滕坎(とう かん)という男が、呪いの屏風の予言通りに妻を殺したと自白する。しかし、遺体に残された奇妙な白い粉や、現場の状況から、狄仁傑(てき じんけつ)は彼の告白に疑問を抱く。捜査を進めるうち、狄仁傑は被害者の過去の複雑な人間関係と、別件である無名死体との不気味な共通点に気づく。二つの事件の裏に隠された真相を求め、狄仁傑の推理が冴えわたる。
「大唐狄公案 神探、王朝の謎を斬る」あらすじネタバレ6話
呪いの屏風と悲劇の告白
物語は、悲壮感たっぷりのシーンから幕を開けます。滕坎(とう かん)が「妻の銀蓮(ぎんれん)を殺したのは、狂ったこの私だ!どうか死罪にしてくれ!」と狄仁傑(てき じんけつ)に泣きつくんです。でも、我らが名探偵はそんな単純な話、信じません。
狄仁傑(てき じんけつ)が銀蓮(ぎんれん)の遺体を調べると、髪や耳、なんと手の甲にまで謎の「白い粉」が付着しているのを発見。しかも、遺体は一度動かされた形跡がある…。これは絶対に裏がある!狄仁傑(てき じんけつ)は滕坎をなだめ、「真相が分かるまで、屋敷で待て」と、捜査の続行を宣言します。
滕坎が語るには、あの呪われた「四漆屏」がすべての始まりだったとか。彼と銀蓮の馴れ初めにそっくりな四季の絵が描かれていたその屏風。しかし5日前、持病の発作で薬をこぼした瞬間、絵が「妻を殺す図」に豹変したというんです…!怖すぎません!?予言を恐れて屏風を蔵に封印したのに、結局、悲劇は起きてしまった、と。
頼れる(?)相棒と謎のサイコロ
場面は変わって、お調子者の馬栄(ば・えい)がニコニコ顔で帰還。なんと、賭け事で大勝ちしてきたとのこと!景品としてゲットしたのは、3つの銅のサイコロ。持ち主の願いを3つ叶えてくれるという、なんともファンタジーなアイテムです。
そして、新たな賭けの対象は「狄仁傑が無名死体の事件を解決できるか」。馬栄(ば・えい)は狄仁傑を信じきって即OK!まあ、その自信、分かりますけどね!
ドロドロの人間関係と新たな容疑者
狄仁傑は、銀蓮と無名死体がどちらも「7回刺されている」という不気味な共通点から、二つの事件の繋がりを確信します。
捜査は銀蓮の過去へ。彼女の実家を訪ねると、そこにいたのは姉妹で唯一残った次女。この次女がまあ、姉への嫉妬心むき出し!「あんな男好き、殺されて当然よ!」とバッサリ。彼女の話によると、銀蓮は婚前に李翰(りかん)という男と付き合っていましたが、飽きたら罪をなすりつけて牢屋送りにしたとか…。ひええ、なかなかの悪女っぷり。
一方で、この次女は徐凱(じょかい)という画家にぞっこん。彼がハンセン病で姿を消してからも、ずっと待ち続けているという一途さを見せます。
この証言から、狄仁傑の頭脳がフル回転!
- 無名死体の正体は、失踪した画家の徐凱ではないか?
- そして、銀蓮に陥れられた李翰が、復讐のために…?
そんな中、書画店に何者かが侵入!盗まれた物はないのに、無名死体の似顔絵と、徐凱が描いた女性の絵が貼られるという奇妙な事件が。そして現場には、あの「白い粉」が!
怒りの狄仁傑、採石場へ!
狄仁傑はピーンときます。「この粉は、採石場のものだ!」。そして、記録を調べると、案の定、李翰は城郊の採石場で労役中であることが判明!
すぐさま喬泰(きょうたい)(きょうたい)(きょうたい)を連れて採石場へ向かう狄仁傑。この時、懐には馬栄(ば・えい)がゲットした銅のサイコロを一つ忍ばせて…。これが後で効いてくるんですよ!
案の定、採石場の責任者・陳守衛(ちんしゅえい)は「役所の許可状がないと通せん!」と非協力的。しかし、狄仁傑は巧みな話術で李翰の情報を引き出すことに成功。ところが返ってきた答えは「李翰はハンセン病で死んだ」という衝撃の事実。
「ならば墓を見せろ」と迫る狄仁傑。掘り返してみると…なんとお墓は空っぽ!中には藁が詰められているだけ!
ここで狄仁傑が切り札の「銅のサイコロ」をチラリ。すると、かつて賭場の元締めに恩を受けた兵士がそれに気づき、こっそり協力してくれることに!ナイスプレー、馬栄!
追い詰められた責任者が「お前は役人というより、まるで賊だな!」と悪態をつくと、狄仁傑は静かに、しかし燃えるような怒りを込めて言い放ちます。
「相手が役人なら役人として、賊なら賊として対するまでだ(見官為官,遇匪屠匪)」
きゃー!しびれる!最高にクールな決め台詞で第6話は幕を閉じました。
墓はなぜ空っぽだったのか?死んだはずの李翰はどこへ?そして、白い粉と呪いの屏風の謎は解けるのか?
『大唐狄公案 神探、王朝の謎を斬る』第6話の感想
第6話は、呪われた屏風という超常現象的な導入から、人間の嫉妬や復讐心が渦巻く事件へと転換する脚本が見事でした。滕坎の告白の裏に隠された真実を、狄仁傑が冷静な観察眼で暴いていく過程は知的な興奮を覚えます。採石場での非協力的な役人に対する彼の毅然とした態度は、彼の多面的な魅力を際立たせていました。馬栄のコミカルな活躍も良いアクセントになり、物語に深みを与えています。複雑な伏線がどう収束するのか、続きの展開が気になります。
つづく