2002年、上海で事業を成功させた路小路(ルー・シャオルー)は、親友・李光南(リー・グアンナン)の結婚式に出席するため故郷へ戻る。そこで、長年忘れられずにいた初恋の相手・白藍(バイ・ラン)と思いがけない再会を果たす。しかし、久しぶりに顔を合わせた二人の間には、どこかぎこちない空気が流れる。長い年月が生んだ心の距離に戸惑いながらも、路小路(ルー・シャオルー)は過去に言えなかった一言を伝える機会をうかがうが…。大人になった彼らが織りなす、切ない再会の物語。
「青い恋 1996~少年バビロン~」あらすじネタバレ18話
時は流れて2002年。すっかり大人になった路小路(ルー・シャオルー)は、上海でビジネスを成功させていました。ある日、高層ビルのエレベーターで、ふと懐かしい面影の女性とすれ違います。あの白いワンピース姿、まさか…白藍(バイ・ラン)!?慌てて後を追いかけますが、彼女は一人の男性と小さな子供のそばへ。幸せそうな家族の姿に、小路は声をかけることができず、その場に立ち尽くすしかありませんでした。
その数日後、小路は親友・李光南(リー・グアンナン)の結婚式に出席するため、久しぶりに故郷の街へ戻ります。結婚前夜、男友達だけで最後の独身パーティーを開き、二人きりになった小路と光南。酒を酌み交わしながら、小路は上海で白藍(バイ・ラン)を見かけたことを打ち明けます。「結婚して、子供もいるみたいだった…」。もしもう一度会えたら、あの頃のことを謝りたい。ただ、その三文字を伝えたいんだ、と切ない胸の内を吐露するのでした。
そして運命のいたずらか、翌日、花嫁の秦娟(チン・ジュエン)に頼まれ、結婚祝いの靴を届けに行った小路は、花嫁の部屋で信じられない光景を目にします。そこにいたのは、紛れもない白藍(バイ・ラン)その人でした。あまりの衝撃に、小路は靴を置くと慌てて部屋を飛び出してしまいます。聞けば、花嫁の秦娟(チン・ジュエン)が白藍を招待したとのこと。気まずい再会に、二人の間には重い空気が流れます。
結婚式当日も、二人はなかなか言葉を交わせません。そんな中、小路は白藍が自分の父親と話しているのを見かけ、そこで白藍が自分の母親が亡くなっていた事実を知ったことを悟ります。
夜、友人たちが新居に押しかけて二人をからかう中国の習慣「闹洞房(ナオドンファン)」が始まりました。隠れる場所を探していた白藍と小路は、偶然にも同じカーテンの後ろに身を潜めることに。息が触れ合うほどの距離に、二人の心臓は高鳴ります。
宴が終わり、白藍は静かにその場を去っていきました。彼女がいなくなったことに気づいた小路は、必死で後を追いかけます。たどり着いた埠頭には誰もおらず、小路が諦めかけたその時、背後から「路小路(ルー・シャオルー)」と呼ぶ声が。
振り返ると、そこに白藍が立っていました。
ようやく二人きりになり、ぽつりぽつりとお互いの近況を語り合います。兄・路大江(ルー・ダージアン)のこと、家族のこと。そして小路は、長年心につかえていた「ごめん」の一言を、ついに白藍に伝えることができたのです。
謝罪の言葉は伝えられた。けれど、あまりにも長い時間が二人を隔てていました。昔のように弾む会話はなく、すぐに言葉は途切れてしまいます。やがて、白藍が乗るフェリーの時間がやってきました。小路はただ黙って、遠ざかっていく船を見送ることしかできませんでした。引き止める言葉も、引き止める資格も、もう自分にはないのだと悟りながら…。
『青い恋 1996~少年バビロン~』第18話の感想
今回のエピソードは、甘酸っぱい初恋の思い出が、ほろ苦くも切ない現実へと着地する様子が丁寧に描かれていました。上海でのニアミスから始まり、親友の結婚式という舞台でついに果たされた再会。しかし、そこにはかつてのときめきよりも、気まずさと過ぎ去った時間の重みが漂います。あれほど会いたかったはずなのに、いざ目の前にすると何を話せばいいのか分からない。大人になった二人が直面する、もどかしくもリアルな距離感に胸が締め付けられました。特に最後の埠頭のシーンは、伝えたいことを伝えた後の静寂が、もう二度と交わることのない二人の未来を象徴しているようで、深い余韻を残しました。過去は美しい思い出として胸にしまい、それぞれが別の道を歩んでいく。そんな大人としての決着の付け方に、寂しさと共に不思議な納得感を覚える回でした。
つづく