ようやく夫婦になった秦尚城(しんしょうじょう)と花溶(かよう)ですが、第2話から早くもすれ違いの連続!甘い新婚生活とはいかず、ハラハラドキドキの展開が待っていました。今回は、そんな第2話の詳しいあらすじと、思わずツッコミを入れたくなるような二人のやり取りを、ネタバレ満載でお届けします!

南荒(なんこう)の密偵を追え!秦尚城(しんしょうじょう)の極秘任務

島主として多忙な日々を送る秦尚城(しんしょうじょう)。彼の今回の任務は、商船の護衛と、平和を脅かす「南荒(なんこう)の密偵」の調査という二つの大きな仕事でした。

夜、秦尚城は「万(ばん)老板」という偽名を使い、城南の埠頭で陶器店の女主人・葉(よう)と接触します。表向きは良質な天楚(てんそ)米の取引ですが、裏では密偵の情報を探るのが真の目的。心配でこっそり後をつけてきた花溶(かよう)は、物陰から夫の様子を伺います。しかし、彼女の背後には、腕に入れ墨を入れたさらなる監視者の影が…!

取引の場で、葉は秦尚城の正体も知らずに色目を使って誘いをかけますが、時すでに遅し。秦尚城の部下・張弦(ちょう・げん)が密偵の拠点である陶器店を制圧し、名簿を手に入れたとの報告が入ります。罠に気づいた葉は、手下たちと応戦するも多勢に無勢。最後は川へ飛び込み、姿を消してしまいました。

花花大侠(かかたいきょう)、推参!花溶(かよう)の潜入調査

一方、夫の危機を察知した花溶も黙ってはいません。自分を監視していた入れ墨の男を逆に尾行!あっさり見つかってしまいますが、そこは機転の利く花溶。「武術の達人であるお姿に一目惚れしてしまいました」と、得意の美人計で男を骨抜きにします。

男は「風二(ふうじ)」と名乗り、まんざらでもない様子で「申の刻に天香酒楼で」とデートの約束を取り付けます。花溶も「花溶(かよう)と呼んで」と微笑み返し、見事に潜入調査の足がかりを掴んだのでした。

夫婦のすれ違い…「力になりたい」想い

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翌日、秦尚城は妻の浮かない顔に気づき、最近かまってやれなかったことを優しく謝ります。それに対し、花溶は「楊門女将」の物語を引き合いに出し、「私も“花花大侠(かかたいきょう)”として、あなたの力になりたい」と健気にアピール。夫を支え、共に戦うのが理想の夫婦だと訴えます。

しかし、秦尚城は花溶を危険なことに巻き込みたくない一心で、その申し出をはぐらかして立ち去ってしまいます。彼の不器用な優しさが、二人の間に見えない壁を作ってしまうのでした。

落ち込む花溶に、新しく侍女になった小珠(しょうしゅ)が「男は冷めるのが早いものよ。彼が冷たいなら、こっちも冷たくしてやればいいのさ!」と過激なアドバイス。そんな中、秦尚城の部下・銭大有(せん・たいゆう)が小珠を追い出そうとしますが、花溶は「この子は私の妹よ!」と庇い、二人の間には奇妙な絆が芽生え始めます。

サプライズ計画が裏目に!?

妻の悲しむ顔を見ていられなくなった秦尚城。街へ出て花溶そっくりの飴細工を買ったり、お菓子を注文したりと、彼女の機嫌を取るために奔走します。屋敷に戻り、「どうやって渡そうか…」と一人でプレゼントを渡す練習をしていると、その微笑ましい光景を花溶が目撃!

彼の愛情に花溶の心も和みますが、そこへまたもや小珠が登場。「他の女と会う練習じゃないの?」と余計な一言を放ちます。

花溶は秦尚城の気持ちを理解しつつも、小珠に引っ張られる形で「自分の時間も大切にするわ」と宣言し、街へ出かけてしまいます。

そして、秦尚城は妻を喜ばせるための最終手段として、天香酒楼で花火を打ち上げるサプライズを計画。しかし、酒楼の二階へ向かうと、そこで聞こえてきたのは「別の男性と会う約束がある」という花溶の楽しげな声…。もちろん、それは密偵の風二とのことなのですが、事情を知らない秦尚城は怒り心頭!妻の「浮気現場」に乗り込む気満々で、仁王立ちするのでした。

『雲花のロマンス~一夜の花嫁2~』第2話の感想

夫婦でありながら、互いを深く想うがゆえにすれ違ってしまう二人の姿が、非常にもどかしくも愛おしい回でした。秦尚城の「妻を危険な目には遭わせたくない」という不器用な愛情と、花溶の「ただ守られるだけでなく、対等な立場で夫の力になりたい」という切実な願い。どちらの気持ちも痛いほど伝わってくるだけに、見ているこちらも胸が締め付けられます。

そんなシリアスな雰囲気を吹き飛ばしてくれたのが、新キャラクターの小珠です。彼女の歯に衣着せぬ物言いや、常識にとらわれない行動が、こじれかけた夫婦の間に新たな風を吹き込んでいます。彼女の存在が、今後の物語をかき回すスパイスになることは間違いないでしょう。

つづく