睿王・許澤羽(きょ・たくう)への一途な想いを胸に、白柚可(はく・ゆうか)は父を説得し、彼の妃選びに参加することを決意します。会場には、太后の義理の娘で才色兼備と名高い喬双双(きょう・そうそう)をはじめ、強力なライバルたちが集結。琴や書画といった伝統的な才芸でアピールする彼女たちを前に、柚可は「琴棋書画はできません」と宣言。代わりに、誰もが予想しなかった型破りな「魔術(マジック)」を披露し、許澤羽や周囲の度肝を抜きます。彼女の真っ直ぐで大胆なアピールは、氷のように冷たい殿下の心を溶かすことができるのでしょうか。
「君夢~殿下と私の幸せな結末~」あらすじネタバレ3話
ついに始まりました、睿王(えいおう)・許澤羽(きょ・たくう)の妃選び!一度は王府から逃げ出した白柚可(はく・ゆうか)ですが、恋する乙女の勢いは誰にも止められません。
「あの方のそばにいたい!」その一心で、娘の身を案じる父を「好きすぎて茶も飯も喉を通らないんです!このままじゃ死んだも同然!」という情熱(とゴリ押し)で説得。見事、妃選びへの参加許可をゲットします。用意周到に自分の肖像画まで準備していたあたり、彼女の本気度がうかがえますね。
意気揚々と睿王府に乗り込んだ柚可は、さっそく許澤羽と再会。「私が矢からかばったお礼に、妃選びでちょっとだけ贔屓してくれません?」と、いきなり大胆すぎる裏口入学のお願い!クールな許澤羽は「面白い」とばかりに軽くあしらいますが、その腕に刻まれた傷跡を見つめる彼の表情は、どこか揺れているようにも見えました。
妃選びの会場は、まさに女の戦場。早々に柚可に絡んできたのは、太后の義理の娘で「天下第一の才女」と名高い喬双双(きょう・そうそう)。「あなたみたいな小さい子は帰りなさい」と、いきなりマウントを取ってきます。しかし、我らが柚可は「宮廷闘争小説は読み尽くしてるの。その程度の嫌がらせ、痛くも痒くもないわ!」と心の中で一蹴。現代知識(?)を武器に、一歩も引きません。
才芸披露の時間になると、喬双双は見事な琴の腕前を披露し、会場のため息を誘います。誰もが「妃は彼女で決まりだ」と噂する中、ついに柚可の番がやってきました。
「琴棋書画はどれもできません!」
まさかのカミングアウトに会場がざわつく中、柚可が取り出したのは…なんとトランプ!「異国の人から習った『魔術(マジック)』をお見せします!」と宣言し、次々と鮮やかな手品を披露。空から花びらを降らせ、最後には一輪の薔薇を許澤羽に「英雄に花を」と捧げます。
この型破りなパフォーマンスに、許澤羽も思わず笑みがこぼれます。「いつも私の予想を超えてくるな」と、その特別さに惹かれている様子。
しかし、喬双双の侍女が「下品な見世物」と柚可を馬鹿にしたことで、空気が一変。すかさず許澤羽が「商人や芸人、すべての民がいて国は成り立つ。彼らを侮辱することは許さない」と、侍女を厳しく諌めます。それはまるで、柚可の考え方を守るかのようでした。
側近の阿肆(あし)も「柚可様が近づいても女性恐怖症が出ませんね。お二人は運命ですよ!」と大興奮。誰もが「これはもう柚可で決まりだろう!」と確信した、その瞬間でした。
許澤羽が、最終候補者の名を告げます。
「王府に入れるのは…寧城郡守の娘、喬双双である」
えぇぇぇぇ!?まさかの大どんでん返し!あれだけ心を動かされていたように見えたのに、なぜ?柚可の恋の行方は、一体どうなってしまうのでしょうか。
『君夢~殿下と私の幸せな結末~』第3話の感想
今回のエピソードは、白柚可というヒロインの魅力が炸裂した回でした。おしとやかさや伝統的な才芸が求められる妃選びの場で、「できません!」と堂々と宣言し、現代的なマジックで自分の価値を示す姿は非常に痛快です。彼女の行動は、単なる奇をてらったものではなく、「自分らしさ」を貫く強さの表れだと感じました。特に、許澤羽が彼女の芸を馬鹿にする声を一喝し、民を思う彼女の隠れた見識を評価した場面は、二人の心の距離が少し近づいたように見え、印象的でした。それだけに、最後の選考結果には本当に驚かされました。甘いだけではない、一筋縄ではいかない物語の展開に、ますます引き込まれます。単純な恋愛劇で終わらない、奥深さを感じさせるエピソードでした。
つづく