長年の宿敵であった喬月嬋(ユエチャン)を追い詰めることに成功した羅宜寧(ルオ・イーニン)だったが、その心労がたたり、祠堂で倒れてしまう。高熱で危険な状態に陥るも、兄・羅慎遠(ルオ・シェンユエン) の献身的な看病によって一命を取り留める。この一件をきっかけに、二人の間には少しずつ信頼が芽生え始める。一方、喬月嬋の部屋からは不正に蓄財された大量の財宝が見つかる。そんな中、宜寧は祖母との会話から、母が飲んでいた薬に不審な点があることに気づき、新たな謎に直面する。
「安寧録~海棠に降る光~」あらすじネタバレ11話
ついに悪女・喬月嬋(ユエチャン)の悪事が暴かれ、断罪されるという痛快な展開で幕を開けた第11話!しかし、一難去ってまた一難。羅宜寧(ルオ・イーニン)の身には新たな危機が迫り、それをきっかけに羅慎遠(ルオ・シェンユエン) との関係にも大きな変化が訪れます。そして物語の最後には、母の死の真相に繋がるかもしれない、新たな謎が投げかけられました。
悪女の末路と、宜寧の覚悟
羅家の先祖代々の位牌の前で、父・羅成章(ルオ・チョンジャン)は喬月嬋(ユエチャン)に杖打ち五十回と田舎の荘園への追放を言い渡しました。長年の悪行三昧を考えれば当然の報いですね!
一方、命がけで喬月嬋(ユエチャン)を追い詰めた羅宜寧(ルオ・イーニン)は、その危うさを祖母に咎められ、祠堂での反省を命じられます。しかし、彼女の決意は揺るぎません。「母の冤罪を晴らすためなら、どんな犠牲も厭わない」と。その強い意志には胸を打たれますが、無理がたたってか、ついに祠堂で倒れてしまいました。
慎遠の献身的な看病と、芽生える信頼
知らせを聞いて駆けつけたのは、兄の羅慎遠(ルオ・シェンユエン) でした。彼は以前の戦いで受けた傷が癒えぬ身でありながら、高熱で意識朦朧とする宜寧を抱きかかえ、つきっきりで看病します。
祖母が「熱があるなら布団をたくさんかけて温めなさい」という昔ながらの方法を指示するのに対し、慎遠は「それでは熱がこもって逆効果だ」と反対。自らの知識を信じ、責任は自分が取ると言って、薄着にさせて熱を下げるという的確な処置を施します。そのおかげで、宜寧は一命をとりとめました。
今までどこか距離を置いていた慎遠が、必死に妹を助けようとする姿は、このドラマの見どころの一つ。宜寧が眠りながら無意識に慎遠の服をぎゅっと掴むシーンは、二人の間に確かな絆が芽生え始めていることを感じさせ、思わず胸が熱くなりました。
新たな疑惑「黄耆牡丹湯」の謎
体調が回復した宜寧のもとに、林茂(リン・マオ) が養生湯を届けに来ます。実はこれ、慎遠が自分のことは内緒にして、宜寧のために特別に頼んだものでした。慎遠の優しさが沁みますね…。
しかし、ここで新たな謎が浮上します。宜寧が飲むのを嫌がった「黄耆牡丹湯」を、林茂(リン・マオ) は「植物の成長に良い」と言って鉢植えに捨てました。ところが後日、祖母がふと漏らしたのです。「昔、お前の母もその薬が嫌いで海棠の鉢に捨てたら、海棠が枯れてしまった」と。
薬性が穏やかなはずの薬で、なぜ植物が枯れてしまったのか?この矛盾は、宜寧の母の死にこの薬が関わっている可能性を示唆しています。喬月嬋が失脚した今、本当の黒幕は別にいるのかもしれません。物語は新たなミステリーの扉を開き、ますます目が離せなくなりました!
『安寧録~海棠に降る光~』第11話の感想
今回は、羅慎遠(ルオ・シェンユエン) の魅力が爆発した回でした。これまでは冷静で本心を見せない彼が、妹の危機を前にして、なりふり構わず助けようとする姿に心打たれました。特に、古い慣習を信じる祖母に反論し、自らの知識と信念で宜寧を救う場面は、彼の知性と深い愛情が際立つ名シーンです。無意識に兄の服を掴む宜寧の姿も、二人の距離が縮まったことを象徴しており、今後の関係の変化を大いに期待させてくれます。
また、喬月嬋の悪事がようやく暴かれ一段落かと思いきや、最後に「黄耆牡丹湯」という新たな謎が提示されたことで、物語に再び緊張感が走りました。母の死の真相という大きな縦軸が動き出し、静かながらも物語の重要な転換点となった回だったと感じます。
つづく