しかし、彼を助けようとしたその時、ぬっと現れたのは…なんと、書館の主である李淼(りきょう)!

「崔浩然(さいこうぜん)を殺したのは私だ。曹安も私が捕らえた」

衝撃の告白!全ての元凶はお前だったのか!怒りに燃える狄仁傑が飛びかかろうとした瞬間、李淼は煙幕を張って魏小宝をさらい、姿を消してしまいます。なんという卑劣なやつ!

地宮に駆けつけた馬栄(ば・えい)と喬泰も、曹安の姿は見つけられず、書斎の油の壺から老人の死体を発見する始末。まさに絶体絶命!仲間たちに後を託し、狄仁傑は李淼が儀式を行う「真の祭壇」へと急ぎます。

祭壇では、まさに儀式の真っ最中!狄仁傑はそれを阻止しますが、逆上した李淼は曹安の居場所を問い詰められてもニヤニヤするだけ。そして次の瞬間、なんと毒をあおって自害!死に際に、悪魔のような言葉を残して…。

「フハハ…曹安を見つけたところで、冷たくなった体だけだ!」

うわああああ!やめてくれー!こんなのってないよ!最愛の人が生き埋めにされ、空気は刻一刻と薄くなっていく…。手がかりはゼロ。この絶望的な状況、普通の人間なら心が折れます。でも、我らが狄仁傑は違いました。

愛の奇跡!壁の中から聞こえる声

焦りと絶望の中で、狄仁傑は必死に思考を巡らせます。これまでの出来事、李淼の言葉、曹安の行動…。全ての記憶を辿り、推理を重ね、そして…ついに突き止めたのです!曹安が閉じ込められている場所を!

それは、なんと壁の中でした。

駆けつけた馬栄、喬泰と共に必死で壁を壊すと、そこにはぐったりとした曹安が…。意識が朦朧としながらも、狄仁傑の腕の中で徐々に意識を取り戻すシーンは、涙なしには見られません!

全ての謎が解ける時

そして、曹安の口から、事件の全ての真相が語られます。

実は、李淼は1年前に本物の崔浩然を殺害し、書院を乗っ取っていたのです。彼の目的は、弟子たちを生贄にして「不老長寿」を得るという、あまりにもおぞましいものでした。弟子たちは完全に洗脳されていたんですね…。

しかし、弟子の一人・周礼(しゅうれい)にはまだ良心が残っていました。彼は次の生贄である魏小宝を救うため、密かにかくまっていたのです。狄仁傑たちが訪れた夜、周礼は魏小宝を背負って後ろ向きに歩き、あの奇妙な足跡を残しました。そして雪玉をドアに投げて曹安の注意を引き、その隙に魏小宝を部屋に忍び込ませた、と。なるほど、あの時の謎はこれだったのか!

曹安は、李淼に疑われていることを察知し、一世一代の大芝居を打ちます。亡霊を怖がるフリをして馬車で逃げ出し、山の下で魏小宝と合流する手はずでした。しかし、その計画は李淼に見破られていたのです…。

壁の中に塗り込められ、死を覚悟した曹安。彼女が最後に願ったのは、ただ一つ。「どうか狄仁傑が無事でありますように」。…泣ける。健気すぎるよ、曹安!

最高のハッピーエンドへ!

この曹安の告白を聞いた狄仁傑の心は、もう決まっていました。全てのわだかまりが解け、彼は自らの手で曹安に美しい耳飾りを贈ります。そして、二人は固く、固く抱きしめ合うのでした…。

「もう離さない」

そんな声が聞こえてきそうな、感動のラストシーン!事件は解決し、魏小宝もお婆さんの元へ。木剣のプレゼントも、なんとも心温まるエピソードでしたね。

数々の謎と陰謀を乗り越え、ついに結ばれた狄仁傑と曹安。最高の最終回でした!彼らの未来に、幸多からんことを!

『大唐狄公案 神探、王朝の謎を斬る』最終回 第32話の感想

ついに迎えた最終回、全ての謎が見事に解き明かされ、物語は壮大な結末を迎えました。最後の事件は特に複雑で、その真相には最後まで引き込まれました。何よりも、多くの試練を共にしてきた狄仁傑と曹安の関係が、心温まる形で結実したことに深い感動を覚えます。手に汗握る推理劇と、二人の間の強い絆の両方が丁寧に描かれ、非常に満足度の高いフィナーレでした。シリーズ全体の締めくくりとして、見事な出来栄えだったと思います。

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