娘との会話からヒントを得たナノマテリアル研究者の汪淼(ワン・ミャオ)は、VRゲーム『三体』の核心的な謎に迫ります。中世ヨーロッパ風の世界で、彼はこの世界の驚くべき宇宙構造を解き明かし、レベルアップを果たします。一方、現実世界では、刑事の史強(シー・チアン)たちが、一連の事件の鍵を握るとされる老科学者・葉文潔(イエ・ウェンジエ)(青年期)への調査を本格化。汪淼(ワン・ミャオ)が次に挑むゲームの舞台は古代中国。そこでは、歴史上の天才たちによる、常識を超えた壮大な計画が進行していました。
「三体」あらすじネタバレ15話
ついに『三体』ゲームの核心に迫る時が来ました!第15話では、汪淼(ワン・ミャオ)がゲーム世界の驚くべき真実にたどり着き、さらに壮大な次のステージへと進みます。現実世界でも、葉文潔(イエ・ウェンジエ)(青年期)を巡る謎が深まり、物語はますます目が離せない展開に!
コペルニクス、三つの太陽を語る
愛娘・豆豆(ドウドウ)との何気ない会話から、「複雑に見える問題も、答えはすべてその中にある」というヒントを得た汪淼(ワン・ミャオ)。彼はゲーム内の名前を「コペルニクス」に変更し、再び『三体』世界へログインします。そこは中世ヨーロッパを思わせる世界。アリストテレスやガリレオといった歴史上の偉人たちが、独自の宇宙モデルを議論していました。
汪淼(ワン・ミャオ)は、この世界には太陽が一つではなく、不規則に運動する三つの太陽が存在するという、この世界の根幹を揺るがす真実を語ります。人々が「飛星」と呼んでいたものこそが、残りの二つの太陽なのだと。しかし、彼の主張は異端と見なされ、教皇は火あぶりの刑を宣告!汪淼は「必ず戻ってくる!」と叫びますが、まさにその時、三つの太陽が同時に空に現れる「三日凌空」という破滅的な現象が発生。世界は滅亡し、183回目の文明は終わりを告げました。宇宙の基本構造を解き明かした汪淼は、ゲームをクリアし、次のレベルへと進む資格を得たのです。
深まる謎と「人間コンピュータ」計画
現実世界に戻った汪淼は、史強(シー・チアン)にゲームの真相を説明します。「三体」というゲームの名前そのものが、三つの太陽を持つ世界を示唆していたのです。しかし、ここで新たな疑問が浮上します。これほど頻繁に文明が滅亡する世界で、なぜ高度な科学技術が発展し続けられるのか?汪淼がこの答えにたどり着くきっかけを与えたのが葉文潔(イエ・ウェンジエ)(青年期)だったことから、史強(シー・チアン)や徐冰冰(シュー・ビンビン)は彼女への疑いを一層強めます。
一方、ジャーナリストの慕星(ムー・シン)は、申玉菲(シェン・ユーフェイ)が関わる組織「科学境界」の集会に潜入。彼女たちの真の目的を探ろうとします。
そして、再びゲームにログインした汪淼が降り立ったのは、古代中国を思わせる東洋の世界。そこで彼を待っていたのは、ニュートン、ライプニッツ、そしてコンピュータの父と呼ばれるフォン・ノイマンでした。驚くべきことに、この世界のフォン・ノイマンは、3000万人の兵士を使い、人間そのものを部品とした巨大なコンピュータを作り上げようと計画していたのです。彼らが協力を仰ぐ相手は、この世界の支配者、秦の始皇帝。始皇帝の号令一下、兵士たちは整然と隊列を組み、巨大な人間コンピュータ「秦一号」が起動しようとしていました。
『三体』第15話の感想
今回のエピソードは、前半の謎解きから後半の壮大なビジョンへと、息つく暇もない展開でした。三体世界の秘密が明かされるシーンは、これまでの断片的な情報が一つの線につながる爽快感があります。しかし、それ以上に衝撃的だったのは、後半に登場した「人間コンピュータ」のアイデアです。フォン・ノイマンが、計算機という概念すらない世界で、人間を部品に見立ててコンピュータを構築しようとする発想には、ただただ圧倒されました。秦の始皇帝の軍隊が、一つの巨大な機械として機能する様は、本作の持つスケールの大きさを改めて感じさせます。現実世界では葉文潔(イエ・ウェンジエ)(青年期)や申玉菲(シェン・ユーフェイ)を巡るサスペンスが深まり、ゲームと現実、二つの軸で進む物語にますます引き込まれます。
つづく