蘭陵王(らんりょうおう)は皇帝の命を受け、残忍な馬賊の討伐へと向かう。 雪舞(せつぶ)は、蘭陵王が鄭児(ていじ)を伴っていることに心を痛めながらも、援軍が来ないことを知り、暁冬(きょうとう)と共に夫の元へ駆けつける。 現地で再会した鄭児から、馬賊のアジトへ潜入する手助けをしてほしいと涙ながらに頼まれた雪舞は、危険な協力を承諾する。 しかし、それは雪舞と蘭陵王の仲を決定的に引き裂くための巧妙な罠だった。 作戦当日、雪舞の行動が裏目に出てしまい、蘭陵王は雪舞を激しく非難。さらに、傷ついた鄭児を娶ると宣言する。
「蘭陵王」あらすじネタバレ25話
いやあ、今回の『蘭陵王(らんりょうおう)』第25話は、本当に心が揺さぶられましたね!鄭児(ていじ)の策略が冴えわたり、信じ合う蘭陵王(らんりょうおう)と雪舞(せつぶ)の絆が、これでもかというほど試される回でした。それでは早速、波乱の展開を振り返っていきましょう!
鄭児(ていじ)、涙の演技で雪舞(せつぶ)を騙す
物語は、蘭陵王を追って馬賊討伐の地までやってきた雪舞と暁冬(きょうとう)の場面から始まります。そこでばったり出くわしたのが、なんと鄭児!鄭児は、馬賊のアジトにおとりとして潜入する危険な任務を前に「怖いのです。天女様、どうかお力をお貸しください」と涙ながらに雪舞に協力を懇願します。
その内容は、自分がアジトに潜入した後、合図を送るので、そのタイミングで狼煙と爆薬を使い、馬賊に伏兵がいると見せかけて混乱させてほしい、というものでした。純粋な雪舞は、鄭児の「殿下をお救いしたい」という言葉を信じ、この危険な協力を約束してしまうのです。
裏切りと巧妙な罠
しかし、これはすべて雪舞を陥れるための、鄭児が仕組んだ恐ろしい罠でした。鄭児は馬賊のアジトに潜入すると、蘭陵王の計画をすべて暴露し、馬賊たちを裏から逃がしてしまいます。そして、蘭陵王たちが突入する頃にはもぬけの殻。
一方、何も知らない雪舞は、鄭児との約束通り、合図を見て火薬を爆破!しかし、その爆発は馬賊を混乱させるどころか、蘭陵王たちの追撃路を岩で塞いでしまう結果に。そこに、いかにも馬賊に襲われたかのように、自ら服を引き裂き、首を刀で傷つけた鄭児が、さも貞操を守るために自害しようとした悲劇のヒロインとして現れます。
引き裂かれる二人
蘭陵王は、雪舞が嫉妬心から作戦を妨害したのだと完全に誤解。激しく雪舞を責め立てます。そして、傷ついた鄭児を前に「生涯をかけて償う。そなたを娶る」と、衝撃の宣言をしてしまうのです!愛する人の言葉に、雪舞は絶望の淵に突き落とされ、その場から去っていくのでした。
逆転の兆し、そして新たな危機
しかし、蘭陵王軍も黙ってはいません。腹心の楊士深(ようししん)が、一連の出来事には不審な点が多すぎると蘭陵王に進言します。雪舞がそんなことをするはずがない、鄭児の証言には矛盾がある、と。楊士深(ようししん)の冷静な分析に、蘭陵王もようやく鄭児への疑念を抱き始めます。
蘭陵王は一計を案じ、馬賊を装って「共謀をばらす」という脅迫状を鄭児に送りつけます。まんまと罠にかかった鄭児が指定の場所へ向かうと、そこに待っていたのは蘭陵王本人!鄭児の悪事はすべて暴かれ、彼女はその場で許しを乞うのでした。
その頃、傷心の雪舞と暁冬(きょうとう)は、野宿しているところを本物の馬賊に捕らえられてしまい……。物語はさらなる波乱を予感させて幕を閉じます。
『蘭陵王』第25話の感想
今回のエピソードは、鄭児の悪女ぶりが頂点に達した回と言えるでしょう。その計算高さと、涙を武器に人を操る手腕には、怒りを通り越してある種の感心すら覚えてしまいます。純粋で心優しい雪舞が、その巧妙な罠にまんまとはまり、蘭陵王に誤解されてしまう場面は、見ていて本当に胸が締め付けられるようでした。
しかし、ただ絶望するだけでは終わらないのがこのドラマの素晴らしいところです。忠臣・楊士深の鋭い洞察力には「よくぞ言った!」と快哉を叫びたくなりました。彼の存在が、蘭陵王が真実へと至る道を照らす一筋の光となり、終盤の鮮やかな逆転劇へと繋がりました。信じる心が試され、登場人物たちの人間性が深く描かれた、非常に見応えのある一話でした。
つづく