無実の罪が晴れ、牢から釈放された白柚可(はく・ゆうか)。しかし、彼女を陥れた喬双双(きょう・そうそう)の背後には、冷酷な黒幕の影がちらついていた。ある夜、喬双双が絶体絶命の危機に陥った時、柚可は敵であるはずの彼女に手を差し伸べる。しかし、黒幕を追う唯一の手がかりであった喬双双が姿を消してしまう。彼女の行方を追い、危険な密林へと一人で向かう柚可。一方、そのことを知った睿王・許澤羽(きょ・たくう)もまた、愛する人を守るため、急いで後を追うのだった。
「君夢~殿下と私の幸せな結末~」あらすじネタバレ12話
いやあ、今回の『君夢』第12話、息をのむ展開の連続でしたね!無事に牢から出られた柚可(ゆうか)ですが、休む間もなく物語は核心へと突き進んでいきます。それでは早速、波乱の第12話の世界に飛び込んでいきましょう!
深夜の対決!追い詰められた喬双双
物語は、無実の罪が晴れて釈放された白柚可(はく・ゆうか)が、自分を陥れた張本人である喬双双(きょう・そうそう)の部屋を深夜に訪れるシーンから始まります。
「驚かないの?私が牢から出てきて」と切り出す柚可に対し、喬双双は「殿下が真相を明らかにしてくださったのね」としらを切ります。しかし、柚可はそんな嘘を許しません。「親の目で私を見ていたと言ったじゃない。黒を白と言いくるめるなんて、大したものね」と痛いところを突きます。
さらに柚可は、喬双双の背後にいる黒幕の存在を指摘。「あなた、こんなに失敗続きで、後ろのボスに見限られる心配はないの?」と揺さぶりをかけます。図星を突かれた喬双双は逆上し、隠し持っていた刃物で柚可に襲いかかろうとしたその瞬間…!なんと、彼女自身が苦しみ始めます。
毒の発作と芽生えた絆
喬双双は、黒幕から飲まされていた「五毒散」の毒に蝕まれていたのです。苦しむ彼女を見て、柚可は咄嗟に助けようとします。「猫をかぶるのはやめて!」と拒絶する喬双双に、柚可は「人の命に貴賤はないわ。自分を軽んじたら、あなたを愛するご両親が悲しむ」と語りかけます。
「両親なんていない…みんな死んだわ」と、初めて自身の孤独な過去を吐露する喬双-双。その時、何者かが投げた暗器が彼女を襲います。とっさに喬双双をかばう柚可。敵であるはずの自分をなぜ助けるのかと問う喬双双に、柚可は「見殺しにはできない」とだけ答えるのでした。
黒幕の登場と非情な宣告
そこへ現れたのは、笠で顔を隠した黒幕の「主上(しゅじょう)」。彼は喬双双に解毒薬を渡しますが、その言葉はあまりにも冷酷でした。
「お前の正体はとっくに許澤羽(きょ・たくう)にバレている。お前を生かしているのは、この私にたどり着くためだ。万が一に備え、駒は捨てさせてもらう」
用済みだと宣告され、絶望する喬双双。その傍らで、介抱疲れから眠ってしまった柚可。なんとも切ない光景です…。
消えた手がかりと柚可の決意
翌朝、侍女の緑蘿(りょくら)に起こされた柚可は、喬双双が姿を消したことを知ります。黒幕を追う唯一の手がかりを失い、許澤羽のこれまでの苦労が水の泡になってしまうと焦る柚可。彼女は、喬双双が隠れていそうな場所…城郊の密林へ、たった一人で向かうことを決意します。
その頃、宮中から戻った許澤羽は、緑蘿から事情を聞き、顔色を変えます。柚可の身を案じ、すぐさま阿肆(あし)を連れて密林へと馬を走らせるのでした。
密林の奥深く、柚可は傷を負って倒れている喬双双を発見します。手当てをしようと駆け寄る柚可。一方、許澤羽も必死に柚可の名を呼びながら捜索を続けています。果たして、3人の運命は…?という、まさに固唾をのむラストで、次回へと続きます!
『君夢~殿下と私の幸せな結末~』第12話の感想
今回は、これまでただの意地悪なライバルだと思っていた喬双双の、人間的な弱さや悲しい背景が描かれた非常に深みのある回でした。黒幕に「捨て駒」と断じられた彼女の絶望を思うと、胸が締め付けられます。そんな彼女に対し、自分を陥れた相手であるにもかかわらず、命の尊厳を説き、危険を顧みずに助けようとする柚可の優しさと強さには、改めて感銘を受けました。この二人の間に、敵対関係を超えた不思議な絆が芽生えた瞬間だったのかもしれません。また、柚可の危機を知り、すぐさま駆けつける許澤羽の行動からは、彼女への深い愛情がひしひしと伝わってきました。物語のサスペンス要素と、登場人物たちの心の機微が巧みに絡み合い、物語に一層の奥行きを与えています。
つづく