奇病が蔓延するという烏暮(うぼ)島に上陸した錦衣衛の褚思鏡(ちょ・しきょう)と韃靼(だったん)の武官・伯顔(バヤン)。二人は、島に古くから伝わる「魚を食べると災いが起きる」という奇妙な禁忌と、何かを隠しているような村人たちの姿を目の当たりにする。褚思鏡は、行方不明の弟の手がかりを探すため、独自の調査を進めていくが、次々と不可解な出来事に遭遇する。島の暗い秘密に迫る二人を待ち受けていたのは、人知を超えた恐ろしい脅威だった。
「天啓異聞録」あらすじネタバレ2話
第1話のラストで、いわくつきの「烏暮(うぼ)島」に足を踏み入れた褚思鏡(ちょ・しきょう)と伯顔(バヤン)。第2話は、この不気味な島での本格的な調査が始まりますが、もう謎と怪異のオンパレード!息つく暇もありませんでしたよ。
奇妙なトーテムと「魚の禁忌」
なんとか一夜を明かした褚思鏡(ちょ・しきょう)と伯顔(バヤン)は、村の探索を始めます。すると、岩壁や建物のあちこちに、奇妙なトーテムのような模様が刻まれているのを発見。見るからにヤバい雰囲気が漂っています。
腹を空かせた一人の村人にようやく出会った褚思鏡(ちょ・しきょう)は、持っていたお菓子を一つ与えるだけで、見事に村人たちの隠れ家を聞き出すことに成功。さすがは錦衣衛、交渉術が巧みです。
ところが、その村人はお菓子をすぐには食べず、大切そうに持ち帰ります。後をつけた褚思鏡が目にしたのは、村人が半分に割ったお菓子を娘に与え、高熱で苦しむ妻を看病する姿でした。その妻の首には、なんと灰色の魚の鱗のようなものがびっしりと…。これがあの奇病の正体なのでしょうか?
詳しい話を聞こうとした瞬間、他の村人たちに見つかり、殺されそうになる褚思鏡。絶体絶命のピンチを救ったのは、相棒の伯顔(バヤン)でした。
その後、二人は村長の丘芷(きゅうし)の元へ。丘芷は「この島には魚を食べると災いが起きるという禁忌がある」と説明しますが、どうにも胡散臭い。褚思鏡は、朝廷からの救済食糧を増やすためと偽り、島の有力者・賀子礁(が・ししょう)に15歳以下の子供たちを全員集めさせます。
狂った少年と謎の旧知
集まった子供たちの中に、褚思鏡は賀六宏(が・ろくこう)という少年を見つけます。彼は普段はぼーっとしていますが、伯顔が持っていた魚を見るや否や、「妖怪がいる!」とパニック状態に。しかし、褚思鏡が問い詰めると、また元の痴呆を装うような状態に戻ってしまいます。彼の奇妙な言動は何を意味するのでしょうか?
結局、褚思鏡が探している人物は子供たちの中にはおらず、彼は少しがっかりした様子。目的を明かさない褚思鏡に業を煮やした伯顔は、一人で島を出ていくと言い出します。
その夜、悪夢にうなされて目覚めた褚思鏡は、窓の外にいた賀六宏に導かれるようにして、ある寂れた屋敷へ。扉を開けると、そこにいたのはなんと褚思鏡のかつての知り合いでした。しかし、相手は褚思鏡の顔を見るなり、窓から飛び出して逃走してしまいます。
蜘蛛の怪物、現る!
旧知の男を追う道中、褚思鏡は伯顔と再会。気まずい雰囲気も束の間、森の中で黒装束の男たちを目撃し、二人は再び協力して調査を続けます。そこへまたしても賀六宏が現れ、「妖怪がいるから早く逃げろ!」と叫びます。
その直後、女性の鋭い悲鳴が!声のした方へ駆けつけると、一人の少女が恐怖に顔を引きつらせ、目の前の家を指さしています。褚思鏡と伯顔が慎重に中へ入ると、そこにいたのは…巨大な蜘蛛のような怪物!
人知を超えた力を持つ怪物に、二人はなすすべもなく叩きのめされ、重傷を負ってしまいます。剣も刀も全く歯が立たず、もはやこれまでか…と死を覚悟した瞬間、どこからともなく笛の音が聞こえてきました。すると、あれほど獰猛だった怪物は、苦しむようにしてその場から逃げ去っていったのです。
命は助かったものの、謎はさらに深まるばかり。あの笛の音は何だったのか?そして、島に巣食う怪物の正体とは?
『天啓(てんけい)異聞録』第2話の感想
第2話は、島の持つ不気味さと謎がさらに深掘りされ、物語にグッと引き込まれました。村に刻まれたトーテム、魚の禁忌、住民たちの奇病、そして狂気を装う少年の存在と、散りばめられた謎が少しずつ繋がりそうで繋がらない、絶妙な脚本に感心させられます。冷静沈着に手掛かりを追う褚思鏡と、恐怖や怒りをストレートに表す伯顔の対照的なキャラクターが、物語に良いリズムを生み出していますね。特に、終盤で突如として現れた蜘蛛の怪物との戦闘シーンは圧巻でした。単なるミステリー時代劇かと思いきや、本格的なクリーチャー・ホラーの要素が加わり、このドラマのジャンルレスな魅力が際立った回だったと感じます。謎の笛の音という新たな要素も加わり、この島の秘密が一体何なのか、ますます目が離せなくなりました。
つづく