目を覚ました秦尚城(しんしょうじょう)は、見知らぬ場所で手足を縛られていた。目の前には、彼に一目惚れしたという美女・阿美(アメイ)が現れ、強引に愛を迫ってくる。薬で武術を封じられ、絶体絶命のピンチに陥る秦尚城。妻・花溶(かよう)への愛を貫き、必死に抵抗する彼の前に、思いがけない人物たちが現れる。その後、一行は花溶の母の故郷である美しい入り江「鮫人湾」を訪れる。そこで花将軍(かしょうぐん)は、秦尚城に秘めていた想いを打ち明けるのだった。

「雲花のロマンス~一夜の花嫁2~」あらすじネタバレ13話

いやはや、今回の『雲花のロマンス』はとんでもない幕開けでしたね!

まさか我らが秦尚城(しんしょうじょう)が、目を覚ましたら見知らぬ場所で縛られているなんて!一体誰が、何のために?そんな彼の前に現れたのは、阿美(アメイ)と名乗る、これまた見目麗しい女性。

彼女、街で秦尚城(しんしょうじょう)を見かけて一目惚れし、なんと自力で(!)お持ち帰りしてしまったというから驚きです。しかも「軟香散」という薬を盛られて、秦尚城は武術の腕を封じられてしまっています。

「あなたのような素敵な方と、一夜の縁を結びたい」

そう言って、ぐいぐい迫る阿美。彼女の部族では女性が好きな男性を自由に選ぶのが習わしだそうで、結婚のしきたりなんて気にしない、とあっけらかんとしています。

もちろん、我らが秦尚城は妻・花溶(かよう)一筋!「私には妻がいる!」ときっぱり拒絶しますが、阿美はまったく引きません。むしろ「今日のことなんて、天と地と私たちしか知らないわ」と、さらに大胆に迫ってきます。

秦尚城が必死に抵抗し、阿美がとうとう彼の服に手をかけようとした、その瞬間!

「何をしているの!」

そこに現れたのは、なんと妻の花溶(かよう)と、義父の花将軍(かしょうぐん)!

修羅場か!?と思いきや、花将軍は高らかに笑い、「婿殿、これで試験は合格だ!」と一言。

そう、これ、すべては花将軍が仕組んだ、秦尚城の誠実さを試すためのドッキリだったんです!いやー、お義父さん、やることが豪快すぎますよ!

こうして一行は、花溶の母の一族の発祥の地である「鮫人湾(こうじんわん)」へ。ここは女性を尊ぶ鮫人族の末裔が暮らす場所で、族長の孫娘である阿美も、先ほどの無礼を二人に詫びました。

美しい入り江を前に、花将軍は「ここで正式な夫婦の儀式を挙げ、花溶の母上に報告しよう」と提案します。亡き母の故郷で、愛する人と改めて結ばれる…。花溶にとっても、これ以上ない喜びだったでしょうね。

その夜、花将軍は秦尚城と二人きりで酒を酌み交わします。

「世の中には結婚を境に豹変する男が多い。だから、お前がどれほど本気か試させてもらった」

そう語る将軍の顔は、娘を思う一人の父親の顔でした。

「どんな試練でも、喜んでお受けします」

そう答える秦尚城の言葉に、花将軍も安心したように微笑むのでした。いやぁ、男同士の熱い絆、グッときますね。

『雲花のロマンス~一夜の花嫁2~』第13話の感想

今回は、前半のドタバタコメディと後半の心温まる人情劇のバランスが絶妙な回でした。秦尚城が貞操の危機に瀕する場面は笑いを誘いましたが、どんな状況でも妻への愛を貫く彼の誠実さには改めて感心させられます。そして、今回のMVPはなんといっても花将軍でしょう。豪快で少しお茶目な振る舞いの裏にある、娘を深く愛する親心には、思わず目頭が熱くなりました。婿である秦尚城を信頼し、男同士として心を通わせる最後のシーンは、物語に一層の深みを与えてくれたと感じます。夫婦の絆だけでなく、新しい家族の絆が確かに結ばれた、とても印象的なエピソードでした。

つづく