銀蓮(ぎんれん)殺害事件の捜査を進める狄仁傑(てき じんけつ)。一人の男が有力な容疑者として浮上し、事件は解決へと向かうように見えた。しかし、被害者の過去や夫・滕坎(とう かん)の屋敷を調べるうち、狄仁傑は新たな事実に直面する。被害者の知られざる一面が明らかになり、事件は思わぬ方向へと展開していく。果たして狄仁傑は真相にたどり着けるのか。

「大唐狄公案 神探、王朝の謎を斬る」あらすじネタバレ7話

一度は確定!?容疑者・李翰(りかん)を追い詰める狄仁傑(てき じんけつ)

物語は、狄仁傑(てき じんけつ)が牢の衛兵を締め上げるところからスタート。衛兵はあっさり白状。なんと10日前に、怪しげな黒ずくめの人物に大金を積まれて、例の李翰(りかん)をこっそり牢から逃していたんです!やっぱりお前か、李翰!

相棒の喬泰(きょうたい)(きょうたい)(きょうたい)も「銀蓮(ぎんれん)に恨みを持つ李翰の犯行に違いない」と確信。視聴者の誰もがそう思ったはず。

狄仁傑(てき じんけつ)は、情報収集とちょっとした骨休め(?)のために、我らが曹安(そう あん)のいる明月坊へ。彼女が奏でる琵琶の音色は、まるで痴話喧嘩のもつれを解きほぐすかのよう。ここで得たヒントが、後々の大逆転につながるんですよねぇ。

さて、舞台は被害者・銀蓮の夫、滕坎(とう かん)の屋敷へ。妻を亡くした悲しみで、滕坎は部屋に閉じこもり、食事も喉を通らない様子。しかし、狄仁傑は見逃しません。夫婦が別室で寝ていたこと、そして妻の銀蓮のほうが詩の才能に長けていたという、ちょっと気になる事実を掴みます。

狄仁傑は滕坎に、李翰が銀蓮に言い寄った末に、彼女の策略で投獄された過去を明かします。これを聞いた滕坎は激怒!「亡き妻の無念を晴らすため、どうか真犯人を見つけてくだされ!」と狄仁傑に懇願。この時点では、悲劇の夫にしか見えませんでした…。

完璧な推理…のはずが、小さな違和感

調査を進めると、銀蓮は生前、実家ではなく別の場所に入り浸っていたことが判明。狄仁傑は馬栄(ば・えい)の手を借り、恋人たちが密会に使う「花楼」を突き止めます。

そこには、銀蓮が書いた詩と、徐凱(じょかい)という男が描いた蓮の絵が!そう、銀蓮には滕坎も知らない、真実の恋人がいたのです。そして窓枠には、何者かが怒りにまかせて付けたであろう、鋭い爪痕が…。これは、二人の情事を目撃してしまった李翰の仕業に違いない!

狄仁傑は、銀蓮が死んだというのは嘘だ、という噂を流して李翰をおびき出すという、大胆な作戦を決行!この策は見事にハマり、夜の滕府にまんまと李翰が現れます。罠にはまったと気づいたときには、すでに狄仁傑たちに完全包囲!

「これで一件落着!」誰もがそう思った、その瞬間でした。

なんと、夫の滕坎が「妻の仇!」と叫びながら飛び出し、李翰を殺害してしまうのです!

止まらない歯車!真犯人は別にいる!

李翰は「銀蓮…」と最期に名を呼び、胸に下げていたお守り袋を握りしめて絶命。しかし、我らが神探・狄仁傑は、この劇的な幕切れに騙されません。

「待てよ…?」

狄仁傑は、殺された李翰の爪を調べ、あの窓枠の爪痕と一致しないことに気づきます。これは一体どういうことだ!?

翌朝、狄仁傑が滕府を訪れると、なんと滕坎は悲しむ間もなく、さっさと引っ越しの準備中。あまりに早すぎる身辺整理に、狄仁傑の疑念はさらに深まります。

そして、決定的な証拠が次々と見つかります。

  1. 花壇に落ちていた李翰のお守り袋。中には、銀蓮の髪の毛が…。彼は心から銀蓮を愛していたのです。
  2. 滕坎が捨てようとしていた、銀蓮の遺品である「四漆屏」。
  3. 喬泰(きょうたい)(きょうたい)の背中に残る無数の鞭の痕。これが、滕府に飾られていた馬鞭と、狄仁傑の頭の中で結びつきます。
  4. そしてとどめは、洪亮(こうりょう)(こうりょう)(こうりょう)(こうりょう)(こうりょう)がもたらした超弩級の情報!事件現場の土から、毒性のある植物「芘蔓子(ひまんし)」が検出されたというのです!

パズルのピースが、カチリ、カチリと音を立ててはまっていく…!李翰は犯人ではなかった。彼は愛する女性を殺され、その犯人に仕立て上げられ、最後には口封じのために殺された哀れな男だったのです。

滕坎の悲劇の夫という仮面が、今、剥がれ落ちようとしています。彼が隠し続ける、おぞましい秘密とは何なのか?

いやー、今回も最高に面白かったですね!一度は解決したかと思われた事件が、根底から覆るこの快感!これぞ『大唐狄公案』の真骨頂です。次回、ついにすべての真相が明らかになるのか!?

『大唐狄公案 神探、王朝の謎を斬る』第7話の感想

銀蓮殺害の容疑者として李翰が浮上し、事件は解決に向かうかと思われました。狄仁傑が仕掛けた罠に李翰がかかり、誰もが犯人だと確信した矢先、夫の滕坎が彼を殺害。しかし、狄仁傑は李翰の爪と現場の痕跡の矛盾を見抜きます。さらに、毒草の発見や滕坎の不可解な行動から、事件は全く別の様相を呈し始めます。一度固まった推理が崩れ、新たな謎が深まる構成が見事でした。登場人物たちの本心が次々と暴かれていく様に引き込まれます。

つづく