周の国で権力者・宇文護(うぶんご)が謀反を起こし、宮中は大混乱に陥ります。皇帝・宇文ヨウ(うぶんよう)は絶体絶命の危機に瀕しますが、ある策略を巡らせていました。その混乱の中、蘭陵王(らんりょうおう)と雪舞(せつぶ)は周からの脱出を試みますが、宇文ヨウの追っ手に行く手を阻まれてしまいます。一方、蘭陵王は大きな手柄を持って斉の国へ帰還しますが、その功績が皇太子・高緯(こうい)との間に新たな確執を生むことに。周での危機を乗り越えた二人を、今度は斉の宮廷に渦巻く陰謀が待ち受けます。
「蘭陵王」あらすじネタバレ18話
いやー、今回の第18話は、息もつかせぬ展開の連続でしたね!周の国では、ついにあの男が動きました。そう、宇文護(うぶんご)です!
宇文ヨウ、起死回生の大芝居!
宇文護が謀反を起こし、皇宮はパニック状態に。皇后や雪舞(せつぶ)たちも絶体絶命のピンチ!追い詰められた皇帝・宇文ヨウ(うぶんよう)は、ついに退位の詔書を書くことを決意します…。
と、見せかけて!
これが宇文ヨウの仕掛けた壮大な罠だったんです。宇文護が勝利を確信したその瞬間、隠れていた禁衛軍がなだれ込み、宇文護の腹心たちを次々と捕らえていきました。実は、宇文ヨウが毒に苦しんでいたのも、宇文護に協力者リストとして渡した名簿も、すべては彼を油断させ、一網打尽にするための見事な芝居だったのです。いやはや、宇文ヨウ、恐るべき策略家ですね!こうして、長年周の国を牛耳ってきた宇文護は、完全に失脚するのでした。
雪舞への想いを断ち切る宇文ヨウ
宮中の大混乱に乗じて、雪舞と蘭陵王(らんりょうおう)は、宇文ヨウの姪である鄭児(ていじ)を連れて周からの脱出を図ります。鄭児(ていじ)を安全な場所に預け、二人で馬を走らせていると、安徳王(あんとくおう)からの合図かと思われた狼煙が。しかし、それは宇文ヨウが仕掛けた罠でした。
追いついた宇文ヨウに対し、雪舞は必死に蘭陵王を見逃してほしいと懇願します。その瞳に、自分ではなく蘭陵王しか映っていないことを悟った宇文ヨウ。彼は、自分の想いに静かに別れを告げ、二人を行かせることを決意します。その代わりとして、蘭陵王との間に「三年間は斉に攻め入らない」という停戦協定を結ぶのでした。宇文ヨウの切ない表情が、胸に突き刺さりますね…。
斉に渦巻く嫉妬の炎
故郷の斉に戻った蘭陵王は、早速、皇帝・高湛(こうたん)に停戦協定を報告。息子の婚礼前に大きな手柄を立てた蘭陵王を、高湛は朝廷で大絶賛します。
しかし、この状況が面白くないのが、皇太子の高緯(こうい)です。蘭陵王が民の貧困を理由に仏寺建立に反対すると、高緯(こうい)はそれを押し切って計画を推し進め、二人の対立はますます深まっていきます。
雪舞は、この不穏な空気を敏感に感じ取り、蘭陵王に「どうか皇太子様と争わないで」と釘を刺すのでした。
一方その頃、追放され官奴となった鄭児(ていじ)は、まさにその仏寺建立の工事現場で、地獄のような日々を送っていました。彼女の存在が、また新たな嵐を呼ぶことになるのでしょうか…。
『蘭陵王』第18話の感想
今回は、物語の大きな転換点となる回でした。前半の周の国では、宇文ヨウが見事な策略で宇文護を打ち破り、権力闘争に一つの決着がつきました。彼の冷静沈着な判断力と、その裏に隠された雪舞への深い愛情と切ない諦めには、思わず心を揺さぶられます。彼の男としての器の大きさを感じさせる名シーンでした。そして後半、舞台は斉の国へ。蘭陵王が手にした停戦協定という輝かしい功績が、皮肉にも皇太子・高緯の激しい嫉妬心に火をつけ、新たな対立の火種となってしまいます。英雄である夫を支える雪舞の不安が、これからの波乱に満ちた展開を予感させます。周の脅威が去ったかと思えば、今度は内輪の争い。蘭陵王と雪舞の幸せな未来は、まだまだ遠いようです。
つづく