許澤羽(きょ・たくう)をかばって負傷した喬双双(きょう・そうそう)。彼女の献身的な姿に、許澤羽の心は揺れ動きます。お見舞いの席では、喬双双を気遣う許澤羽と、積極的にアプローチする白柚可(はく・ゆうか)の間で、恋の火花が散ります。一方、許澤羽は自分に触れても唯一平気な白柚可の存在が気になり始め、二人の距離は少しずつ縮まっていきます。甘い恋模様が描かれる裏で、喬双双はある重大な秘密を抱えていました。彼女の真の目的が、やがて大きな波乱を巻き起こすことになります。

「君夢~殿下と私の幸せな結末~」あらすじネタバレ8話

殿下のために身を挺して、すっかりか弱いヒロインの座を手に入れた喬双双(きょう・そうそう)。彼女の健気な姿に、あのクールな許澤羽(きょ・たくう)の心も少しずつ動かされているみたい…?

恋の火花!お見舞いは女の戦場

自分のせいで喬双双が深手を負ったことに責任を感じている許澤羽は、彼女の部屋へお見舞いに訪れます。すると、待ってましたとばかりに侍女が「お嬢様は殿下のためなら命も惜しくないのです!」「このお怪我も、あと少しずれていたら…」と猛アピール!

そこに「双双姐さん!」と元気よく現れたのが、我らがヒロイン白柚可(はく・ゆうか)!もちろん彼女も双双のお見舞いです。手には愛情たっぷりの鶏湯(チキンスープ)が。

「殿下、お嬢様は手が不自由で…あなたが飲ませてあげてくださいな」という侍女のナイスパス(?)を、「私がやります!」と柚可が華麗にカット!

「殿下は人に世話される側ですもの。慣れないことをして、かえってお嬢様を傷つけたら大変!」と、見事な口実で許澤羽を遠ざけます。

結局、気まずい雰囲気になった双双が「もう大丈夫です」と二人を下がらせ、女同士の火花バチバチなマウント合戦は一旦休戦となりました。

「柚可と呼んで」二人の秘密と芽生える想い

お見舞いの帰り道、許澤羽はついに核心を突きます。「なぜ私が女性に触れると倒れることを知っていた?」

ドキッとする展開ですが、柚可は「殿下が女性嫌いなのは有名な話ですし、緑蘿(りょくら)たちが触れた時に倒れるのを見ましたから」と、見事に切り返します。そして、すかさず「私だけが平気なんて、私たちって運命だと思いません?」と超ポジティブアピール!

彼女の明るさに毒気を抜かれたのか、許澤羽は自分の「恐女症」の秘密を守ってほしいと頼みます。

もちろん柚可は快諾。その代わりにお願いしたのは、「“柚可姑娘”じゃなくて、“柚可”って呼んでほしいな」という、とっても可愛いお願いでした。

照れながらも「柚可」と名を呼ぶ許澤羽。その声に「もう一回!」とおねだりする柚可。二人の間に甘酸っぱい空気が流れて、見ているこっちがキュンキュンしちゃいますね!

衝撃の裏切り!喬双双の本当の顔

しかし、甘い展開だけでは終わらないのがこのドラマ。

一人になった喬双双が密かに信号を送ると、謎の人物「主上(しゅじょう)」と連絡を取っていました。

なんと、彼女の正体は敵国・錫戎(しゃくじゅう)が送り込んだスパイだったのです!

許澤羽をかばって負傷したのも、彼の信頼を得るための計算された行動。「これで彼の疑いを晴らせたはずです」と報告する姿は、か弱かった彼女の面影など微塵もありません。

さらに彼女は、白柚可が許澤羽を本気で愛しており、計画の障害になると進言。「我々の大業を阻む者は、誰であろうと排除せよ」という主上(しゅじょう)の冷酷な命令に、双双は静かに頷くのでした。

何も知らない許澤羽は、その夜、琴を弾く双双のもとを訪れ、彼女の心遣いに感謝し、二人で部屋で語らおうとします。彼のすぐそばに、最大の危機が迫っているとも知らずに…。

『君夢~殿下と私の幸せな結末~』第8話の感想

今回は、物語の雰囲気がガラリと変わる重要な回でした。前半は、白柚可と喬双双が許澤羽を巡って繰り広げる、可愛らしくも熾烈な恋のバトルに思わず笑ってしまいました。特に、鶏湯をどちらが飲ませるかで火花を散らす場面は、古典的ながらもキャラクターの個性が光る名シーンだと思います。許澤羽と柚可が「恐女症」という秘密を共有し、呼び方を変えることで心の距離を縮めていく様子には、純粋にときめきを感じました。

しかし、後半で明かされた喬双双の正体には、本当に驚かされました。彼女の献身が全て計算だったと知った時の衝撃は大きく、物語が一気に深みを増したように感じます。単なるラブコメディではなく、国家間の陰謀が渦巻くサスペンスとしての側面が顔を出し、登場人物たちの今後の運命から目が離せなくなりました。

つづく