恋人のムー・ユンとのアート展デート中、ある芸術家の話から、彼との関係に大きな不安を抱き始めるヌアンヌアン。気分転換に友人と小旅行へ出かけるも、その不安は拭えません。一方、ムー・ユンもまた、ヌアンヌアンとの関係に密かな悩みを抱えていました。そんな中、ヌアンヌアンは職場で盗作の疑いをかけられ、窮地に立たされてしまいます。二人の心のすれ違いと、次々と彼女に降りかかる試練から目が離せない第14話です。

「運命の恋人 ~ワケあり彼氏は期限付き!?~」あらすじネタバレ14話

穏やかな朝、ムー・ユンが買ってきた朝食で目覚めるヌアンヌアン。夜更かしで眠い目をこすりながらも、彼の優しさを受け止めるヌアンヌアン。二人はその後、一緒にアート展へ出かけ、知的な大人のデートを楽しみます。

しかし、このデートが二人の関係に、じわりと影を落とすことになるなんて…。

アート展で芽生えた恐怖の種

現代アートに詳しくないヌアンヌアンのために、ムー・ユンは専門知識を活かして丁寧に解説します。彼の話は面白く、ヌアンヌアンも興味深く聞き入っていました。

話題がある二人のパフォーマンスアーティスト、マリーナとウーライの壮絶な別れのエピソードに移ったとき、ヌアンヌアンの心に小さな棘が刺さります。さらに、マリーナが行った「リズム0」という、観客が彼女を自由に傷つけていいという過激な作品の話を聞いたヌアンヌアンは、血の気が引くような感覚に襲われました。

「もし、ムー・ユンが自分の正体…つまり、私が開けたブラインドボックスから生まれた存在だと知ったら?彼は私に報復するんじゃないだろうか…?」

この日芽生えた恐怖の種は、ヌアンヌアンの心の中でどんどん大きく膨らんでいきます。家に帰っても落ち着かず、冷静に自分を分析するムー・ユンの前で、ヌアンヌアンは「彼には私の心が見透かされているのに、私には彼の心が全く分からない」という非対称な関係性に、言いようのない不安を感じるのでした。

すれ違う心と、核心を阻む「何か」

気分転換のため、友人のダーマイと旅行に出かけたヌアンヌアン。旅先で出会った仲睦まじい民宿の夫婦の姿に、自分が本当に求めている幸せな結婚生活を思い描きます。

その頃、ムー・ユンは心理カウンセラーとして、ヌアンヌアンの元カレであるシュー・ツァンの相談に乗っていました。そして同僚には「彼女を愛しているけれど、彼女の生き方と自分は相容れない気がする」と、ヌアンヌアンとの関係に対する悩みを打ち明けていたのです。お互いを想いながらも、二人の心は少しずつすれ違い始めていました。

旅行の夜、ヌアンヌアンはついにムー・ユンからの電話に出ます。彼から二人の出会いについて尋ねられ、ヌアンヌアンは意を決して真実を話そうとします。しかし、72時間のタイムリミットが訪れるまであと1分という、まさにその瞬間、電話は突然切れてしまいました。まるで、ブラインドボックスの力が、彼女が真実を語るのを邪魔しているかのように…。

公私混同のピンチ!盗作疑惑で絶体絶命

心に大きなモヤモヤを抱えたまま出社したヌアンヌアンを待っていたのは、さらなる試練でした。なんと、他人の企画案を盗用したという警告書が届いていたのです!

もちろん身に覚えのないヌアンヌアンは、自分のデザイン原稿をマー社長に突きつけ、潔白を証明しようとします。しかし、社長の反応は冷たいものでした。「盗用していないなら、なぜ会議で他人に渡したアイデアを、さも自分のもののように使ったんだ?同僚との和を乱す行為だ」と、逆に彼女を責める始末。

恋愛も仕事も、八方ふさがり。ヌアンヌアンはこの絶体絶命のピンチを、どう乗り越えていくのでしょうか!?

『運命の恋人 ~ワケあり彼氏は期限付き!?~』第14話の感想

今回は、ヌアンヌアンの心理的な葛藤が非常に丁寧に描かれていた回でした。ムー・ユンとの穏やかな時間の中で、ふとしたきっかけから生まれる恐怖。その恐怖が、彼の優しさや理性的な態度によって、さらに増幅されていく様子は見ていて胸が苦しくなりました。彼が完璧であればあるほど、「この人は本当の私を知らない」という罪悪感と孤独感が深まっていくのが伝わってきます。

一方で、ムー・ユン自身もヌアンヌアンとの関係に違和感を抱き始めていることが明かされ、二人の関係が根本的な問題を抱えていることが浮き彫りになりました。さらに職場での盗作疑惑という外的な問題も発生し、ヌアンヌアンは公私ともに追い詰められていきます。彼女の精神的な強さが試される、非常に見ごたえのあるエピソードでした。

つづく