南荒(なんこう)の密偵を捕らえた秦尚城(しんしょうじょう)は、その裏に潜む黒幕を炙り出すため、あえて隙を見せるという危険な賭けに出る。一方、そんな彼の真意を知らない花溶(かよう)は、独自のやり方で事件を解決しようと単独で行動を開始する。互いを想いながらも、二人の計画はすれ違ってしまう。秦尚城は、花溶に自分の本当の気持ちを伝えるため、ある場所で彼女を待つことに。果たして、二人の誤解は解けるのか。そして、南荒の脅威を退けることはできるのだろうか。

「雲花のロマンス~一夜の花嫁2~」あらすじネタバレ3話

前回の続きで、南荒(なんこう)の密偵・葉娘子(ようじょうし)を捕らえた秦尚城(しんしょうじょう)。でも、これはまだ序の口!秦尚城(しんしょうじょう)は、彼女を泳がせて、その裏にいる大物を釣り上げようと壮大な計画を立てていたんです。わざと警備に穴があるように見せかけ、「俺は押送には付き添わないで、画坊にでも行くさ」なんて情報を流して、敵が食いつくのを待つ作戦。まさに策士ですね!

一方、我らがヒロイン花溶(かよう)は、そんな秦尚城(しんしょうじょう)の計画なんて露知らず。相棒の小珠(しょうしゅ)に「今夜こそ、この私が秘密を暴いてみせる!」と意気込んで、またまた男装して夜の街へ。そんな花溶(かよう)を、秦尚城はこっそり後をつけて見守ります。

小珠は、そんな二人の様子に気づいていました。お金好きの銭大有(せん・たいゆう)に口止め料をちゃっかり要求しつつも、「二人の誤解が解ければいいな」と温かく見守ります。

花溶(かよう)が密会場所に着くと、そこには彼女の大好物がズラリ!誰の仕業かわからないまま、気分が良くなった花溶は剣舞を披露します。その美しい姿に、物陰から見ていた秦尚城はすっかり見とれてしまいました。

舞が終わり、背後から優しく抱きしめられて、ようやく相手が秦尚城だと気づいた花溶。びっくりして、思わず彼に一発パンチ!「あなたって人は、魏(ぎ)様まで巻き込んで私をからかうなんて!」「こんなに色々乗り越えてきたのに、まだ私のことを分かってくれないのね!」と怒りを爆発させます。

そこで秦尚-城は、ついに自分の想いを打ち明けます。「最初は、ただ君を守りたかった。でも、君が本当に望んでいるのは、守られることじゃない。俺と肩を並べて、共に進むことなんだって気づいたんだ」。彼は、花溶の「花花大侠(かかたいきょう)」としての名を天下に轟かせ、自分はずっとその隣で江湖を駆け巡りたい、と熱く語ります。

その言葉に、花溶の心はすっかり解きほぐされました。でも、秦尚城が用意したプレゼントは、これだけじゃなかったんです!

彼の合図と共に、葉娘子とその黒幕たちが現れました。しかし、それは完全に秦尚城の罠!周りには彼の部下たちが待ち伏せしており、南荒(なんこう)の拠点を一網打尽にすることに成功します。

戦いの後、秦尚城は天楚(てんそ)の食糧庫の分布図や南荒の密偵リストを花溶に贈ります。「これからは、どんな困難も夫婦で共に乗り越えよう」。その言葉に、花溶は感動で胸がいっぱいに。「仙女密偵団」を作って、これからも国のために戦うと宣言します。そんな彼女を、秦尚城は愛おしそうに見つめます。

そして、秦尚城は「君が心から俺に嫁ぎたいと思ってくれる日まで、いつまでも待つ」と告げますが、花溶の気持ちはもう決まっていました。「たった今、はっきり分かったの。私、今すぐあなたの妻になりたい。一刻だって待ちたくない!」。二人は熱い口づけを交わし、ついに心も体も結ばれるのでした。

エピローグでは、一行は花溶島へ帰ることに。小珠は花溶の密偵団を手伝うため明州に残ることを決め、銭大有(せん・たいゆう)との切ない別れを経験します。船の上では、秦尚城と花溶がじゃれ合い、幸せな時間を満喫。島では、二人のための盛大な結婚式の準備が進められていました。そして、江湖の有名人ランキングで、花溶はついにトップに輝いたのでした!

『雲花のロマンス~一夜の花嫁2~』第3話の感想

今回のエピソードは、二人の関係が新たなステージへ進んだ、非常に重要な回でしたね。秦尚城が、花溶をただ守るべきか弱い存在としてではなく、対等なパートナーとして認めたシーンには胸が熱くなりました。「共に進み、共に退く」という彼の誓いは、これ以上ないほどの愛の言葉でしょう。それに応える花溶の「今すぐ妻になりたい」というセリフも、彼女の自立心と秦尚城への深い愛情が感じられて、とても印象的でした。単なる恋愛の駆け引きだけでなく、互いの生き方を尊重し、支え合おうとする成熟した関係性が描かれており、見ているこちらも幸せな気持ちに包まれました。アクションとロマンスのバランスが絶妙で、物語にぐっと深みが増した素晴らしい一話だったと思います。

つづく