雨に打たれ高熱で倒れてしまった白柚可(はく・ゆうか)。知らせを聞いた睿王・許澤霖(きょ たくりん)は、つきっきりで彼女を看病する。悪夢にうなされる柚可を前に、彼はある固い決意を固めるのだった。翌朝、二人の距離は急速に縮まり、互いへの想いを自覚し始める。しかし、宮廷に渦巻く陰謀と、柚可に課せられた「任務」のタイムリミットが、二人の幸せな時間に静かに影を落とす。愛する人を「弱点」と呼ぶ睿王の真意とは?そして、残された時間の中で柚可が下す決断とは?すれ違う想いが切なくもどかしい、恋の行方が気になるエピソード。
「君夢~殿下と私の幸せな結末~」あらすじネタバレ11話
いや~、今回の11話は、二人の距離がぐっと縮まる神回でしたね!でも、ただ甘いだけじゃないのがこのドラマの面白いところ。切なさがスパイスのように効いていて、見終わった後も胸が締め付けられるような余韻が残りました。
悪夢にうなされる柚可と、献身的な睿王
物語は、雨に打たれて風邪をひき、高熱で倒れてしまった白柚可(はく・ゆうか)のシーンから始まります。侍女の小桃(しょうとう)から知らせを受けた睿王こと許澤霖(きょ たくりん)は、すぐに彼女の元へ駆けつけます。
熱にうなされる柚可が見るのは、許澤羽(きょ・たくう)が血を流して死んでしまう悪夢。
「私が彼を殺したんだ…」
「違う、私じゃない…私じゃない!」
と、涙ながらに自分を責め続ける柚可。その姿は見ていて本当に痛々しかったです…。
そんな彼女を、許澤霖は一晩中つきっきりで看病します。悪夢の中で「死なないで」と泣き叫ぶ柚可の手を握り、彼は力強くこう約束するんです。
「本王は約束する。我々は二人とも、ちゃんと生きる」
このセリフ、しびれましたね!彼が口にした「我々」という言葉に、柚可を自分と同じ存在として、何があっても守り抜くという固い決意が感じられました。
芽生えた恋心と、迫りくるタイムリミット
翌朝、目を覚ました柚可。そばには、彼女が描いた漫画を読んでいる許澤霖の姿が。自分の作品を「画風が愉快で才能がある」と褒められ、照れる柚可は本当にかわいかったですね。
「他人が何と言おうと気にするな。君は君のままでいい」
許澤霖の優しい言葉は、これまで自分の漫画をけなされてきた柚可の心に、温かく染み渡ったことでしょう。この一件で、二人の心は完全に通じ合ったように見えました。
しかし、幸せな時間も束の間。許澤霖は腹心の阿肆(あし)に対し、「柚可が自分の弱点だと敵に知られてはならない」と、あえて彼女と距離を置くことを示唆します。愛するがゆえに守りたい、でもその想いが彼女を危険に晒すかもしれない…彼の苦悩が伝わってきて、胸が苦しくなりました。
一方の柚可も、自分の20歳の誕生日まであと1ヶ月、つまり漫画の世界にいられるのが残り30日だと気づいてしまいます。
「任務がもうすぐ終わるのに、どうして少しも嬉しくないんだろう…」
許澤羽(きょ・たくう)への想いと、現実世界へ帰るという使命の間で揺れ動く彼女のモノローグは、あまりにも切なかったです。
宮中では、煜王が太后に「睿王が白家の娘に私刑を加えた」と訴え出るなど、不穏な動きも。二人の恋路には、まだまだ多くの障害が待ち受けていそうです。
『君夢~殿下と私の幸せな結末~』第11話の感想
今回のエピソードは、許澤霖の不器用ながらも深い愛情が心に響く回でした。悪夢にうなされる柚可を夜通し看病し、「我々は生きる」と力強く約束する姿は、彼の覚悟の表れでしょう。普段はクールな彼が見せる優しさと、柚可の漫画を褒める際の穏やかな表情のギャップに、すっかり心を掴まれました。しかし、その直後に彼女を「弱点」と呼び、守るためにあえて距離を置こうとする彼の決断には、深い切なさを感じずにはいられません。愛すればこそ、守らなければならないという彼の立場が、二人の関係に複雑な影を落としています。一方で、任務完了までのタイムリミットに気づき、許澤霖への想いに戸惑う柚可の姿も印象的でした。ようやく心が通い合ったかに見えた二人に課せられた、それぞれの宿命。このもどかしい状況が、今後の物語をどう動かしていくのか、目が離せません。
つづく