ついに、物語の最重要人物である葉文潔(イエ・ウェンジエ)(青年期)が、その重い口を開き、過去を語り始めます。舞台は、謎に包まれた巨大基地「紅岸」。そこで彼女が体験した出来事とは?一見優しく接してくる上官と、なぜか冷たく当たる同僚。二人の態度の裏に隠された真実が、彼女の運命を大きく左右します。そして、国家の最高機密である「紅岸プロジェクト」の本当の目的が、ついに彼女に明かされる時が来ます。人類の未来を揺るがす壮大な秘密と、一人の女性が下した決断の物語が、今、明らかになります。

「三体」あらすじネタバレ18話

いやあ、今回の『三体』第18話は、物語の根幹に触れる、とてつもなく重要な回でしたね!これまで断片的に語られてきた葉文潔(イエ・ウェンジエ)(青年期)の過去と、謎に包まれた「紅岸プロジェクト」。その全てのピースが、ついに一つにはまる瞬間が描かれました。

物語は、若き日の葉文潔(イエ・ウェンジエ)(青年期)が、雷志成(レイ・ジーチョン)によって監視部門へと異動させられる場面から始まります。一見、彼女を気遣い、信頼しているかのような言葉をかける雷志成。しかし、その裏には何か別の思惑が渦巻いているような不気味さが漂います。一方で、楊衛寧(ヤン・ウェイニン)は彼女が真実に近づくことを必死に止めようとし、なぜか彼女に対して厳しく当たります。この対照的な二人の態度が、後の衝撃的な展開への見事な伏線になっているんですよね。

日々の業務の中で、葉文潔は紅岸が発信する信号に奇妙な点があることに気づき始めます。この巨大な基地が、ただの軍事施設ではないことを肌で感じ取るのです。

そして、運命の日が訪れます。上層部からの査察官が訪れ、葉文潔はついに「紅岸プロジェクト」の真の目的を知る立場にあるか、最終確認を迫られます。楊衛寧は「一度知れば、ここが君の一生の帰宿となる」と、悲痛な覚悟を促します。しかし、葉文潔の決意は揺るぎませんでした。

彼女に明かされた真実――それは、「地球外文明の探索と接触」

なんと、雷志成の優しさはすべて、彼女を利用するための芝居でした。本当に彼女を案じていたのは、不器用ながらも真実から遠ざけようとしていた楊衛寧だったのです。この事実が判明した瞬間、人間関係の恐ろしさと切なさが胸に迫ります。

葉文潔は、自らが開発した翻訳システムを使い、人類の美しい願いを込めたメッセージを宇宙へ向けて送信した過去を汪淼(ワン・ミャオ)に語ります。しかし、70年代末になると上層部はプロジェクトへの興味を失い、予算も削減され、紅岸はその役目を終えたのでした。

「宇宙には核兵器なんて比較にならないほど、もっと恐ろしいものがある」

そう語る葉文潔の言葉が、重く響きます。毎夜、監視室で宇宙からの孤独な音に耳を傾けながら、彼女は何を思っていたのでしょうか。話を聞き終えた汪淼が、複雑な表情でその場を去るラストシーンは、これから始まる壮大な物語の序章に過ぎないことを予感させました。

『三体』第18話の感想

今回のエピソードは、壮大な宇宙の謎解きと、葉文潔という一人の女性の個人的なドラマが、見事に融合していました。彼女が背負わされた過酷な運命と、その中で下した重大な決断の重みが、静かに、しかし深く伝わってきます。特に、誰を信じ、何を疑うべきかという極限状況での心理描写は圧巻でした。偽りの優しさを見せる雷志成と、不器用な誠実さの楊衛寧。この対比が、彼女の孤独を一層際立たせています。監視室で宇宙の音に耳を澄ます彼女の姿は、まるで宇宙そのものの孤独と共鳴しているかのようでした。物語の核心に触れたことで、これまでの謎が一気に解き明かされると同時に、さらに深い謎へと誘われるような感覚を覚えました。非常に見応えのある一話だったと言えるでしょう。

つづく