上海の大学に合格した白藍(バイ・ラン)だったが、入学に必要な重要書類が届かず、合格取り消しの危機に陥る。その知らせを聞いた路小路(ルー・シャオルー)は、愛する人の未来を守るため、故郷の工場で前代未聞の行動に出る。一方、上海で不安な時を過ごす白藍。二人の運命を左右する書類の行方は?そして、意外な協力者の登場により、物語は新たな局面を迎える。上海を舞台に、二人の新生活が始まるまでの、切なくも希望に満ちた奮闘を描く。
「青い恋 1996~少年バビロン~」あらすじネタバレ14話
上海での新生活が始まった白藍(バイ・ラン)と、彼女を追いかけてきた路小路(ルー・シャオルー)。しかし、最大の壁が二人の前に立ちはだかります。今回は、小路の無鉄砲だけど真っ直ぐな愛が、固く閉ざされた扉をこじ開ける、まさに胸が熱くなるエピソードでした!
档案はどこに?小路、愛のための大暴走!
大学に合格したものの、入学に必要な「档案(個人記録ファイル)」が届かず、途方に暮れる白藍(バイ・ラン)。王教授(ワンきょうじゅ)も心配してくれますが、こればかりは大学の規則。期限までに解決しなければ、合格は取り消しになってしまいます。
故郷の工場にいる秦娟(チン・ジュエン)に電話で助けを求めると、どうやら档案は意地悪な上司、丁徳忠(ディン・ダーヂョン)がわざと送っていない可能性が浮上。この話を聞いてしまった我らが路小路(ルー・シャオルー)、黙っているはずがありません!
「今日から俺は工場の人間じゃない!」と啖呵を切り、警備員を振り切って丁徳忠のオフィスへ殴り込み!机やキャビネットを片っ端からこじ開けようと大暴れします。結局、洪(ホン)書記まで駆けつける大騒ぎになりますが、档案は見つかりません。オフィスにかかってきた電話線まで引っこ抜く始末で、その電話が白藍(バイ・ラン)からだったとも知らずに…。空回りに終わった小路ですが、彼の白藍を想う気持ちは本物です。
意外な救世主、現る
オフィスを出て途方に暮れる小路の前に現れたのは、なんと畢志剛(ビー・ジーガン)でした。「白藍の档案のありかを知っている」と告げた彼は、夜、小路を呼び出します。
畢志剛(ビー・ジーガン)が明かした事実は衝撃的でした。档案は丁徳忠が彼の父親に渡したもので、それを彼が盗み出してきたというのです。「これはお前の為じゃない、白藍の為だ」と言いながらも、「俺もお前みたいに、自分の心に従って生きてみたい」と本音を漏らす畢志剛(ビー・ジーガン)。彼はもうすぐこの工場を去ることも告げ、小路に档案を託すのでした。ライバルだと思っていた男の、切ないけれど潔い行動にグッときます。
上海での再会と、二人の約束
畢志剛から受け取った档案を、小路はすぐに大学へ届けます。間一髪で入学が認められた白藍は、事務室の先生から「男の子が届けてくれた」と聞き、すぐに小路のもとへ。
最初は照れて隠れようとする小路ですが、白藍はまっすぐ彼を見つめ、「ご飯をごちそうさせて」と誘います。白藍が借りた小さな部屋で、つかの間の穏やかな時間を過ごす二人。大家さんには「病気の弟」だとごまかす姿も微笑ましいです。
その後、白藍の寮への引っ越しを手伝い、夜には二人で东方明珠(東方テレビタワー)を眺めながら生煎包(焼き小籠包)を食べるシーンは、このエピソードのハイライト。親切な人に撮ってもらったツーショット写真は、上海で始まる二人の新しい物語の1ページ目となるのでした。小路は、上海に残ることを決意します。
それぞれの場所で、未来へ
小路は上海で仕事探しに奔走。なかなか見つからず苦労しますが、同郷の人の助けで電気技師の仕事を得ます。一方、白藍も秦娟(チン・ジュエン)からの手紙で、大学への推薦枠が一つしかなく、それを小路が自分に譲ってくれたという事実を知ります。二人の絆はより一層深まり、白藍も教授の紹介でファッションの仕事を見つけ、上海での生活基盤を築き始めます。
故郷では、小路がいなくなった寂しさを感じる仲間たちや、息子の身を案じる両親の姿も描かれ、物語に深みを与えていました。
『青い恋 1996~少年バビロン~』第14話の感想
今回は、路小路(ルー・シャオルー)の行動力と白藍への深い愛情が、絶望的な状況を覆した素晴らしい回でした。彼の行動は無鉄砲でハラハラさせられますが、その根底にある一途な想いが、不可能を可能にする力を持つことを見せてくれました。特に印象的だったのは、ライバルであった畢志剛の心境の変化です。権力に屈するのではなく、「自分の心に従って生きたい」と小路に档案を託す姿は、このドラマが持つもう一つのテーマを象徴しているようでした。上海の夜景の下で、未来への希望を胸に寄り添う小路と白藍の姿は、これまでの苦労が報われた瞬間であり、観ているこちらも幸せな気持ちになりました。二人が支え合い、新しい生活を切り拓いていくこれからの物語が、一層楽しみになる、希望に満ちたエピソードでした。
つづく