いやはや、今回の『輝ける宝珠の如く』第19話は、物語が大きく動きましたね!順風満帆に見えた主人公たちに、とんでもない悲劇が襲いかかりました。商売敵との攻防だけでなく、愛憎と陰謀が複雑に絡み合い、まさに息をのむ展開。それでは早速、波乱の第19話の詳しいあらすじとネタバレを見ていきましょう!

順風満帆な綺裴閣(きはいかく)と、凋落する蘇玉軒(そぎょくけん)

物語は、裴沛(はい・はい)と単単単(ぜん・たんたん)の微笑ましいシーンから始まります。婚礼の儀式で飲む交杯酒の練習をする二人。もう、見ているこっちが照れちゃうくらいラブラブです。単単単(ぜん・たんたん)は、最近の単双双(ぜん・そうそう)の様子が少しおかしいと裴沛(はい・はい)に話しますが、彼はあまり気に留めていない様子。それよりも、自分たちの店「綺裴閣(きはいかく)」の評判が上がり、かつて目の敵にされていた「蘇玉軒(そぎょくけん)」を見返してやれると意気込んでいます。

その言葉通り、二人が丹精込めて切り盛りする綺裴閣の評判はうなぎのぼり!裴沛(はい・はい)が作る芸術的な「透かし彫りの玉石の鎖」などが話題を呼び、店は連日大盛況。

一方で、ライバルの蘇玉軒は閑古鳥が鳴いています。主の蘇珏(そ・かく)は、客足が綺裴閣に流れていく現状に激しい怒りと焦りを隠せません。街の噂は「蘇玉軒はもう古い。綺裴閣の品は質が良くて安い」というものばかり。プライドをズタズタにされた蘇珏(そ・かく)は、店に殺到する返品の山を前に、なすすべもありません。番頭の汪(おう)氏は、新商品の開発か、裴沛との和解交渉を進言しますが、蘇珏の心は乱れるばかりでした。

蘇珏、愛を乞うも無惨に散る

新商品の開発に没頭するも、納得のいくものが全く作れない蘇珏。焦りと屈辱の中で、彼の脳裏に浮かぶのは、かつて愛した(であろう)女性、単双双(ぜん・そうそう)の面影でした。

居ても立ってもいられなくなった蘇珏は、単双双(ぜん・そうそう)のもとを訪れ、「一緒に戻ってきてほしい」と懇願します。しかし、何やら復讐の目的を胸に秘めているらしい単双双は、その申し出を「目的を果たすまでは帰れない」と冷たく拒絶。

諦めきれない蘇珏が彼女にすがりつくと、付き人の阿六(あろく)が制止しようとします。その瞬間、単双双が叫んだ言葉に、蘇珏も阿六も、そして画面の前の私たちも凍りつきました。

「やめて!その方は私の婚約者よ!」

えええ!?どういうこと!?本心なのか、それとも蘇珏を退けるための方便なのか…謎が深まるばかりです。この一言で、蘇珏は完全に心を打ち砕かれてしまいます。

悲劇の蓮根スープと、黒い陰謀

失意の蘇珏が店に戻ると、汪掌櫃(おうしょうき)は何かを決意した様子。実は彼、裴家に内通者として李乳母(りうば)を送り込んでいたのです。汪掌櫃(おうしょうき)の狙いは、裴沛の暗殺でした。

李乳母は、毒を仕込んだ蓮根スープを裴沛と単単単(ぜん・たんたん)に届けようとします。しかし、運命のいたずらか、そのスープを裴沛の母である裴夫人(はいふじん)(はいふじん)が「裴沛には合わないから」と取り上げ、自分で飲んでしまったのです。

そして、悲劇が起こります。スープを飲んだ裴夫人(はいふじん)が、あっけなく息を引き取りました。汪掌櫃と李乳母の計画は、最も残酷な形でターゲットを誤ったのでした。李乳母は「奥様はもとから重い病だったのです」と嘘をつき、その場を取り繕います。

夜の森で密会する汪掌櫃と李乳母。計画の失敗に怯え、「一緒に逃げてほしい」と懇願する李乳母を、汪掌櫃は「まだだ」と冷たく突き放します。

裴夫人の葬儀で、生前の優しさを思い出し涙する単双双。彼女は、李乳母の挙動に不審を抱き、この死の真相を自らの手で暴くことを決意します。物語のラスト、彼女は覆面で顔を隠し、事件の鍵を握る汪掌櫃のもとへ向かうのでした…。

『輝ける宝珠の如く』第19話の感想

これまで商売敵との華やかな競争がメインだった物語が、今回は一転して重厚なミステリーの色合いを帯びてきました。裴夫人の突然の死は、あまりにも衝撃的で、物語の空気を一変させました。特に、裴沛を狙った毒が、運命の皮肉によって母の命を奪うという展開は、脚本の巧みさを感じさせます。

また、登場人物たちの心の機微が丁寧に描かれていた点も印象的です。プライドを打ち砕かれ、愛にも破れ、店の看板を下ろそうとまで思い詰める蘇珏の姿には、敵役ながら人間的な弱さが垣間見え、同情を禁じえません。一方で、復讐心と愛情の狭間で揺れ動き、さらには「婚約者」という爆弾発言まで飛び出した単双双の真意はどこにあるのか。彼女の複雑な内面から目が離せません。

華やかな宝飾品の世界の裏で渦巻く、人間の嫉妬と陰謀。悲劇をきっかけに、物語の歯車が大きく、そして不吉な音を立てて軋み始めたような、そんな緊張感に満ちた一話でした。

つづく