食品工場の再建のため、必死に接待をこなす白藍(バイ・ラン)。その姿を偶然見てしまった路小路(ルー・シャオルー)は、彼女を陰で支えるための大きな決断を下す。一方、仲間の一人である長脚(チャンジャオ)は、恋人の牛小英(ニウ・シャオイン)との関係に大きな亀裂が生じてしまう。白藍の誠意が通じ、工場の再稼働に希望が見え始めた矢先、工場内で不穏な事件が発生。工員の一人が何者かに襲われ、事態は思わぬ方向へと動き出す。それぞれの想いが交錯し、物語は新たな局面を迎える。

「青い恋 1996~少年バビロン~」あらすじネタバレ21話

いやあ、今回の21話は、登場人物それぞれのプライドと本音がぶつかり合って、胸が締め付けられるような展開でしたね…。特に、強がっている白藍(バイ・ラン)と、それを見守るしかない路小路(ルー・シャオルー)のシーンは、本当に切なかったです。

物語は、白藍(バイ・ラン)が接待している宴会の席から始まります。自分を酔い潰そうとする畢(ビー)副市長を相手に、逆に飲み勝ってしまう白藍(バイ・ラン)。その姿は痛々しくも、彼女の覚悟を感じさせます。見かねた黄老板(ホアン社長)が助け舟を出し、なんとかその場を収めました。

一方、路小路(ルー・シャオルー)は長脚(チャンジャオ)たち仲間との飲み会に。先に帰った長脚と牛小英(ニウ・シャオイン)の二人でしたが、ここで衝撃の事実が発覚します。なんと、成功しているように見せていた長脚の生活はすべて嘘だったのです。「どうして嘘をつくの?」と問い詰める牛小英(ニウ・シャオイン)に、長脚は「君をがっかりさせたくなかった」と本音を吐露。しかし、夢を追いかける彼が好きだった牛小英(ニウ・シャオイン)は、「今のあなたは大嫌い!」と言い放ち、彼の元を去ってしまいます。見栄が引き裂いた二人の仲、悲しすぎますよね…。

そして、運命のいたずらか、路小路(ルー・シャオルー)は廊下で千鳥足の白藍に遭遇します。部屋まで送る道すがら、酔った白藍の口から本音が溢れ出すんです。「私を軽く見たあの人を見返すためにやったのよ」と。その「あの人」が路小路自身のことだと知った彼の胸中は、察するに余りあります。「あなたがいなくても平気だって証明したかったの」と強がる白藍。彼女をこんなに苦しめていると知った路小路は、後悔でいっぱいになります。

白藍を部屋に送り届けた路小路でしたが、なんと部屋の前にはあの黄老板(ホアン社長)が。二人の間に流れる不穏な空気を察知し、路小路はその場を静かに立ち去るしかありませんでした。

白藍が食品工場のために必死になっていることを痛感した路小路は、彼女のために冷凍倉庫を譲るという大きな決断をします。もちろん、親友の李光南(リー・グアンナン)とは大喧嘩に。友情にヒビが入りながらも、彼は白藍への想いを貫こうとします。

その頃、白藍は工場の再建に向けて動き出していました。しかし、経営に介入してきた黄老板は、牛師匠(老牛皮(ラオニウピー)/ラオニウピー)をはじめとする工員たちの解雇を提案。これに白藍は真っ向から反対します。「私はこの工場を救いたいんです!」という彼女の誠実な訴えは、頑なだった牛師匠の心を動かし、工場の再稼働に希望の光が見え始めました。

しかし、物語はここで終わりません。再稼働の準備をしていた牛師匠が、冷凍倉庫で何者かに頭を殴られ、病院に運ばれるという衝撃の事件が発生!犯人の顔を見ていない牛師匠。父の怪我を目の当たりにした牛小英は、その怒りの矛先を白藍に向けてしまうのでした…。

『青い恋 1996~少年バビロン~』第21話の感想

今回は、登場人物たちが抱える「痛み」が深く描かれた回でした。特に印象的だったのは、白藍が見せる強さと、その裏にある脆さです。必死に虚勢を張って戦う姿は応援したくなりますが、酔って路小路にだけ本音を漏らす場面では、彼女が背負う重圧と孤独が伝わってきて、胸が苦しくなりました。また、路小路も彼女を想うからこそ身を引き、陰で支えようとしますが、その行動がさらなる誤解を生んでしまうという、もどかしい展開です。夢に敗れた長脚の悲哀や、父を傷つけられ怒りに震える牛小英の姿も、非常に人間味があって心に刺さりました。それぞれの正義や想いが複雑に絡み合い、物語に一層の深みを与えています。単純な善悪では割り切れない、人間ドラマの醍醐味を感じました。

つづく