手術を終えた母が退院し、路小路(ルー・シャオルー)の家族に穏やかな日常が戻る。一方、新天地の上海で就職活動に励む白藍(バイ・ラン)は、その才能を認められ、新たな一歩を踏み出す。福城では、牛小英(ニウ・シャオイン)と彼女を想う長脚(チャンジャオ)の関係にも大きな変化が訪れようとしていた。それぞれの場所で未来へ向かって歩み始めた若者たち。しかし、彼らの運命の歯車は、予期せぬ方向へと静かに、そして残酷に回り始めていた。

「青い恋 1996~少年バビロン~」あらすじネタバレ17話

いやあ、今回の17話は本当に心が揺さぶられましたね…。希望の光が見えたかと思えば、すぐに深い闇に突き落とされる。まさに人生の光と影が凝縮されたような回でした。

手術を終えたシャオルーのお母さん、すごく元気そうで本当に良かった!病室で歌を歌ったり、退院したらシャオルーの髪を切ってあげたいなんて話したり。久しぶりに福城に差した明るい日差しのように、路家にも笑顔が戻ってきたように見えたんですよね。お父さんもお母さんのわがままに付き合って退院を許してあげて、家族の温かい時間が流れていました。

その頃、上海で奮闘するバイ・ラン。相変わらず切り詰めた生活を送りながらも、ついにチャンスを掴みます。船で働くことを希望して面接に行った会社で、その優れた英語力を買われ、翻訳の仕事を得ることに。試用期間は給料なしという厳しい条件でしたが、半月に短縮させる交渉力もさすが!持ち前の聡明さで次々と難題を解決し、マネージャーからも認められ、重要な仕事を任されるようになります。これでやっとバイ・ランも報われる…!そう思った矢先でした。

福城では、シャオインがお見合いをすることに。それを知ったチャンジャオは気が気じゃありません。こっそり見合いの場を覗きに行くと、相手の男がシャオインをけなしているのを聞いて我慢の限界!殴りかかってしまいます。帰り道、シャオインに責められたチャンジャオは、ついに「好きだ」と告白!突然のことに慌てるシャオインでしたが、背を向けた瞬間に見せた笑顔が、もう最高でしたね!こちらの恋はついに動き出しました。

しかし、幸せな時間は長くは続きません。上海では、バイ・ランの活躍を妬む同僚が、彼女が大学を放校になった過去をマネージャーに密告。会社にいられなくなったバイ・ランは、またしても居場所を失います。追い打ちをかけるように、荷物を荒らされ、惨めな姿をライバルの同僚に嘲笑されるシーンは、見ていて本当に辛かったです。

そして、シャオルーを襲った最大の悲劇。元気になったはずのお母さんの病状が急変します。シャオルーは必死で工場に電話し、病院への車を要請しますが、なんとディン・ダーヂョンがこれを妨害。ようやく病院に運び込んだときには、もう手遅れでした…。お母さんは、帰らぬ人となってしまったのです。

母の死というあまりにも大きな悲しみに沈むシャオルーと父親。しかし、悪には裁きが下ります。リー・グアンナンの告発により、ディン・ダーヂョンは警察に連行されていきました。

悲しみを乗り越え、父と「これからはもっと良い暮らしをしよう」と誓うシャオルー。チャンジャオは歌手になる夢を追いかけて街を出ることを決意し、シャオインが見送ります。仲間たちがそれぞれの道へ進む中、一人になったシャオルーは「俺は事業をやる!」と力強く宣言するのでした。

『青い恋 1996~少年バビロン~』第17話の感想

今回は、登場人物たちの人生が大きく動いた回でした。特に、一度は回復を見せたシャオルーの母親が亡くなるという展開は、あまりにも衝撃的で胸が締め付けられます。ようやく訪れたかに見えた平穏が、悪意によって打ち砕かれる様子は、この物語が持つ厳しさを改めて突きつけてきました。一方で、上海で必死にもがくバイ・ランの姿も痛々しく、彼女の努力が嫉妬によって無に帰す様に憤りを感じずにはいられません。そんな重苦しい雰囲気の中、チャンジャオとシャオインの関係が進展したことは、唯一の救いと言えるかもしれません。それぞれのキャラクターが悲しみや困難を抱えながらも、未来に向かって歩き出そうとする最後のシーンには、かすかな希望も感じられました。物語の深みと重さを改めて感じさせる、非常に見ごたえのあるエピソードでした。

つづく